徒然なるままに ~ Mikako Husselのブログ

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書評:有川浩著、『倒れるときは前のめり』(角川文庫)

2020年04月28日 | 書評ーその他


有川浩の去年文庫化されたエッセイ集『倒れるときは前のめり』は、日々の生きるつれづれ、創作の裏側、大好きな本や映画、敬愛する人びと、ふるさと高知のことなど、デビュー書籍刊行前から現在までに綴った90本以上のエッセイに、それぞれ振り返りのコメントを書き下ろしたものと、「ほっと文庫」に収録された短編「ゆず、香る」と、片想いがテーマの恋愛掌編「彼の本棚」の、小説2編も特別収録されています。

テーマが雑多なのでエッセイの方はこれと言って特筆すべきことはないのですが、特別収録された短編、掌編がいいですね。

掌編「彼の本棚」では、喫茶店でよく見かける男性が自分と同じ読書傾向を持ってることを発見して気にしてる女性の話。いや、気になりますよねー、そういう人を発見してしまったら!
でも、話しかけないところが奥ゆかしい。

短編「ゆず、香る」は、ゆずの産地出身の主人公と大学の英会話サークルで故郷自慢でライバルとなった男性の友情が長い時をかけてついに恋に転化するまでの物語。ちょっとセンチメンタルで甘酸っぱいラブストーリーです。

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