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鶴田法男監督『おろち』

2010-10-31 05:10:00 | ノンジャンル
 昨日の日本シリーズ第1戦はロッテの圧勝でしたが、要所要所で中日の好守もあり、見ごたえがありました。今日のロッテはマーフィーが投げるらしいので、中日のチェンをロッテ打線が打ち込めるかどうかが勝敗の鍵です。昨日当たりの無かったキム・テギュンとまだ本調子でない西岡がチャンスで打てますように!

 さて、鶴田法男監督、高橋洋脚本の'08年作品『おろち』をDVDで見ました。
 「昭和25年(1950)」の字幕。嵐を避けるために邸宅に侵入した少女・おろち。そこは美人女優・門前葵(木村佳乃)の邸宅で、その二人の娘・一草と理沙は歌のレッスンを受けていましたが、一草はうまく歌うことができず、理沙だけが舞台で歌を披露します。一草は母の厳しいレッスンに耐え切れず、やがて母の映画を見ながら演技の練習を始めます。おろちは葵の母が化物となって上の階に住み、門前家の女性はやがてその姿になることを知ります。その徴候が現れた葵は女優を引退し、おろちは突然百年に一度の眠りに落ちます。目が覚めるとおろちはヨシコという女性になっていて、流しの継母から折檻を受ける毎日を送っています。ある日理沙がヨシコを迎えに来て、今は有名な映画女優となった一草(木村佳乃の二役)の身の回りの世話をして幸せな暮らしをしてほしいと言います。撮影所の大西は一草の恋人でしたが、一草の将来に見切りをつけ、理沙(中越典子)をデビューさせようと彼女と寝ます。上の階の住人となっていた葵は理沙に何事かを告白して死に、理沙は自分が葵の実の娘ではなかったことを皆に知らせます。怒り狂う一草は理沙に連日の折檻をしますが、やがてヨシコと血を交換することによって化物になることを防ぐことを理沙から提案され、同意します。一草に襲われ意識を失うヨシコ。それと同時に意識を取り戻したおろちは、一草らの陰謀を砕くために邸宅に急ぎます。血の交換はヨシコと一草の血液型が違っていたために失敗し、絶望した一草は自分の顔を火箸で焼きます。理沙を大西が迎えに来ると、理沙が自分を捨てて逃げる気でいると考えた一草は理沙を殺そうとしますが、そこにおろちが現れ、一草が持っていたボウガンを砕き、去ります。しばらくして、理沙は化物の症状が自分に現れたことを一草に告げ、実は自分が葵の実の娘で、一草は門前家の血を引いていなかったことを一草に告白し、絶望した一草は自殺するのでした。
 オルドリッチの『何がジェーンに起こったか』を思わせるストーリーでしたが、昭和レトロといった感じの安っぽい照明と色彩には違和感を感じました。中超典子がいいと思ったのは、私が丸顔好きだからでしょうか? 彼女のファンの方にはオススメです。

つい涙してしまった『CSI:シーズン9』のエピソード9・10

2010-10-30 09:36:00 | ノンジャンル
 昨日のMLBワールドシリーズ第2戦は11対0でジャイアンツの圧勝でした。この試合でレンジャーズはジャイアンツのホーム球場で11連敗目なのだそうです。これだとテキサスで3連勝してもレンジャーズは苦しいかも? でもとりあえず、ルイスの好投で第3戦は何としても頑張ってほしいと思っています。ポストシーズンで見せてくれた鮮やかな走塁をぜひまた見せてください!

 さて、ついさっき、一昨日と昨日にWOWOWで録画しておいた『CSI;科学捜査班 シーズン9』の第9・10話「最後の授業」を見ました。『CSI』シリーズは体調を崩して休職していた今年の8、9月に時間潰しで見始めてからはまってしまい、このところ同じプロヂューサーによる『コールドケース』とともにWOWOWによる再放送を欠かさず見ているのですが、今回のエピソードでは不覚にも涙してしまいました。テレビドラマで泣くというのは、もしかしたら高校生の時の『飛び出せ!青春」』以来のことかもしれません。それほど、今回のエピソードは質が高かったと思います。ストーリーは9年間主役を張り続けてきたウィリアム・ピーターセン演ずるギル・グリッソムが仲間の死をきっかけにして班を去ることを決心し、カップル連続殺人事件の解決を彼への手向けとしようと、メンバーが一致団結して犠牲者の救出にあたるというものですが、作中に出て来る収監中の殺人鬼がことの他リアルで、これはトニー・パーカーの本を読んで連続殺人鬼の写真をいくつも見ている私としては、それはもう「ハンニバル・レクター」シリーズのアンソニー・ホプキンスの比ではなく、彼の能面のような表情と狂気と理性を孕んだまなざしを見ているだけで震かんとさせられ、そういった状況の中で、犠牲者の女性のリアルな恐怖感とそれからの解放、そして仲間の友情がさりげなく描かれる様が混然一体とした中で、つい涙腺が弛んでしまったようです。スピード感はまさにハリウッド黄金期のB級映画の素晴らしさそのもので、どうしても若干スローモーションが入ってしまうのは仕方が無いにしても、映画館で見る最近の映画とは比較にならないほどの「映画的」体験をさせてもらいました。CSIシリーズ、オススメです。(マイアミシリーズは主役がちょっとクサいのが難点ですが‥‥(笑))

山田宏一『ゴダール、わがアンナ・カリーナ時代』

2010-10-29 18:15:00 | ノンジャンル
 昨日のMLBワールドシリーズ第1戦は11対7でジャイアンツが先勝しましたが、後半でレンジャーズの追い上げがあり、第2戦以降に希望を持たせる内容でした。第2戦レンジャーズが勝てば、レンジャーズ有利の流れになると思います。がんばれ、レンジャーズ!

 さて、山田宏一さんの'10年作品『ゴダール、わがアンナ・カリーナ時代』を読みました。山田さんが'97年に来日したアンナ・カリーナさんにインタビューを行い、またやはり'97年に来日したラウル・クタールさん(五月革命までの'60年代のほぼ全てのゴダール作品の撮影を担当された方)にインタビューできたことをきっかけに、ジャン=リュック・ゴダール監督がアンナ・カリーナさんと出会った頃に作ったデビュー作『勝手にしやがれ』から、五月革命によってラジカルに変質していく前まで、つまり『ウィークエンド』までのゴダール作品、名付けて「アンナ・カリーナ時代」のゴダール作品に関して、山田さんが語り尽くしている本です。
 ゴダールの作品には「主として彼の感情を描いた」映画の系譜と、「主として彼の思想を描いた」映画の系譜があるとトリュフォーは述べているのですが、山田さんは「アンナ・カリーナをヒロインにした作品はすべて、何よりもまず『感情の映画』としての美しさと真実にかがやいているかのようだ」と述べます。そしてアンナ・カリーナさんへのインタビューを紹介した後、具体的に一つ一つの作品の持つ魅力に山田さんは言及していくのですが、そこで紹介される様々な人々の言葉やゴダールによる映画への引用の指摘、実際に映画に引用された文章や映像、映画の撮影中の様々なエピソードなどの紹介は、まさにたった今ゴダールの映画を見ているような錯覚に陥るほどの素晴らしい文章であり、そしてそうした文章は言及されている作品をすぐ見たいという欲望を掻き立て、それはゴダール作品に留まらず、リチャード・クワイン監督の『殺人者はバッヂをつけていた』('54)、オットー・プレミンジャー監督の『堕ちた天使』('45)、ニコラス・レイ監督の『にがい勝利』('57)、ボリス・バルネット監督の『帽子箱を持った少女』('27)、アンソニー・マン監督の『西部の人』などの映画、またアルフレッド・ジャリの『ユビュ王』、ルイ・アラゴンの『死刑執行』などなどの文学作品にも及ぶものでした。そして山田さんの書く魅力的な文章、例えば「映画は見る者のまなざしを眠らせ、私たちの欲望に従って動く世界を夢みさせる」(P.160)といった文もあふれんばかりに書かれています。
 ゴダールのアンナ・カリーナ時代の作品を語った本ということにとどまらず、「映画」そのものを語った本、「映画」への愛に満ち満ちた本として、私の生涯の一冊に加わるであろう本でした。映画ファンなら限り無い喜びを得られる希有の本です。正真正銘、文句無しにオススメです。
 なおもっと詳しい内容を知りたいという方のために、私のサイト「Nature Life」(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto)の「Favorite Books」にここに書き切れなかった情報をアップしておきましたので、興味のある方は是非ご覧ください。


エリア・カザン監督『影なき殺人』

2010-10-28 18:21:00 | ノンジャンル
 たった今仕事から帰って来て、MLBワールドシリーズ第1戦の録画を見ているところです。ジャイアンツのリンスカムは1回表の大ピンチを1点でしのぎ、レンジャーズのリーも1回裏に2塁打を打たれましたが、ジャイアンツのまずい攻めで0点で抑えました。今日、レンジャーズが勝てば、テキサスでのワールドチャンピオン決定も見えて来ると私は思っているのですが、どうなるでしょうか? 楽しみです!

 さて、エリア・カザン監督の'47年作品『影なき殺人』をWOWOWで見ました。
 この物語が事実を元にしたものであること、すべて実際に事件が起こった場所で撮影が行われたことが字幕で示されます。コネティカット州の町の夜。町の人に親しまれているランバート神父が路上で頭を銃で撃たれ死亡します。7人もの目撃者がいたにもかかわらず、犯人はなかなか捕まらず市警のロビンソン警部(J・リー・コッブ)や市当局、また州検事のハーヴィー(ダナ・アンドリュース)は新聞の攻撃にさらされます。そんな中、オレゴン州で犯行に使われたと思われる拳銃を持ったウォルドロン(アーサー・ケネディ)が逮捕され、目撃者も皆、犯人は彼に間違いないと証言しますが、公判でハーヴィーは彼を不起訴とすると言います。その夜、州議会議長のハリス(エド・ベグリー)はハーヴィーを訪ね、児童センターの土地取引に全財産を注ぎ込んだことを告白し、今回の公判で犯人が特定されずに自分が今の立場を追われるようなことになれば、やはりその取引に金銭を提供しているハーヴィーの妻もろとも道連れにすると脅迫します。それでもハーヴィーは次の公判で目撃証言の不確かさを証明し、ウォルドロンの拳銃が凶器ではないことを明らかにします。するとその場でハリスは自殺し、結局真犯人は分からず仕舞いのまま、ウォルドロンは釈放されます。そしてハーヴィーのモデルとなった実在の人物は後に司法長官になったことが字幕で示されるのでした。
 画面構成、演出ともに凡庸で、ダナ・アンドリュースの裁判シーンが唯一の見どころといった映画でした。傍役は芸達者が揃っていたのに残念です。全編ロケでも(悪い意味で)クラシックな映画があることを知りたい方にはオススメです。

奈良・京都への旅No.2(益富地学会館、東寺)

2010-10-27 08:43:00 | ノンジャンル
 今日WOWOWで見た「CSI:9シーズン」の第8話にティッピ・ヘドレンが重要な役で出ていました。字幕では確認できませんでしたが、確かに彼女だと思います。まだ現役で活躍しているんですね。

 さて、昨日の続きです。24日の日曜日、父の三回忌を東大谷祖廟で済ませ、その前後の時間に益富地学会館と東寺を訪れました。
 益富地学会館は、鉱物の採集に熱意を注がれ、京都薬科大学で講師も務められた益富博士が創建したもので、京都御所の西隣の住宅街の中にポツンとある小さな3階建てのビルでした。タクシーの運転手さんも初めて聞いたと言っていたほどにマイナーな存在で、私も新聞で紹介記事を読まなかったら来てなかったでしょう。1階の事務所でスリッパにはきかえ階段を3階まで登るとそこが展示室になっているのですが、階段からすでに珍しい鉱物が陳列してあり、特に直方体が無数に乱立する黄鉄鉱は天然に作られた物とは思えない美しさでした。一通り見物した後も、研究員の方がアンモナイトの変化・進化について解説してくださり(アンモナイトの元の姿はヤリイカのような姿で、そのままでは喰われてしまうので、表面を堅くしながら巻いて行き、しかし巨大化した後はなぜかまた螺旋をほどくようになっていったとのことでした)、やがては子育て論や人生論、社会経済システムにの話まで話題が及び、楽しい時間を過ごさせていただきました。
 午後に行った東寺の五重塔は京都タワーから見てもビルの隙間からわずかに頭をのぞかせているだけですが、日本の木造建築では一番高く55mもあり、近くから見た黒々とした姿は圧巻でした。興福寺と同じく、ここ東寺にも多くの素晴らしい像が納められていて、とても面白く見させてもらいました。特にすごかったのが、火災で焼けた巨大な木製の像で、表面が火事の後の柱のような感じに炭化していて、このようなものを見たのは初めてで興奮しました。興福寺もそうでしたが、このお寺も敷地が圧倒的に広く、普段は鎌倉の狭い寺社を回っているのに慣れているので、一通り見ようとするとかなり歩かねばならず疲れました。が、それに見合う感動を与えてもらったようにも思います。
 奈良と京都は探せば探すほど、いろいろ面白いところが発見できて、何度行っても飽きません。次に行けるのは父の七回忌の時になるのでしょうか? それまでも機会があれば新緑の季節や紅葉の季節に行ってみたいと思います。ということで、昨日に引き続き、先週末の奈良・京都への旅のご報告でした。