徒然なるままに ~ Mikako Husselのブログ

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書評:松岡圭祐著、『高校事変 VI』(角川文庫)

2020年03月31日 | 書評ー小説:作者ハ・マ行


高校事変の最新刊が出たました。
忙しくてもついついがーっと読んでしまうのが松岡作品です。
今回は結衣が同級生の何人かによるいじめを甘んじて受けているところから始まります。今までテロリストの娘として、また武蔵小杉高校事変を始めとする凄惨な事件に関わってきたという黒い噂(真実)のせいで恐れられ、同級生からも敬遠されていたのですが、公安に殴られている動画があまりにも広く出回ってしまったため、「優莉結衣は恐れるに足らず」のようなイメージが逆についてしまい、いじめにつながったようです。
彼女は警察の執拗な疑いを逸らすためにも騒ぎを起こさないように我慢していたわけですが、修学旅行でよりによっていじめグループと班が一緒になっていまい、ぶちっとブチ切れてしまったようですね。
最もそれだけではなく、彼女の敵として登場したベトナムからの帰化人が作り上げた組織がこれ以上力をつけないようにするため、彼らとつながりがあると思われる沖縄の裏社会を牛耳る反社会勢力と、規律を失い暴走する民間軍事会社を潰しにいくことになります(少々ネタバレですが)。
どんどん話が大きくなっていきますね。
でも、彼女は前回に続いて徐々に仲間意識というのか、心の成長をしています。
独特の正義感と問題のある親から受けた教育によってどんどんバイオレンスに巻き込まれていくというか自分で突っ込んでいくというか、そういう感じなので、今後の展開がすごく気になりますね。

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