友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

『花燃ゆ』と『マッサン』

2015年03月22日 18時05分51秒 | Weblog

 NHKの大河ドラマ『花燃ゆ』は、20歳の孫娘が大好きな井上真央さんが主人公役を務めているけれど、「余り視聴率がよくない」と嘆いている。井戸掘り仲間の先輩は、「イケメン俳優を揃え過ぎだ。高杉などもっと不細工な男だった」と指摘する。吉田松陰の妹がドラマの主人公なのに、周りの人々の話が多くて、なかなかストーリーが読めないことが視聴者をイライラさせていると私は思う。

 先輩が指摘するように、確かにイケメン俳優がギャーギャー騒ぎすぎる。うるさいばかりで、松蔭がどのように弟子たちを導いたのか、松蔭の教えがなぜ明治の原動力になったのか、少しも見えてこない。松蔭はひとり一人を大切にしたというし、褒めて能力を引き出し伸ばしたともいう。明治政府の中枢を松蔭の教え子たちが占めるようになったのはなぜなのか、松蔭の妹がどのような働きをしたのか、まだドラマからは何も分からない。

 NHKの朝の連続ドラマ『マッサン』は人気があるようで、今、ウイスキーが売れている。『マッサン』はニッカウイスキーの生みの親である竹鶴政孝と妻のリタの物語で、国際結婚が珍しい時代、しかもリタの祖国スコットランドとは敵国となる悲劇の中での夫婦愛を描いている。3月で放送は終了するというが、何やら最後にいろんな人たちが登場してきた。NHK大阪らしいドタバタ風が笑いを生み人気なのかも知れない。

 私は、マッサンが「任せておけ」と言う度に、どうしてアテもないのに言えるのかと思ってしまう。マッサンはいつも優柔不断で、なかなか決断が出来ない男なのに、「大丈夫だ」とか「絶対に守る」とか当たりのいいことを口にする。それでいつの間にか、マッサン役の俳優の玉山鉄二さんが軟弱なのだと思うようになっていた。ところが先日、映画『はげたか』を観て、中国人の株の買占め屋はいい演技をすると思ったから、これが玉山さんだった。

 俳優は与えられた役によって、あるいは監督によって、随分と変わるものだ。どんな役をやっても変わらない演技であれば、俳優としては下手ということだろう。『花燃ゆ』がどんな展開になっていくのか、ここに出ている俳優たちがどんな役者になっていくのか、我慢してもう少しだけ観ていよう。

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