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F・W・ムルナウ監督『フォーゲルエート城』

2009-05-26 16:12:00 | ノンジャンル
 スカパーの260チャンネル「洋画シネフィル★イマジカ」で、F・W・ムルナウ監督の'21年作品「フォーゲルエート城」を再見しました。
 「第1幕」の字幕。秋の狩りの季節、フォーゲルエート城には客人が集っています。そこへ弟をピストルで殺し財産を一人占めしたと噂されるエーチュ伯爵がやってきます。伯爵はまもなく弾丸が発射されると予言し、皆を動揺させます。伯爵の弟の未亡人はその後男爵と結婚し、その夫婦も訪ねてきますが、伯爵が来ていると聞き、帰ろうとします。しかし元伯爵の弟の親戚の神父がまもなく訪ねてくると聞き、滞在することにします。「第2幕」の字幕。雨が上がり、皆狩りに出かけますが、またすぐに雨が降り出し、帰ってきます。それと入れ違いに伯爵が狩りに出かけると、神父が到着します。男爵夫人は元夫の死について語り出します。「第3幕」の字幕。男爵夫人の元夫は旅から帰ってくると別人のようになり、聖典を読みふけり、夫人を相手にしなくなり、その頃夫人は男爵に知り合ったことを語ります。その後、神父は失踪し、客たちは不安に取りつかれます。「第4幕」の字幕。次の朝、何人かの客は気味悪がって帰っていきます。伯爵は男爵に殺人の経験があるか聞き、男爵は動揺して部屋に戻ります。元地方判事は伯爵が神父の失踪に関与していると城の主人に進言し、主人は伯爵に先程の発言に対して男爵に謝罪させようと言います。主人は伯爵の元に行きますが、伯爵に相手にされません。そして夫人は皆の前で伯爵が元夫を殺したのだと告発します。「第5幕」の字幕。伯爵は立ち去り、神父が現れます。夫人は神父に、元夫が聖典にのめりこんでいくにつれ、自分は邪悪なものに取りつかれ、殺人が見たいと男爵の前で言ってしまい、それを本気にした男爵が元夫と殺したのだと告白します。神父は男爵の元へ行き、変装を取って伯爵の姿になり、男爵を責めます。そして男爵は拳銃自殺し、城の主人は伯爵に詫び、その夜本当の神父が現れるのでした。
 すべての画面が見事な構図に収まっていて、見事という他ありませんでした。ストーリーは今から見れば陳腐なものですが、それでも画面で見せてしまいます。客が悪夢に悩まされ、窓から巨大な腕が伸びてきて、ベッドから窓外につまみだされるシーンはひどく幻想的で素晴らしいものでした。これぞ映画といった画面を見たい方にはオススメです。