CDを整理していて、久しぶりに『天地総子大全 フーコのコマソン・パラダイス』を聞きました。ご本人が前がきで「待ってました!」と書いてらっしゃる通り、当時の天地さんは私のアイドルの一人であり、懐かしい曲にあふれているCDでした。その声の変幻自在ぶりは驚くばかりで、またご本人が「本アルバムの守護神となって多大なるお力添え下さった」と書いているお一人があの濱田高志さん(ルグランの決定本を出版された方)であることに気付きました。リフレットの最後に『NHK少年ドラマ・シリーズ「タイムトラベラー」オリジナル・サウンドトラック」が売り出されていることを知り、すぐにアマゾンの中古で2千円を出し衝動買いしてしまったことも付け加えておきます。
さて、ロバート・アルトマン監督の'73年作品『ロング・グッドバイ』をWOWOWシネマで再見しました。
朝の3時に腹の空いた猫に起こされた私立探偵のマーロウ(エリオット・グールド)は、猫がいつものブランドの餌しか食べないため、その餌を買いに出ます。向かいの部屋でセミヌードで踊る若い女性たちに声をかけられるマーロウ。店にはいつものブランドの餌はなく、マーロウは別の餌を買い、家に戻ると、猫に見つからないようにブランドの餌の缶に、今買ってきた別の会社の餌を入れて、ごまかそうとしますが、猫はやっぱり食べようとせず、鳴き続けます。
翌朝、知り合いのテリー・レノックスが頬に引っ掻き傷をつけて訪ねて来て、妻のシルビアとケンカし、ある男たちに追われているので、今すぐメキシコのティファナまで逃げたいと言い、マーロウは彼を自分の車に乗せて出発し、国境付近で降ろします。
巡査部長のグリーンがマーロウの元を訪ねてきて、「下にレノックスの車があるが、夕べはどこにいた?」と言い、レノックスの住所録にマーロウの名前が載っていたので訪ねてきたと言います。「質問に答えるつもりはない。何か容疑でも?」とマーロウが言うと、グリーンはマーロウを警察へ連行します。写真を写され、指紋を採られ、尋問を受けたマーロウは、殺人犯の逃亡を助けた容疑が自分にかかっていて、レノックスの妻が殴り殺されたことを教えられます。マーロウはレノックスの本名がレニー・ポッツで、単なるコソ泥でしかなく、オーガスティンの仲間だったと言いますが、グリーンはレノックスが妻とは不仲で、博打でも負け続きだったとマーロウに教えます。
そしてその3日後、マーロウは、ファーマー警部からレノックスが死んで一件落着となったと知らされ、釈放されます‥‥。
アルトマンの映画を見るのは実に久しぶりで、彼の作品を思い出そうとしても『M★A★S★H』しか思い出せず、ウィキペディアで調べてようやく、そう言えば『ギャンブラー』もあった、『ナッシュビル』『ウェディング』もあった、『ボウイ&キーチ』もあった、そして『イメージ』『三人の女』『クインテット』、それに『ポパイ』なんてのもあったなあ、と思い出した始末だったのですが、久しぶりに見た『ロング・グッドバイ』は以前に見た時よりも数段楽しめ(というか、以前に見た時の記憶がなぜかほとんど残っていない)、潮騒の音が常に耳を包み、ジョン・ウィリアムスによる『ロング・グッドバイ』のせつないメロディーが繰り返し流れ、必要最小限のカット割り、滑らかな移動撮影、そして浜辺で遊ぶマーロウの姿が窓に映って、窓の中のウェード夫妻が話している姿に重なるという素晴らしいシーンや、ロジャーが荒波の夜の海に消えていくシーンなど、ヴィルモス・ジグモンドによる撮影ならではの印象的なシーンがたくさんあり、エリオット・グールドのコミカルでありながらもシニカルなマーロウもなかなか良くて、今現在、私の中でのアルトマン作品ではこの映画がベストワンに躍り出ることとなりました。ちなみに、上記以降のあらすじに関しましては、私のサイト( Nature Life(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto/))の「Favorite Movies」の「その他の傑作」にアップしておきましたので、興味のある方は是非そちらをご覧ください。
→Nature Life(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto)
さて、ロバート・アルトマン監督の'73年作品『ロング・グッドバイ』をWOWOWシネマで再見しました。
朝の3時に腹の空いた猫に起こされた私立探偵のマーロウ(エリオット・グールド)は、猫がいつものブランドの餌しか食べないため、その餌を買いに出ます。向かいの部屋でセミヌードで踊る若い女性たちに声をかけられるマーロウ。店にはいつものブランドの餌はなく、マーロウは別の餌を買い、家に戻ると、猫に見つからないようにブランドの餌の缶に、今買ってきた別の会社の餌を入れて、ごまかそうとしますが、猫はやっぱり食べようとせず、鳴き続けます。
翌朝、知り合いのテリー・レノックスが頬に引っ掻き傷をつけて訪ねて来て、妻のシルビアとケンカし、ある男たちに追われているので、今すぐメキシコのティファナまで逃げたいと言い、マーロウは彼を自分の車に乗せて出発し、国境付近で降ろします。
巡査部長のグリーンがマーロウの元を訪ねてきて、「下にレノックスの車があるが、夕べはどこにいた?」と言い、レノックスの住所録にマーロウの名前が載っていたので訪ねてきたと言います。「質問に答えるつもりはない。何か容疑でも?」とマーロウが言うと、グリーンはマーロウを警察へ連行します。写真を写され、指紋を採られ、尋問を受けたマーロウは、殺人犯の逃亡を助けた容疑が自分にかかっていて、レノックスの妻が殴り殺されたことを教えられます。マーロウはレノックスの本名がレニー・ポッツで、単なるコソ泥でしかなく、オーガスティンの仲間だったと言いますが、グリーンはレノックスが妻とは不仲で、博打でも負け続きだったとマーロウに教えます。
そしてその3日後、マーロウは、ファーマー警部からレノックスが死んで一件落着となったと知らされ、釈放されます‥‥。
アルトマンの映画を見るのは実に久しぶりで、彼の作品を思い出そうとしても『M★A★S★H』しか思い出せず、ウィキペディアで調べてようやく、そう言えば『ギャンブラー』もあった、『ナッシュビル』『ウェディング』もあった、『ボウイ&キーチ』もあった、そして『イメージ』『三人の女』『クインテット』、それに『ポパイ』なんてのもあったなあ、と思い出した始末だったのですが、久しぶりに見た『ロング・グッドバイ』は以前に見た時よりも数段楽しめ(というか、以前に見た時の記憶がなぜかほとんど残っていない)、潮騒の音が常に耳を包み、ジョン・ウィリアムスによる『ロング・グッドバイ』のせつないメロディーが繰り返し流れ、必要最小限のカット割り、滑らかな移動撮影、そして浜辺で遊ぶマーロウの姿が窓に映って、窓の中のウェード夫妻が話している姿に重なるという素晴らしいシーンや、ロジャーが荒波の夜の海に消えていくシーンなど、ヴィルモス・ジグモンドによる撮影ならではの印象的なシーンがたくさんあり、エリオット・グールドのコミカルでありながらもシニカルなマーロウもなかなか良くて、今現在、私の中でのアルトマン作品ではこの映画がベストワンに躍り出ることとなりました。ちなみに、上記以降のあらすじに関しましては、私のサイト( Nature Life(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto/))の「Favorite Movies」の「その他の傑作」にアップしておきましたので、興味のある方は是非そちらをご覧ください。
→Nature Life(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto)