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ジョン・カーペンター監督『スターマン 愛・宇宙はるかに』その1

2015-01-31 10:40:00 | ノンジャンル
 ジョン・カーペンター監督の’84年作品『スターマン 愛・宇宙はるかに』をスカパーのイマジカBSで見ました。
 国連事務総長の声明など、宇宙生命体を地球に招待する内容のレコードを乗せたボイジャー2号が発射され、ローリング・ストーンズの「サティスファクション」を流しながら、銀河系の外へ向かいます。
 片田舎で亡くなった夫・スコット(ジェフ・ブリッジス)と映った8ミリフィルムを涙ぐみながら見るジェニー。地球に落ちてくる球体。管制室で安全保障局長(リチャード・ジャッケル)は、戦闘機を出撃させ、球体にミサイルを発射させますが、球体は2回にわたりコースを変えます。宇宙研究所のシャーマン(チャールズ・マーティン・スミス)に電話する局長。球体は火の玉となってジェニーの家の近くに落ち、それで起きた森林火災から青い球体が浮かび上がります。それはジェニーの家に近づき、家の中に入り、8ミリの映像を見、アルバムの写真を見ると、スコットの写真からスコットの立体映像が浮かび上がり、球体から見た目は、アルバムに貼り付けたスコットの髪の毛の中に入っていきます。ジェニーが目覚めると、居間が青い光に包まれていて、うめき声が聞こえたと思うと、床に赤ん坊が横たわっています。それはどんどん成長していき、大人になるとスコットになります。拳銃を構えていたジェニーはスコットであることに気づき、拳銃を取り落とします。拳銃を拾ったスコットは中国語とロシア語を話し、国連事務総長の声明も述べます。失神するジェニー。鏡で自分の姿を見た宇宙人は、8ミリの映像を見て、スコットの真似をし、拳銃を窓に向けて発射します。スコットが成長時に床に転がった玉の全てを手に取り、屋外に出ると、玉が青く光り出します。「緊急連絡。偵察船は墜落。住民、非友好的。現地生物へ変身。3日後、着陸地点1へ迎え頼む」の字幕。ジェニーは目覚め、窓越しにスコットの手から青い玉が浮かぶのを見て、急いで外に出て、「あなたは誰なの?」と尋ねると、スコットは「行こう、早く」と言います。ジェニーが車のエンジンをかけようとしますが、かからず、スコットが車に触るとかかります。ジェニーが「どこへ?」と言うと、スコットの手の上の玉がまた青く光り、フロントガラスに全米の地図が浮かび、アリゾナの地点をスコットは指差します。一方、シャーマンはヘリで墜落現場に到着し、兵士に警察無線を傍受するように言います。
 雨が降り始め、ワイパーと一緒に首を動かすスコット。一方、シャーマンは、兵士が落下物に既にドリルで穴を開け、中が空であると確かめていることを知ります。
 朝になり、ウィスコンシン州を走るスコットとジェニーの車。ラジオのニュースでは隕石が落ちたと言っています。「あなたは宇宙人なの? 何しに? なぜ夫に?」と尋ねるジェニーに、「サティスファクション」を歌うスコット。ジェニーの運転する車は他の車と衝突し、ジェニーは車を降りて、相手の車の運転手に「誘拐された。助けて」と言い、相手の運転手は「女を放してやれ」とレンチを手に近づいてきますが、スコットが念じると、レンチが熱せられ爆発し、相手の運転手は逃げ出します。「すごい」と言うジェニー。一方、墜落現場でサンプルの分析を行っていたシャーマンは、局長に宇宙人が来たと言います。
 股の上に拳銃を置いているスコットに「それが気になる」とジェニーが言うと、スコットは「5カ国語でこんにちはを言える」と言い、ジェニーの財布を調べます。スコットの帽子を被り、「似てる?」と言うスコット。「そっくり」とジェニー。スコットは「怖がることはない」と言います。
 軍のヘリが着陸し、シャーマンが降りると、77年型ムスタングに乗った男女がレンチを溶かした事件が起こり、その車を手配中であることが警察無線から分かったと知らされます。宇宙船の中にボイジャーが積んだ地球への招待状のレコードがあるのを見つけるシャーマン。
 メーターがEになると給油所に行かねばならないと説明し、給油所に停まったジェニーはトイレに行き、付いてきたスコットは外に出されます。ジェニーは助けてほしいというメッセージを書いて鏡に貼り、スコットはそれに気づきますが、意味が分からず見逃します。しかし給油が終わってジェニーがサインを求められているのを見て、スコットは鏡に貼られていた紙をはがします。(明日へ続きます……)

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川名壮志『謝るなら、いつでもおいで』

2015-01-28 16:53:00 | ノンジャンル
 朝日新聞で紹介されていた、川名壮志さんの ‘14年作品『謝るなら、いつでもおいで』を読みました。
 となりまちの取材から佐世保支局に戻ってきた毎日新聞の記者である僕に、奇妙なニュースが舞い込んだ。それは上司から届いた1本の電話だった。「怜美(さとみ)が、死んだ」声の主は、御手洗支局長だった。怜美ちゃんは彼の一人娘、12歳の小学6年生。支局長一家の住居は、支局が2階に入っているビルの3階だったので、僕と怜美ちゃんは、毎日のように会社で顔を合わせていた。昨日もその元気な姿を見たばかりだった。
 事件の前触れは、直前にあった。御手洗さんからの電話が入る20分前、事件担当の倉岡一樹記者が、うわずった調子で電話をかけてきたのだ。「大久保小で女の子が大けがをしたみたいです! いま救急車で運ばれたそうです!」大久保小学校といえば、怜美ちゃんが通っていた学校だ。僕は取材を切り上げて、慌ただしく支局に舞い戻った。再び、倉岡から電話が入る。「川名さん! 女の子、死んだみたいです!!」
 事件がおきた2004年6月1日。大久保小学校は、各学年1クラスしかない小規模校だった。事件の2日前の日曜日は、学校最大のイベントである運動会だった。翌日の月曜日は代休で、この日は休み明けの火曜日だった。午前中の授業が終わり、20分後には配膳も終わり、担任が教壇に立ち、「いただきます」の唱和をさせようとしたそのとき、怜美ちゃんともう一人の少女の2つの机が空席になっているのに気づく。静かな異変を感じたのとほぼ同時に、たったひとりで廊下にたたずむ少女の姿が目に入る。黙りこくる少女の手には、赤く濡れたハンカチとカッターナイフが強く握りしめられていた。ズボンの裾は水に漬かったように、その濃さを増している。姿がみえない怜美ちゃんのことが、直感的に担任の脳裏に浮かぶ。強い調子で少女に尋ねると、「私の血じゃない。私じゃない」少女がつぶやき、廊下の先を指さす。6年のクラスとは反対側にある多目的教室「学習ルーム」の方面だ。全速力で駆けつけた担任が目にしたのは、うつぶせに倒れている怜美ちゃんのむごい姿だった。血が床をつたっていた。カッターナイフの折れた刃が、部屋の入口に落ちていた。
 担任は御手洗さんに連絡を取り、警察が到着する前に、怜美ちゃんと対面することになる。廊下にひとりたたずむ少女の存在に気づいたのは、隣の教室にいた5年担任の女性教師で、保健室に連れていき、血を洗い流し、服を着替えさせた。もちろん、証拠隠滅の腹づもりなど、みじんもない。消防隊員の問いかけに、少女は「私がカッターで切りました」とあっさりと答えた。警察は校長室で40分かけて少女に事情を聴いた。「土曜日に殺そうと準備して、(代休の)月曜日に殺そうとしたけれど、バレると思って今日にした」「死ぬまで待って、バレないように教室に戻った」「千枚通しで刺すか、首を絞めるか、迷ったけれど、もっと確実なカッターナイフにした」「左手で、目隠しをして切った」これほどまでの幼い少女による事件は、警察にとっても前代未聞だった。
 発覚から数時間後、少女は車に乗せられてひっそりと佐世保署に連れていかれた。少女はその後、午後7時ごろまで事情聴取を受けた。給食を食べていない彼女は、パンとジュースの簡単な食事を口にした。県警は女性職員専用の休憩室を留置所のかわりに使い、午後10時半、少女は婦警2人に付き添われながら眠りについた。もう家に帰れない。少女はその意味をまだ理解していないようだった。
 ここまでで全300ページ余りのうちの46ページ。残りの部分で、少女は14歳未満ということで、児童福祉法の適用を受け、女子向けの全国唯一の児童自立支援施設である「きぬ川学院」に送致され、中学を卒業して、社会人になったこと、事件の原因は交換日記とブログでのトラブルだったこと、少女は普段からオカルトサイトを熱心に見ていて、殺しの手口も『バトル・ロワイヤル』をまねていたこと、事件をめぐるマスコミの動きなどが語られ、最後に被害者の父、加害者の父、被害者の兄の声明が掲載されています。
 復讐心に燃え続ける被害者家族が多い中、被害者の兄が「(加害者の少女には)普通に生きてほしい」「謝るなら、いつでもおいで」と言っていることが、加害者の少女が事件直後に将来に聞かれて「普通に暮らせればいいんだけど……」という言葉と響き合い、素晴らしいと思いました。

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加藤泰監督『幕末残酷物語』

2015-01-27 14:12:00 | ノンジャンル
 加藤泰監督の’64年作品『幕末残酷物語』をスカパーの東映チャンネルで再見しました。
 元治元年六月。歴史に名高い池田屋襲撃の夜。闇に翻る「誠」の旗の下、全身に返り血を浴びて阿修羅のごとくたたずむ新撰組の面々。その様子を人混みの中から注視する一人の若者、江波三郎(大川橋蔵)の姿がありました。
 翌日、江波は新撰組屯所を訪れ、入隊を直訴しますが、受け入れられず、入隊試験を改めて受けるも、木刀による決闘で死者が続出するのを見て、庭先で吐き、それを隊士らにからかわれて切腹しようとし、隊士らに救われます。
 特別に入隊を許された江波は、沖田総司(河原崎長一郎)が隊長の一番隊に入ります。広大な屯所の中での厳しい訓練に生傷が絶えない江波の心が唯一休まるのは、年季奉公の女中さと(藤純子)と過ごす一時だけでした。
 隊規を破った者には死をもって報いる新撰組。人を斬ったことがない江波は、自分とともに隊士となった者の中にいた海援隊の間者の首を斬ることを命じられ、相手が逃げ回るのを不様に斬りかかります。隊規を破った者の首を斬ることを再び命じられる江波。
 ある日、金庫から金がなくなり、その疑いが三田という隊士にかけられますが、三田の処刑には幹部の山南(大友柳太朗)が反対します。局長の近藤勇は山南の反対を押し切り、無罪を叫ぶ三田の処刑を命じ、江波は志願して三田の首を斬ります。
 薩摩と長州の連合軍が京都を目指していることを知らされ、明朝に出撃を決める近藤。朝廷から出陣前の酒肴が届き、隊士たちは宴会で大騒ぎします。さとは人を率先して斬る江波を見損なったと言い、本当はそんな人じゃないんでしょう?と江波に迫ります。江波はさとを蔵に誘い、二人は結ばれますが、さとが「結婚して、一緒に逃げて」と言っても、江波は「それはできない」と言うしかありません。さとが蔵を出て、その後に江波が続くのを、観察役の山崎(内田良平)は見逃しません。そこへ酔った沖田が現われ、今の新撰組の幹部は、新撰組の創設者らを暗殺し、その後釜に座ったという事実を江波に明かします。
 三田が盗んだという金が実は近藤が女を囲うために使った事実を知っている山南は、隊を辞めると言い出し、出て行こうとしますが、近藤の命令に従った沖田らによって、めった斬りにされます。先日男の子が生まれた河品(木村功)もそれを見て、他の隊士らに隊を辞めてここを出て行こうと言いますが、賛同した1人と一緒に斬られて死にます。
 翌朝、出陣を前にして、江波は近藤の許に呼ばれます。先ほど京都所司代に捕まった男が、江波を見て「あの男を知っている」と話していると、近藤は言います。土方歳三(西村晃)はその男から聞いた話として、江波の正体を言い当てます。江波が黙っていると、一人の男が江波の隣に座り、近藤は「この男は海援隊に新撰組が放っていた間者で、海援隊が新撰組に放った間者が、1人ではなく2人であることを我々は既に知っていた」と言います。すると江波は笑いながら面を上げ、自分は近藤らに殺された新撰組の初代筆頭局長・芹沢鴨の甥であり、育ての親だった芹沢の仇を取るために、海援隊の間者として新撰組に入ったことを認め、坂本竜馬も近藤も勤王と言えば人を殺すことが許されると思っていると批判し、近藤に斬りかかります。既にそばに控えていた隊士らが一斉に江波に斬りかかり、江波は土方の腕を斬りつけ、場所を移りながら、大勢を相手に戦います。「江波さーん! 江波さーん!」と叫ぶさと。蔵と壁に挟まれた場所に追い込まれた江波は、向こうに沖田がいるのを認めます。近藤が間違っているのを知っていて斬るのか?と言う江波に、近藤の命令は絶対だと答える沖田。窓越しにさとが見ているところで、沖田の刀が江波の首を捕えます。叫び声を上げるさと。倒れた江波はさとを認め、手を伸ばし、さとも窓から手を伸ばしますが、やっと手と手が触れ合ったと思うと、江波の手は落ちていきます。江波の死体に駆け寄り、顔の血をふき、やがて泣き伏すさと。沖田は隊規の額を切り捨てます。
 新撰組は出発し、沖田も遅れてそれに合流し、映画は終わります。

 人を斬る度にやつれていく江波の表情が印象的で、さとの存在が新撰組の非人間性を際立たせていました。残酷なシーンもリアリティがあり、ローポジションの白黒画面が美しく、ワンシーンワンカットの場面もいくつか見られました。

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山田詠美『自分教』

2015-01-26 15:29:00 | ノンジャンル
 文芸月刊誌『群像』2015年1月号に所収されていた、山田詠美さんの作品『自分教』を読みました。二段組み10ページからなる短篇です。
 私は神であり、教祖と信者も兼ねている存在である。ひとり宗教は「みこちゃん教」と呼ばれる。私の名前である神戸巫女から付けた。実は、本名は美子(みこ)であるが、勝手に改名させてもらった。
 数々の受難の末に、私が天の啓示を受けたのは中学の時。幼い頃から、みこちゃん教を開くまで、理不尽な扱いを受けた経験は数限りない。意地悪、苛め、仲間外れ、濡れ衣、裏切り、捏造など、犯罪人としてしょっ引いて行けないからこそ始末に困る類のちゃちな悪意なら、ほとんどすべて受け止めて来た。叔父は「美子ちゃんが、あまりに可愛らし過ぎて、何とかして気を引きたくなっちゃうからだよ」と言い、パンツに手を入れて来て、下半身を押しつけてきた。言葉、肉体における暴力は蔓延していた。大人の男たちが近付いて来る場合は、性的なものも加わった。しかし、私は耐えた。そして、そうすればそうするほど、新たな罪人たちが押し寄せて、私のオアシスに首を突っ込んだ。次第に順番を待つような秩序は失われ、大混乱となった。
 そして、とうとうその日がやって来たのである。心の奥底から、くわーっ、辛抱たまらん! という声が湧き上がり、地鳴りのように体中に響き渡ったのである。次の瞬間、私は、ある特定の人物に向けて念を送っていた。「死ね。うんと、苦しんで死ね」その思いは正確に届いたらしく、彼はのたうち回って死んだ。同級生の男子だった。名前は、初野仁志という。私をいかに陰惨に苛め抜くかに常に心を砕いている生徒だった。
 私が苛められることに麻痺してきた頃、初野仁志が私に与える危害は、他の危害の中に埋没しつつあった。彼は次第にあせり始めた。そしてある時、苛められている私に近付くと、「可哀相に」と言って、私を助け起こし、「この子に与えなくてはならないのは、存在していることへの制裁ではない。同情だ」と言ったのである。その瞬間、私の中ですっかり馴染んだ筈の痛みや苦しみが、新たな輪郭を携えて立ち上がって来たのだ。屈辱も姿を現わし、同時に、忘れていた様々な感情が甦って、私という器の中で大暴れを始めたのである。それら全部を放出して楽になりたいと切に願った私は、大量のどす黒い感情を、初野仁志に向けて噴き上げた。すると、それはすぐさま念に姿を変え、またたく間に標的を覆い尽くした。「死ね。うんと、苦しんで死ね」数日後、彼の家族の者たちは、次々と不幸な死に見舞われた。そして、たったひとり残されたのが、末っ子の仁志であった。順序良く家族を亡くして行くという悲痛な経験をくり返しながら、彼は生き地獄の責め苦にあえいでいたが、その内、原因不明の病で闘病生活に入った。そして、これ以上ない苦痛の中で悶絶したあげくに、ついに絶命した。しかし、積年の恨みをはらしてせいせいしたとは、私は思わなかったのである。それよりも、意外にカジュアルな感じで、あれまっ! と呟いたのだ。
 もしかしたら、体質が変わったのかも、と気になり、初野仁志の次に私をひどく虐げた女生徒にも念を送ってみた。その女生徒もさまざまな要因から辛酸を嘗めた後、錯乱状態で用水路に身を投げた。じゃあ、こうしたらどうなる? と続けて性的悪戯をし続けた叔父にも念を送ってみた。すると、やはり、彼はどん底生活に突き落とされ、無念の内に息を引き取った。断腸の思いだ! と絶叫したところ、本当に腸が千切れ飛んで、後片付けが大仕事だったという。
 ここまで来て、私は確信した。自分には、ある能力が備わったのだ。世にも稀な復讐の才能が与えられたのだ。
 そこで、私が選んだのが世界最小の教団の設立である。神の私、教祖の私、信者の私。ついでに巫女もねっ。こうして、みこちゃん教は始めの一歩を踏み出したのだった。その輝かしいきっかけを作った初野仁志から慈悲の心と共にホーリーネームが授けられることになった。その名も、「初の人死」……。
 
 あっと言う間に読めてしまう楽しい短篇でしたが、細部が楽しめるので、是非原文を読まれることをお勧めします。なお、上記以降のあらすじについては、私のサイト「Nature Life」(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto/)の「Favorite Novels」の「山田詠美」のところにアップしておきましたので、興味のある方は是非ご覧ください。

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三池祟史監督『土竜の唄 潜入捜査官REIJI』その3

2015-01-25 13:41:00 | ノンジャンル
 また昨日の続きです。
 おでんの屋台で、ロシアのマフィアとの取引について上司に語る玲二。上司は月原が轟の隠し子であり、猫沢の怪文書のおかげで玲二が指名手配になったことを知らせます。日浦の拉致を知る玲二。一方、ジュンナは玲二にお守りを渡します。
 日浦は気がつくと膝下が切断されているのを知って叫びます。
 玲二は月原に「俺たちだけの秘密だ」と言って、MDMAを持ちこむ方法を教えてもらいます。MDMAの持ち込みをドッグフードの缶の中に入れて行うことを知った玲二の上司は、取引が終了したら玲二に合図させ、踏み込むことを玲二に伝え、猫沢も襲ってくるだろうから、玲二は独力で逃げるように言います。轟も挙げて抗争も終わらせると意気込む玲二。しかし税関に届いた缶を調べた上司は、自分たちがだまされたことを知ります。「俺たちだけの秘密」というのはサツが使うセリフだと玲二に言う月原。缶を求めて猫沢の一味が現れますが、そこにいるのが警察と知って、避難訓練をしていると言って逃げ出します。取引は完了したと言う月原。ロシアの船からヤクの入った袋を背負った犬たちが、こちらへ泳いできます。月原と玲二のいるところへ乱入する猫沢。玲二は犬のジェスチャーをして、望遠鏡で見張っている上司に、ヤクを犬が泳いで運んでいることを伝えます。警察も突入し、玲二を逮捕しようとしますが、玲二は「俺はもう童貞じゃねえ。男だ。背中は見せねえ」と言うと、黒木がバイクで現れ、蝶々の歌を流します。黒木が「復活のテーマだ」と言うと、義足でサイボーグ化した日浦が現れます。逃げる月原。日浦は「ここは任せろ。月原を追え」と玲二に言います。玲二を捕まえた上司は「MDMAは押さえた。しばらく休め」と言いますが、「月原は俺が倒す」と玲二は言って去ります。米軍から買ったミサイルを猫沢に向けて発射する黒木。ミサイルは鉄塔を倒し、猫沢はその下敷きになります。
 「バカ、逃げやしねえ。裏切りには死だ」と言い、玲二の体に銃弾を2発お見舞いする月原。起き上った玲二は、ジュンナからお守りとしてもらった防弾チョッキを見せます。2人は壮絶な殴り合いを行い、玲二は月原を倒します。「一発で楽にしてやる。クスリをばらまいた報いだ」と言う玲二は拳銃で撃ちますが、空砲で、「なんてな。生きて償え」と言って去ります。
 「月原は上の指示で動いていたとは言わないだろう。ヤクザの世界での子の務めだ。轟どころか阿湖にも届かなかったが、すきや会には大きなダメージを与えられ、抗争も終わらせた。潜入捜査は終了だ」のナレーション。しかし玲二の前に、黒木を乗せた、日浦の運転する車が現れ、日浦は「面白いこと、思いついた。兄弟」と言ってきます。エンディングタイトルが流れる中、日浦は阿湖に「嘘をついてヤクをやってたな。盃は返す。今後は自分の組を立ち上げ、関西を乗っ取る。若頭は玲二だ」と言い、玲二は「えー、そんなー」と驚くのでした。

 赤、黄色、青を基調とした毒々しい色使いの画面が次々に現われ、ナンセンスなギャグとともに、三池監督の特徴が遺憾なく発揮されていました。

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