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ルキノ・ヴィスコンティ監督『白夜』

2009-05-23 18:31:00 | ノンジャンル
 WOWOWで、代々木体育館で行われたパフュームのコンサートを見ました。中に肉声で歌う曲がいくつかあったのですが、それだとひと昔前のアイドルグループでしかなく、まったくパフュームの魅力が失われていました。やはりあの独特のフリと共に、ボイスチェンジャーを通した歌声が彼女らの魅力の本質なのだと再認識しました。

 さて、スカパーの260チャンネル「シネフィル★イマジカ」で、ルキノ・ヴィスコンティ監督の'57年作品「白夜」を見ました。
 マリオ(マルチェロ・マストロヤンニ)は帰宅途中、路上で泣くナタリア(マリア・シェル)に出会い、家まで送って翌日会う約束をします。翌日マリオを見かけたナタリアは逃げ、マリオはそのことに怒りますが、ナタリアは謝って自分の身の上話を始めます。彼女は下宿人の男(ジャン・マレー)に惹かれ、彼に祖母とオペラに連れて行ってもらった夜に恋に落ちますが、彼はどうしても済ませなければならない用事のために1年間留守をすると言って翌日に発ち、1年後に同じ場所で会おうと言ったのだと話します。そして既にこの町に戻ってきていて、手紙を書いたというので、マリオはその手紙を届けるために預かりますが、ナタリアと別れた後に破って捨ててしまいます。「第一幕終了」、「第ニ幕」の字幕。マリオはナタリアを夜の町で見かけますが、手紙を捨てたことを後ろめたく思い、隠れます。それをナタリアに見つかり、マリオはごまかして彼女をダンスホールに誘いますが、男との待ち合わせの時間になると、彼女は血相を変えて帰っていきます。マリオはケンカに巻き込まれて川の水で顔を冷やしていると、ナタリアが現れ、男が現れなかったことを報告しますが、マリオは手紙を捨てたことを告白し、まだ望みがあると言います。しかしナタリアはもう男のことを忘れると言い、マリオは愛を告白し、ボートに乗って語らっていると雪が降ってきます。そして帰路についた時、男が現れ、ナタリアは男のもとに走っていってしまいます。マリオは彼女との幸せな思い出を糧にこれから生きて行くと言って、一人帰っていくのでした。
 イタリアの町を再現したセットが素晴らしく、カメラが振れるだけで時制が変わるシーンにも瞠目しました。それにしても、マリア・シェルはかわいい顔をしているのに、なぜ薄幸のイメージから逃れられないのでしょう? 不思議です。イタリア映画が好きな方にはオススメです。