ネコのミモロのJAPAN TRAVEL (Mimoro the cat:JAPAN TRAVEL)

「京都観光おもてなし大使」のライターとネコのミモロが、京都の情報や暮らし、グルメなどをご紹介。心和む雑誌のようなブログ

新島襄、八重、山本覚馬のお墓参り。若王子山の山頂の「同志社墓地」まで、山道を約20分。

2013-08-13 | 歴史・史跡

NHKの大河ドラマ「八重の桜」を毎回、楽しみに見ているミモロ。「だって、ドラマに登場する場所が、すぐ近くなんだもの…」と。そうあの松平容保が、京都守護職になり、会津藩士と共に過ごしたのは、ミモロの住む岡崎エリアにほど近い、黒谷の金戒光明寺でした。

お盆も近くなったある日、ミモロは、新島襄と八重のお墓参りを思い立ちます。
向かったのは、哲学の道のそばにある若王子神社。お墓は、その脇の道を登った山の上にあります。
「えー徒歩20分…そんなに遠いんだー」。道沿いの看板を見て、ちょっとひるみます。
「女性の一人歩きは、注意!」との看板も。「えーどんな山道なんだろ?」と思い傍らを見ると、そこには竹の杖。
「これがあるってことは、かなり険しい道なんだー」
ミモロの予想通り、その山道は、なかなか険しいもの。猛暑の京都、平坦の道を歩いても、汗が噴き出す日、険しい山道を登るミモロは、ハーハーと息も上がって苦しそう…。大丈夫?「うん、苦しい…でも、もう少し…」と、ゼーゼー言いながら、それでも山道を進みます。

「なんで、こんな山の上にお墓があるのーもうお参りするの大変じゃない」と、逆切れしそうな感じです。

実は、この山の上にあるのには、それなりの理由が…。
新島襄は、ご存じのように、京都の同志社大学の創立者。天保14年(1843)に安中藩の下級武士の長男として生まれ、21歳の時、函館から密航してアメリカへと渡ります。キリスト教の洗礼を受け、明治7年(1874)にキリスト教の宣教師として帰国。博愛精神に基づく近代教育による人間育成のため、明治8年(1875)に、現在の同志社大学の前身となる同志社英学校を設立します。しかし、大学の設立を目前にした明治23年(1890)、大学設立のために奔走していた彼は、滞在先で倒れ、病気療養をしていた神奈川県大磯で、京都から駆け付けた八重に見守られながら、息を引き取ります。享年46歳。彼の遺体は、当時、開通したばかりの東海道線で、京都に運ばれます。
はじめ、彼の父親が眠る南禅寺の墓所に埋葬するはずでしたが、キリスト教徒であることからそれができず、若王子山の京都市の共同墓地となります。その後、墓所の一角は「同志社墓地」となり、同志社大学ゆかりの人たちと共に安らかに眠っているのです。


息を切らせながら、やっと「同志社墓地」に到着。

鉄の囲いで区切られた場所は、静寂に包まれています。


入口には、墓地内配置図が。「えーっと新島襄さんと八重さんはどこだろ?あ、山本覚馬さんのお墓もあるんだー」と、配置図で場所を確認します。

墓地の正面には、堂々と聳える新島襄のお墓が。そして、その横に八重の墓が並びます。

「ふたり仲良しに並んでるー」そういいながら、2人の墓にお詣りします。

「あれ?新島の文字が二人違ってる…」新島襄の文字は、勝海舟の手によるものだとか。その折、島の横棒を一本書き忘れてしまったのだとか。でもそのまま、採用。「きっととても勝海舟に書き直して…って言えなかったんじゃない?」と、勝手な想像をするミモロです。

墓地の左側には、八重の兄の山本覚馬のお墓が。
大河ドラマファンのミモロには、覚馬役の西島秀俊さんの顔を浮かびます。
覚馬は、同志社の発起人であり、現在の大学の今出川校舎の場所は、彼が薩摩藩から譲り受けたもの。また、同志社という名前も彼の発案だとか。京都府顧問であり、初代の府会議長という、現在の京都の礎は作った人です。「偉い人なんだねぇー」と、尊敬のまなざしを向けるミモロです。

その傍らには、覚馬と八重の両親と弟、三郎が眠る山本家のお墓が立っています。
「え、父親と弟は、戊辰戦争や会津での戦いで亡くなったんじゃないの?ここに遺骨があるの?」と、ちょっと疑問を覚えるミモロです。たぶん戦いで亡くなった方を慰霊するために立てたお墓なのではと…。
また、新島襄の父親のお墓もあります。「南禅寺から移したのかなぁー」と、これもきっと息子の近くにお墓を立てたということかも…。

ここには、同志社大学の学生たちが、命日にお詣りに訪れるそう。

「どうぞ、これからも安らかにお眠り下さい…。そして京都の町をこの山から見守ってくださいねー」とお願いして墓地を後にしたミモロです。


*墓地までの山道は、石ころもゴロゴロしています。歩きやすい靴を用意してね。

*「同志社墓地」の詳しい情報は、「同志社大学」のホームページから。「建学の精神と新島襄」のところから、「同志社墓地の案内」へ入って下さい。



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コメント (8)
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