ネコのミモロのJAPAN TRAVEL (Mimoro the cat:JAPAN TRAVEL)

「京都観光おもてなし大使」のライターとネコのミモロが、京都の情報や暮らし、グルメなどをご紹介。心和む雑誌のようなブログ

初秋の京都、萩の花が見ごろを迎えた、出町柳の「常林寺」。境内に咲き乱れる萩の花の美しさ

2015-09-17 | 自然

下鴨のおうちから、バスに乗るために、出町柳のバス停へと歩くミモロ。その途中、川端通沿いにある浄土宗の「常林寺」の門前で足を止めました。

門の中を覗くと…
「あ、萩の花がいっぱい咲いてる~」
小雨模様の天気の中…萩の花の美しさに魅かれ、境内へと進みます。

「わ~満開…」境内には、紅白の萩の可憐な花々が一面に広がっています。
ここ「常林寺」は、別名「萩の寺」と呼ばれるお寺。初秋の9月、普段は、緑一色の境内が、紅白に彩られます。


「今年は、いつもより秋が早いみたい…」と思うミモロ。
7月、8月の猛烈な暑さが嘘のように、このところ急に秋が訪れました。

「ススキも秋らしいね~。お月見しなくちゃね~」と。ススキを見るとお月見団子を思い浮かべるミモロ。9月の満月は、28日です。

さて、萩とススキといえば、秋の七草…
萩、桔梗、葛(クズ)、藤袴(フジバカマ)、女郎花(オミナエシ)、尾花(オバナ=ススキ)、撫子(ナデシコ)秋の七草です。
「春の七草は覚えられるのに、秋の七草って、忘れちゃう…」とミモロ。「だって春の七草は御粥で食べる機会があるけど、秋の七草ってたべられないんだもの…」と。

春の七草は、冬のビタミン不足などを補うために、御粥として普及しました。でも、秋は、風情を楽しむための観賞用の植物が主体です。「やっぱり食べないと、覚えられない…」というのは、ミモロだけかもしれませんが、確かに、忘れてしまう七草です。
春の七草の方が、有名になっていますが、実は、秋の七草の方が成立は、古いのです。

というのは、春の七草は、万葉の歌人、山上憶良が、秋の野山を彩る花を「秋の七種」として詠んだのを踏まえて、室町時代初期に四辻左大臣善成公が詠んだもので、編纂した「河海抄」という源氏物語の注釈書にでてくるのだそう。

「へぇ~秋の七草の方は、万葉集の時代からあるんだ~」とミモロは、意外という顔つきに…。

なかでも、萩は、万葉集の中で、もっとも多く詠まれている、その時代の人気ナンバーワンの秋の花なのだとか。

万葉集の時代、萩は、秋の野山の至る所に咲くポピュラーな花だったよう。それを見ると、秋を万葉人たちは、しみじみ感じていたのでしょう。
「万葉人たちが、大好きだった花だと思ってみると、なんかロマンを感じるね~」とミモロは、改めて萩の花を眺めます。
 

小雨が降る境内の石畳には、萩の花が散り、ピンクの絨毯のよう。
「秋のお花の絨毯…」と、散った花の上を気づかいながら静かに歩くミモロです。

「あ、彼岸花…もうすぐお彼岸だもんね」境内に見つけた唯一の赤い花。


「ホント、一面、萩の花だらけ…萩…ハギ…オハギ」そう、萩の花を眺めつつ、ミモロの頭に浮かんだのは、あんこたっぷりのオハギ。

なんか万葉人の発想との差を感じる…。「でも、オハギを食べながら、萩の花を眺められたら最高の秋なんだけどなぁ~」とミモロ。


ちなみに、ススキが尾花と言われるのは、その形が、キツネなどの動物の尾に似ているからだそう。


さて、「常林寺」では、毎年9月の敬老の日に「萩供養」が行われます。
この連休が、萩の花の見ごろ…ぜひ、訪れてはいかがでしょ。

*「常林寺」京都市左京区川端今出川通上る東側 出町柳駅から、川端通を南にすぐ…。拝観無料 拝観時間9:00~16:00ごろ。

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