今朝の朝日新聞でスウェーデンの映画監督イングマール・ベルイマンの死を報じていました。記事は「スウェーデンのTT通信によると、20世紀を代表する映画監督で演出家のイングマール・ベルイマンさんが30日、同国フォーマル島の自宅で死去した。89才だった。同国ウプサラで聖職者の家庭に生まれた。ストックホルム大で演劇を学び、第2次世界大戦直後から映画製作を始めた。57年に「第七の封印」でカンヌ国際映画祭の審査員特別賞を受賞。「野いちご」「処女の泉」などで高い評価を得た。男女の愛憎や宗教の偽善を5時間を超える大作に仕立てた『ファニーとアレクサンドル』で84年、米アカデミー賞の4部門を受賞。この作品を機に、映画監督の引退をいったんは宣言した。その後もスウェーデン国立劇場などで戯曲を精力的に演出。舞台ではシェークスピア、イプセン、ストリンドベリの作品のほか、三島由紀夫の『サド侯爵夫人』も手がけたことがある。03年、テレビ用の映像作品で自ら『遺作』と呼んだ『サラバンド』を発表。静かな作風の中に、親子の愛が転じた近親憎悪を濃密に描き、日本でも劇場公開された。私生活では5回結婚し、最後の妻とは95年に死別。『仮面/ペルソナ』で起用した女優リブ・ウルマンとは長い間親しく、『サラバンド』にも起用した。」というものでした。
ベルイマンは私が大学に入った'80年代には既に芸術的な映画を撮る監督として有名でしたが、ヌーヴェルヴァーグや蓮實重彦氏に傾倒していた学生達からはあまり注目を受ける存在ではありませんでした。私は映画を見始めた時、キネマ旬報のベストテンの映画をすべて見てやろうと思い、その自分ベルイマンの主な映画「不良少女モニカ」「夏の夜は三たび微笑む」「第七の封印」「女はそれを待っている」「魔術師」「処女の泉」「冬の光」「沈黙」などを見て、独特の白黒の画面と魂の原罪を扱う映画に惹かれる部分もありながらも退屈していたように思います。
蓮實重彦氏の影響を受けるようになってからは、ベルイマンを見る事もなくなりましたが、蓮實氏が「夏の遊び」を推薦しているのを知り見たことろ、生命力にあふれた輝かしい若者たちを描いたこの映画であるのを知って驚いた記憶があります。晩年の「叫びとささやき」も印象に残る映画でした。彼の死を機に、またどこかで若い頃の作品を含む特集上映をしてほしい、そんな気持ちです。
ベルイマンは私が大学に入った'80年代には既に芸術的な映画を撮る監督として有名でしたが、ヌーヴェルヴァーグや蓮實重彦氏に傾倒していた学生達からはあまり注目を受ける存在ではありませんでした。私は映画を見始めた時、キネマ旬報のベストテンの映画をすべて見てやろうと思い、その自分ベルイマンの主な映画「不良少女モニカ」「夏の夜は三たび微笑む」「第七の封印」「女はそれを待っている」「魔術師」「処女の泉」「冬の光」「沈黙」などを見て、独特の白黒の画面と魂の原罪を扱う映画に惹かれる部分もありながらも退屈していたように思います。
蓮實重彦氏の影響を受けるようになってからは、ベルイマンを見る事もなくなりましたが、蓮實氏が「夏の遊び」を推薦しているのを知り見たことろ、生命力にあふれた輝かしい若者たちを描いたこの映画であるのを知って驚いた記憶があります。晩年の「叫びとささやき」も印象に残る映画でした。彼の死を機に、またどこかで若い頃の作品を含む特集上映をしてほしい、そんな気持ちです。