常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

山茶花

2024年02月21日 | 日記
昨日、24節季の雨水。寒があけ、雨が降る季節である。皮肉なことに、一夜明けると寒の戻り、雪になった。春から、真冬への逆もどり。盛んに咲いた山茶花も戸惑っていることだろう。山茶花は童謡にも歌われているように、落葉の季節の花である。冬から春へのこの季節にも、盛んに花を咲かせる。木いっぱいに咲く花は、辺りを明るくする。

童謡『焚火』の作詞者は巽聖歌である。巽は児童文学者、岩手県紫波町の出身である。クリスチャンで教会で牧師の仕事をしながら、童話や童謡の作詞をした。後に、北原白秋の弟子となり、あの「さざんか、さざんかさいたみち、たきびだ、たきだおちばたき」の童謡は今もなお詠われている。この歌は、昭和16年NHKのラジオの依頼で作詞されたものだ。この年は私の生まれた年で、今から82年も前のことだ。その後戦争が始まると、焚火は敵が爆撃の目標になりやすいことを理由に禁止された。戦後もこの歌は歌い継がれ、昭和48年に巽はこの世を去った。

山茶花の咲ける小道の落葉焚き童謡とせし人今なく 美智子皇后

巽の死を悼んで、昭和48年、巽の死を悼んで美智子皇后は、歌に詠んだ。山茶花の花は、椿と違って、一枚一枚ばらばらに散る。山茶花の木のもとには、北風に吹かれて落ちた花片が、散らばっている。
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