ミモロの住む京都のマンションでは、毎年、8月下旬に、マンションに住む子供たちのための「地蔵盆」と、マンション住民参加の懇親会が行われます。
「マンションの中には、お地蔵様はないけど、『地蔵盆』は、このマンションができた頃からやってるんだってー」。京都では、次々に新しいマンションが建っていますが、「地蔵盆」をマンションの自治会でするところは稀。東京から引っ越したミモロは、はじめ「地蔵盆」をマンション内ですると聞き、ビックリ。「さすが京都だねー。東京のマンションでは、一度もなかったよー」。
日曜日の午後から始まるマンション内の「地蔵盆」。ミモロは、お部屋から、軽い足取りで、マンションのエントランスに。いつもは応接セットが置いてある場所には、懇親会のためのテーブルと椅子がズラリ。そして壁際には、青いビニールシートが敷かれ、その上の金タライの中に、ビニール製の金魚が浮かんでいます。
「はい、ミモロちゃんいらっしゃい…好きなもので遊んでいいのよ」と、自治会の方。
「じゃーはじめに金魚すくいする…」「はい、タモをどうぞ」と渡されたミモロ。「でもー金魚まで届かない…」
マンションの上の階に住むお友達のキーちゃんが、ミモロを助けてくれました。「わーいっぱいすくえた…」
マンションの中の子供たちの数は、10数名ほど。お友達のキーちゃんも、このマンションに来たときは、まだ赤ちゃんぽかったのに、すでに幼稚園児、ずいぶん男の子らしくなりました。
シャボン玉も上手…
ミモロは、次は、輪投げに挑戦。
よーく狙いを定めてー
「エーイ!」お見事…。「やったー」大喜びのミモロ。
「はい、好きなもの選んでください」「おもちゃがいっぱい…」
「これがいいなー」小さなライオンのぬいぐるみ…それは景品じゃないから、ダメー。
「ねえ、フラフープもできるよー」と腰をクネクネ。輪投げの輪は、ちょうどミモロにはフラフープのよう。なんか懐かしい…。
エントランスの壁には、子供たちや絵が好きな人が描いた絵が飾られています。ミモロは、自分の写真を出品しました。
「これで、みんなに顔覚えてもらえるね」と。
夕方になると、いよいよ懇親会が始まります。今年の出席者は、60名ほど。この日、みんなに配られたお弁当。
今年は、老舗料亭「下鴨茶寮」のもの。「毎年、結構豪華なんだよねー」と、お弁当を楽しみに…。
「今年は、デザート付きだよ」カップに入ったゼリーやフルーツは、近所の和風スイーツのカフェ「七福神宮」から。「はい、あーん」
日頃、挨拶程度しか交流のない住民の方々と、この日は、会話が弾みます。懇親会の締めくくりは、希望者参加の「ジャンケン大会」。勝った人には、賞品が…。グーとパーしか出せないミモロは、2回戦で敗退。「ジャンケンって不利だよねー」とちょっと悔しそう…。
「さあ、中庭で花火をしますから、大人の人も参加してください」。
「ミモロもやるー」。「はい、火をつけますよー」と、ミモロは、管理人さんに花火を持たせてもらいしました。「やっぱり夏は、花火しなくちゃ…」子供たちも楽しみな花火です。
そろそろ8時、子供たちは、家に戻る時間です。「楽しかったねー」と…。大人と一緒に遊ぶ「地蔵盆」、きっと素敵な思い出になるはず。来年は、もっと大きくなって、今度は何して遊ぶのかな?
みんなが、それぞれのお部屋に引き上げ始めた頃、「はい、写真を出品してくれたからプレゼント」と赤いハートの風船が、ミモロの目の前に。「楽しかった?」と、懇親会の幹事を務めた自治会長さん。
「はい、楽しかったでーす。どうもお世話になりました」とお礼を。
頂いたプレゼントやお菓子だけではなく、楽しい思い出をいっぱい抱えて…部屋に引き上げるミモロです。
*お地蔵様がなくても、「地蔵盆」という風習は京都の人に受け継がれているよう。地域の絆を強める行事です。京都では、こういう地域の小さなお祭りから、祇園祭や葵祭、時代祭のように大規模のもの、そして市内に点在する多数の神社が、それぞれ祭りを行いますから、本当に、1年中、どこかでなんらかの祭りや行事があるのです。「ホント、忙しいよね、京都って…」と、ミモロ。祭りの多さは、それだけ地域の絆が強いことの証かも…。「もうすぐ秋祭りが始まるねー」わーもう1年も4分の3が過ぎようとしています。月日の経つのは速いものですね。
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ブログを見たら、金魚をクリックしてね。地蔵盆でお菓子をたくさん食べたミモロより