黒沢清監督・脚本の’97年作品『復讐 THE RFVENGE 消えない傷痕』をWOWOWシネマで見ました。
桟橋に浮かぶ小屋をマスクの3人が襲い、そこにいた人間皆を射殺し、白い箱を持ち去る。白いボックスカーに箱を入れて去る。
廃墟で箱を開け、「これ何ですか?」。胸倉つかみ「ハシシパウダーだよ」。電話する男「ブツは間違いなく手に入れた。じゃあ、今晩中に」。
「ご苦労だったな。後は俺たちで」とドライバーの男(哀川翔)に金を渡す。ドライバー「駅はどっち」「多分あっちだ」。ドライバー歩き出すが、引き返し、「余計なことかもしれないが、さっきそこに隅で久留米がどっかに電話してたぞ。荒っぽいばかりのバカじゃない。俺にはそう見える。じゃあ」。
連中毛布を被って眠ろうとするが、一人の男の携帯がなりワン切れ。
ブランコに乗る男のキーキーという音。
連中の中の一人の男、他の者を射殺。
「これで独り占めだ」。ドライバーが近づいてくると「なんだ、あんたか」「駅が分からなくてな。お前、何やってんだよ」「あんたの言う通りだよ。片桐はよ、俺たち裏切るつもりだったんだ。逆にひっかけてやった」「殺したのか?」「ああ、忠告してくれたあんたには感謝してるが、悪いけど死んでもらう」「この箱はどうする?」「触るな」「一人じゃ車に乗せることもできない」。
車に箱を乗せる2人。
ドライバー、運転席に。「どういうつもりだ?」「車の運転だよ」「車を出せ」「どこに? お前のうちにか?」「それはダメだ」「このままじゃ逃げ切れんぞ。よーく考えろ」「よーし、社長の隠れ家だ」。
夜に着く。ドライバーに「キーよこせ。あんたはここで待ってろ」。社長の部下に「ブツを持ってきた」。部下に伴われて中へ。警報がなり、拳銃を取り上げられる。社長「お前だけか? 片桐は?」「片桐さんも久留米さんもケガしてる。俺がギャラを受け取ります。ブツは外の車の中です。ギャラは俺の分だけでもいいですから」「バカか。許さんぞ、裏切りは」「違うんすよ。裏切ったのは片桐の方です」。ドライバー、警報をものともせず入って来て、社長の部下2人を射殺。「山野辺組の山野辺だな」「誰だ? 何の用だ?」。山野辺の腹を撃つ。「山野辺だが」「それだけを答えろ」。警報止まり、青年逃げる。「待ってくれ。訳を聞かせろ」「俺はお前の名前を聞いてる」「そうだ。私は山野辺だ。誰に頼まれた? 金が望みか? いくらでもやる。お前まさか安城五郎か?」「そうだ」。社長、逃げ出そうとして脚を撃たれる。「山野辺、お前を動かしてるのは誰だ?」。何も言わない山野辺を射殺。「律儀だな」。指紋をふき取り、拳銃を捨てる。
昼。パトカー。現場検証。「ヤクザ同士の抗争事件でしょうか? 山野辺は腹部、頭部、脚をあちこちから撃たれています」「怨恨だな。手口はプロ並みだ」「しかしあの金属探知機をどうやって?」「こっそり侵入してくる者には有効だが、堂々と侵入してくる者には何の効き目もない。つまり犯人はよほどのバカか、それとも利口か、どっちかだ」。
ゴミの山。「山本、そろそろ上がっていいぞ」。スポーツカーが停まり、クラクションを鳴らす。ドライバーだった山本「じゃあ、上がります」。
スポーツカーの助手席の男「バカなんだよな、あいつら、ハハハ、そんでよ、俺帰ってすぐによ、民政党本部に電話して。あそこにはダチ公がいるから話が早いんだよ。あのー、赤城建設ですけど大新田先生の癒着問題のことでちょっと、って言ったら、幹事長の山根が出てきて、パニくってるんだよ。山本、お前、前科ないんだろ? 次の参院選に立候補しろよ。民政党の公認取ってやるからよ。お前いつまであんな仕事してるんだよ」「好きなからな」「好きでクズ拾いなんかやんな、おい(ドライバーの)高木。お前に話したっけ。この山本のこと。お前がうちの組に入る前だから1年前、俺が酔っぱらってスナック出たら、パチンコ屋の親父が包丁持って突っ込んできてよ。店おっつぶされておつむに来てたんだな。俺、観念してよ。大の字に寝た。その時通りかかったのが山本だ。親父の包丁を叩き落として。ありゃプロのお手並みだったな。自分のことしゃべらないし、盃受けない」。高木、道に迷う。「停めろ。緑町4丁目か5丁目だろ。山本助手席に。高木後ろへ。
「山本、俺たち今どこ走ってる?」「知らない」「今、北町公園の前でしたよ」。車、段ボールの山に突っ込み、男豪快に笑う。
アパートに帰る山本。壁に新聞の切り抜き。新聞の過去の記事を調べる。
朝。山本出勤。2階から娘出て来る。「みっちゃん、いってらっしゃい」。娘が去ると、山本戻って来る。(明日へ続きます……)
桟橋に浮かぶ小屋をマスクの3人が襲い、そこにいた人間皆を射殺し、白い箱を持ち去る。白いボックスカーに箱を入れて去る。
廃墟で箱を開け、「これ何ですか?」。胸倉つかみ「ハシシパウダーだよ」。電話する男「ブツは間違いなく手に入れた。じゃあ、今晩中に」。
「ご苦労だったな。後は俺たちで」とドライバーの男(哀川翔)に金を渡す。ドライバー「駅はどっち」「多分あっちだ」。ドライバー歩き出すが、引き返し、「余計なことかもしれないが、さっきそこに隅で久留米がどっかに電話してたぞ。荒っぽいばかりのバカじゃない。俺にはそう見える。じゃあ」。
連中毛布を被って眠ろうとするが、一人の男の携帯がなりワン切れ。
ブランコに乗る男のキーキーという音。
連中の中の一人の男、他の者を射殺。
「これで独り占めだ」。ドライバーが近づいてくると「なんだ、あんたか」「駅が分からなくてな。お前、何やってんだよ」「あんたの言う通りだよ。片桐はよ、俺たち裏切るつもりだったんだ。逆にひっかけてやった」「殺したのか?」「ああ、忠告してくれたあんたには感謝してるが、悪いけど死んでもらう」「この箱はどうする?」「触るな」「一人じゃ車に乗せることもできない」。
車に箱を乗せる2人。
ドライバー、運転席に。「どういうつもりだ?」「車の運転だよ」「車を出せ」「どこに? お前のうちにか?」「それはダメだ」「このままじゃ逃げ切れんぞ。よーく考えろ」「よーし、社長の隠れ家だ」。
夜に着く。ドライバーに「キーよこせ。あんたはここで待ってろ」。社長の部下に「ブツを持ってきた」。部下に伴われて中へ。警報がなり、拳銃を取り上げられる。社長「お前だけか? 片桐は?」「片桐さんも久留米さんもケガしてる。俺がギャラを受け取ります。ブツは外の車の中です。ギャラは俺の分だけでもいいですから」「バカか。許さんぞ、裏切りは」「違うんすよ。裏切ったのは片桐の方です」。ドライバー、警報をものともせず入って来て、社長の部下2人を射殺。「山野辺組の山野辺だな」「誰だ? 何の用だ?」。山野辺の腹を撃つ。「山野辺だが」「それだけを答えろ」。警報止まり、青年逃げる。「待ってくれ。訳を聞かせろ」「俺はお前の名前を聞いてる」「そうだ。私は山野辺だ。誰に頼まれた? 金が望みか? いくらでもやる。お前まさか安城五郎か?」「そうだ」。社長、逃げ出そうとして脚を撃たれる。「山野辺、お前を動かしてるのは誰だ?」。何も言わない山野辺を射殺。「律儀だな」。指紋をふき取り、拳銃を捨てる。
昼。パトカー。現場検証。「ヤクザ同士の抗争事件でしょうか? 山野辺は腹部、頭部、脚をあちこちから撃たれています」「怨恨だな。手口はプロ並みだ」「しかしあの金属探知機をどうやって?」「こっそり侵入してくる者には有効だが、堂々と侵入してくる者には何の効き目もない。つまり犯人はよほどのバカか、それとも利口か、どっちかだ」。
ゴミの山。「山本、そろそろ上がっていいぞ」。スポーツカーが停まり、クラクションを鳴らす。ドライバーだった山本「じゃあ、上がります」。
スポーツカーの助手席の男「バカなんだよな、あいつら、ハハハ、そんでよ、俺帰ってすぐによ、民政党本部に電話して。あそこにはダチ公がいるから話が早いんだよ。あのー、赤城建設ですけど大新田先生の癒着問題のことでちょっと、って言ったら、幹事長の山根が出てきて、パニくってるんだよ。山本、お前、前科ないんだろ? 次の参院選に立候補しろよ。民政党の公認取ってやるからよ。お前いつまであんな仕事してるんだよ」「好きなからな」「好きでクズ拾いなんかやんな、おい(ドライバーの)高木。お前に話したっけ。この山本のこと。お前がうちの組に入る前だから1年前、俺が酔っぱらってスナック出たら、パチンコ屋の親父が包丁持って突っ込んできてよ。店おっつぶされておつむに来てたんだな。俺、観念してよ。大の字に寝た。その時通りかかったのが山本だ。親父の包丁を叩き落として。ありゃプロのお手並みだったな。自分のことしゃべらないし、盃受けない」。高木、道に迷う。「停めろ。緑町4丁目か5丁目だろ。山本助手席に。高木後ろへ。
「山本、俺たち今どこ走ってる?」「知らない」「今、北町公園の前でしたよ」。車、段ボールの山に突っ込み、男豪快に笑う。
アパートに帰る山本。壁に新聞の切り抜き。新聞の過去の記事を調べる。
朝。山本出勤。2階から娘出て来る。「みっちゃん、いってらっしゃい」。娘が去ると、山本戻って来る。(明日へ続きます……)