9月23日、西陣界隈は、大勢の人が詰めかける活気ある1日を迎えました。
今出川通から南に続く大宮通は、江戸時代から西陣織の中心地。大きな糸問屋や織物商が、1日に千両の商いをしたといわれ、この「千両ヶ辻」という呼び名が生まれました。
今も、その界隈には、当時の姿を留める立派な町家が軒を連ねる、京都らしさが漂います。
そこで、年1回「西陣伝統文化祭」という催しが行われ、その地域で商いされる西陣織、和装品などの展示や販売が行われ、お買い得な品々が豊富に店先に並びます。
「いろんなお店が出てる~」とミモロは、通りの両側に並ぶ仮設テントを見て回ります。
「あれ、ミモロちゃん、こんにちは~お茶席楽しんでいってください~」と、声をかけてくださったのは、写真家の水野秀比古さん。
京都の名勝をはじめ、さまざまな文化、伝統を撮影している写真家さん。この「西陣伝統文化祭」では、お父様の写真家、水野克比古さんと共に、地域の活性化のために、尽力されています。
「キレイなお嬢様たちが、お茶点ててくれるんだ~。あの~今、来たばかりだから、ほか見学してから、また来ます~す」
さて、「西陣伝統文化祭」の楽しのひとつは、普段は見られない、歴史ある景観建造物が特別に公開され、中を見学でき、さまざまな展示が鑑賞できること。
例えば、友禅作家の杉本宏一さんの「杉本家」では、中村芳中の山水図屏風を展示。
お隣の「工房下司」では、日本刺繍の作品や美しい刺繍糸が…
「刺繍のボタンだ~」
「わ~きれいな屏風…昔は、こういうのをお座敷に飾ってたんだ~すごいなぁ~」
「ここ前に来たことある~」と、再び中に入ったのは、築130年の国登録有形文化財になっている「冨田屋」。
「まぁミモロちゃん、いらっしゃいませ…」と、女将の冨田さんに迎えられたミモロです。
「なんか見るところたくさんある~こんなに町家がいっぺんにゆっくり見られるところ、他にないかも…」
写真家 水野さんの「町家写真館」も公開。
昔の暮らしなどがよくわかる台所など、当時のままの趣きが、そこに…。
大宮通から西に、元誓願寺通を進むと、大きな構えの町家が…。
以前、伺ったことがある「箔屋野口」。世界的に知られるアーティスト、野口康さんと琢郎さん親子の金箔の作品などと共に、りっぱなお座敷とお庭が拝見できます。
「風情あるお庭…すばらしい…」大きな石灯籠などが並ぶ、りっぱなお庭にしばし時間を忘れます。
「わ~こっちのおうちも大きい~」
「お邪魔します~」お庭に入るミモロ。
ここは、今回初公開された、人間国宝である能楽師 小鼓の曽和家のお宅。代々小鼓の名手を輩出するお家柄で、曽和博朗さんは人間国宝です。
「ここでお稽古するのかなぁ~」
鼓が置かれたお座敷に上がり、身近に鼓を拝見。また、お庭の景色も中からゆっくり…。
このほかにも、公開された町家がいろいろ。
歴史ある町家でも、ここは、展示専門の町家ではなく、今も生活の場として使われているのが魅力です。
「だから年に1日しか公開されないんだって…」
この日は、晴明神社の神輿も巡行する「千両ヶ辻」。
「ここに1日いれば、京都の魅力にどっぷりはまれるね~」と、まだまだ見学には、時間がいりそう…。
秋の連休に京都にいらっしゃる方は、ぜひ、覗いてみてください…。
*「千両ヶ辻」は、今出川通から大宮通を南へ。通常でも、見学できる町家も…。
人気ブログランキングへ
ブログを見たら、金魚をクリックしてね~ミモロより