「さぁ、今日は、頑張るぞー!」
8月4日を指折り数えて待っていたミモロ。朝から、ハリキッて支度をし、向かったのは、三条通と交差する白川です。この日のために作った水着とサンダルを付けて、体には、浮き輪、手には大きなネット…。ミモロ何するの?
「あのねー。今日は、白川を使った金魚すくいのイベントがあるんだよー」と。なるほど、金魚すくいのカッコですね。
今や、ミモロの住む東山岡崎エリアでは、恒例となった「白川子供夏まつり」。そのメインイベントが、なんと三条通から、知恩院前までの白川を使って行う「大金魚すくい」。昔からあったそうですが、平成15年に中断し、平成23年に地域の人たちの尽力で復活したもの。
今年初めて参加するミモロは、「えー川で金魚すくい?」と、それがどんなものか想像もできません。でも、近所のお友達から、「自分の金魚すくいネットやバケツを持ってゆくのよ」と、言われ、ミモロも金魚すくいネットを用意しました。「川の水に流されたら溺れちゃうから…」と、泳ぎに自信のないネコなので、大きな浮き輪もしっかり体に付けての参加です。
祭りの開始は、午前9時から。実は、ミモロは、このイベントのお手伝いもすることに…。そこで開始1時間前に、白川沿いにやってきました。まだ、いつものように静かな白川。川沿いの柳が風に揺れ、京都らしい風情が漂います。
「はい、集合してください」と、世話役の方の声で、打ち合わせが始まりました。
ミモロは、金魚の放流係です。
イベントのベースが置かれた場所には、金魚の産地、奈良の大和郡山から届いたダンボールが山積みに。この日は、昨年より多めの大小、さまざまなサイズの金魚、1万2000匹が準備されました。
一度に川に放流するのではなく、20分ごとに、川のあちこちで、少しずつ金魚を川に放します。
ミモロも、金魚を放流用のバケツに、分けるお手伝い。「わーもうここで金魚すくいしてるみたい…」と楽しそう。
以前は、うなぎも放流していたそうですが、さすが高騰の折、鰻の姿はありません。
川沿いの各所では、氷や唐揚げなどを販売するテントや、幼稚園児以下の子供たちのための金魚すくいの場所などが、着々と準備され、9時になると、いよいよ祭り開始のセレモニーが始まりました。
川の来賓席。町の活性化を支援する皆さんによる金魚の放流から、待ちに待った金魚すくいがスタート。
その時分には、あの静かだった白川は、手に魚取りネットとバケツを持った子供たちやその父兄がいっぱい。
放流された金魚目指して、ネットを動かし、金魚を夢中でキャッチします。
「うーこんな金魚すくい見たことない!川全体を使うなんて、ダイナミックだねー。この発想がスゴイ!」と、ただ茫然とするミモロです。ミモロ、見てないで、金魚放流する時間でしょ!
「あ、そうだー」。20分ごとに、バケツに分けられた金魚を白川に掛る橋のそばから川に放ちます。
「みなさーん、金魚を放しますよー」と橋の上から川にいる子供たちに声を。
「ここに放してー」と、川では、子供たちがネットを構え、金魚を待ち構えています。
川に放された金魚は、流れに逆らうように、頭を上流に向け、ちょっとジッとします。ここが金魚すくいの絶好の機会。また、金魚は、川の淵にはえる水草の影に身を隠すので、川の中央部分より、サイドが金魚を見つけられるポイントに。
「あ、そこにいるよー。そうもっと右ー」岸からミモロは、子供たちに金魚の居場所を教えます。
魚取りネットやバケツがなくても、会場内で購入可能。
放流係のミモロは、仕事の合間に、川沿いに設けられたテントを覗きに。「あ、ミモロちゃん。今日は水着なんだーカワイイー」と、顔なじみの皆さん。
「たこ煎餅食べてきなよー」と、無料で配られたソースをぬった煎餅をもらいます。「お好み焼きみたいな味…」と、口のまわりに青のりと鰹節の粉を付けながら、美味しそうに…。
自動車の通行止めとなっている白川の岸。
かき氷の販売、ポップコーンの無料配布や、学生などによるパフォーマンスも行われ、お祭りムードを盛り上げます。
小さな子供たちのためには、一般的な金魚すくいのコーナーも。
「あ、お友達も来てたんだー。たくさん金魚すくえたー?」と、近所のお友達に声をかけます。
「うん、バッチリ!ほら、こんなにー」と、うれしそう。バケツには、金魚が数匹入っています。
年に1回の夏の恒例イベント。東山岡崎地区の子供たちのための夏休みの素敵な思いでになるお祭りです。子供たちの笑顔を見るために、地区の大人たちが力を合わせます。
12時30分に、最後の金魚を放流を終えて、ミモロのお仕事は終了。
「金魚すくっちゃったー」と、ミモロの小さなバケツにも3匹の金魚が。
「ミモロちゃんお疲れ様ー」と係りの皆さんに言われ、「すごーく楽しかったー。またお手伝いしまーす」と。
ミモロにとって、地域の活動に参加するのが、京都暮らしの楽しみ。ますます京都ネコ度を強めるミモロです。
「金魚さん、元気に育つかな?」と、家にもどり、大きな鉢に金魚を移し見守ります。
金魚柄の鉢に入れたので、どこにいるか見にくいの問題ですが…。
「お水は、白川から汲んでくればいいよねー。明日、餌買いに行かなくちゃ…」ネコに育てられる金魚も、複雑な思いかも…。
こんなダイナミックな金魚すくいができるのも、キレイな水が流れる京都ならでは、だれでも参加できるので、ぜひ来年は…。大人も子供にかえれる夏の1日です。
「楽しかったー」と、ミモロにとっても、素敵な思い出になりました。
人気ブログランキングへ
ブログを見たら、金魚をクリックしてね。ウエストのくびれがないミモロより