徒然なるままに ~ Mikako Husselのブログ

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2019年12月25日 | ドイツ語いろいろ




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ドイツ語いろいろ~ドイツ語ニュースの解説 ルフトハンザ添乗員スト(2019/11/06)

2019年11月06日 | ドイツ語いろいろ


ZeitOnlineの2019/11/6付のルフトハンザ添乗員ストについての記事を解説・翻訳してみました。
【解説】
Kabinenpersonal Kabine(キャビン)のPersonal(従業員)=添乗員
die Airline 航空会社。ここではLufthansaのこと。ドイツ語の文章では名称の繰り返しを避けるために言い換えが行われますが、日本語に訳す場合は、これらの言いかえを1つに統一し、会社の場合などは「同社」を使うなどの工夫が必要です。この記事ではLufthansaはAirlineのほか、Unternehmenと言い換えられています。
zieht die Konsequenzen →  結論を(導き)出す
vor Gericht gescheitert → 敗訴した。言葉通りには「裁判所の前で失敗した」
wegen des angekündigten 48-Stunden-Streiks der Flugbegleiter → 添乗員の予告されている48時間ストライキのために
mit 180.000 betroffenen Passagieren → 180.000人の該当する乗客がいる。betroffen は betreffen の過去分詞で、「関係する」「該当する」を意味する。この場合、Passagiere, die vom Streik betroffen sind(ストライキによってキャンセルされたフライトの乗客)を過去分詞句とし、前置詞mit で1.300 Flüge をさらに詳しく形容しています。
sollen  →「べきである」ではなく、wie das Unternehmen mitteilte の内容を表す間接話法の用法です。
gestrichen werden → streichen「削る、キャンセルする」の受動態
und am Freitag 600 → am Freitag 600 Flüge gestrichen werden の後半部が繰り返しを避けるために省略されています。
das Unternehmen → 企業・会社。Lufthansaのこと。
Das Arbeitsgericht Frankfurt → フランクフルト労働裁判所
Flugbegleitergewerkschaft Ufo → 添乗員組合UFO。UFOは Unabhängige Flugbegleiter-Organization(独立添乗員組織)の略。
für rechtmäßig erklärt → für … erklären で「~であることを宣言する」を意味します。für rechtmäßig erklären は「合法であると宣言する」
liege …vor → vorliegen「ある、存在する」 の第1式接続法(Konjunktiv I)。ニュースでは誰かの発言の引用する場合、第1式接続法を使った通常間接話法が頻繁に用いられます。日常会話ではあまり使われませんが、ニュースなどでは使用頻度が非常に高いので、どこまでが誰かの発言の引用であるのか、その範囲を第1式接続法が使われている文に正確に限定することが記事内容を正しく理解するカギとなります。
Tarifverträge   → der Tarifvertrag 賃金協定の複数形
seien nach Auffassung des Gerichts wirksam gekündigt  → seien gekündigt は ist gekündigt (解約されている)の第1式接続法。前述のdie Richterin(女性裁判官)の発言であることを表しています。
es gebe  → es gibt (ある)の第1式接続法。前述の die Richterin(女性裁判官)の発言であることを表しています。
Verstoß gegen  → に対する違反
Friedenspflicht  → Frieden(平和、和合、平穏)を保つ Pflicht(義務)。日本語に定訳はないようなので後の仮訳では「平穏保持義務」としておきます。
sei → istの第1式接続法。
per einstweiliger Verfügung → 仮処分によって
den Streik untersagen zu lassen → hat …versucht(試みた)の目的語に当たる不定詞「ストライキを禁止させる」
werde → wird の第1式接続法。
in Berufung gegen die Entscheidung gehen  → その判決に対して控訴する。in Berufung gehenは「控訴する、上訴する」という意味の熟語です。Berufung einlegen とも言います。
Jetzt →ただの「今、現在」ではなく、in Berufung gehenを受けて、「控訴することとなった今」を意味していることに注意。
Landesarbeitsgericht →州労働裁判所。
48-Stunden-Ausstand →48時間ストライキのこと。Ausstand は「罷業」
Konkurrenzgewerkschaften für Flugbegleiter → 添乗員のための競合労働組合
soll → Gespräch の意図・目的を表現しています。
nach Lösungsmöglichkeiten für… gesucht werden → ~の解決策を模索する。本来主語のない受動態ですが、日本語では能動態で訳すのが自然です。
rief ihre Mitglieder … zum Streik auf → 組合員にストライキを呼び掛けた。Aufrufen の過去形。
zum zweiten Mal in kurzer Zeit →短期間に2度目
Tarifverhandlungen →賃金交渉
aus rechtlichen Gründen →法的な理由から
diese →直前のUFOを指しています。
den Vorstand wechselte →Vorstandを「入れ替えた」。Vorstandは会社では取締役会のことですが、労働組合では「本部役員会」などが適訳でしょう。
sei nicht vertretungsberechtigt → istの第1式接続法。LufthansaのMeinungの内容を指してきます。Vertretungsberechtigt は zur Vertretung berechtigt を縮めた形容詞「代表権を持つ」。
es sei nicht eindeutig → istの第1式接続法。Die Richterin のerklärteの内容を指します。「明らかではない」
unrechtmäßig besetzt sei → istの第1式接続法。Die Richterin のerklärteの内容を指します。「不正に占められた」
Das sei … zu klären → istの第1式接続法。Die Richterin のerklärteの内容を指します。sein zu は「~する必要がある、するべきだ」
Auf die Frage, ob … wirke sich das nicht darauf aus → darauf は auf die Frage があるため、ここでは余計です。おそらく編集中に削除し忘れたのでしょう。wirke sich … aus は sich auswirken の第1式接続法。Auf の後に来るものに「影響を与える」
vertrat die gegenteilige Meinung →eine Meinung vertretenは「説・意見を唱える」。gegenteilige Meinungは「反対の説・意見」