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浜なつ子『旭山動物園12の物語』

2009-05-06 17:57:00 | ノンジャンル
 浜なつ子さんの'05年作品「旭山動物園12の物語」を読みました。旭川市の郊外にある、今人気の旭山動物園の飼育係と動物達の12のエピソードが書かれた本です。
 第一章「サムの怒り」は、最後まで飼育係に威嚇し続けて死んでいったアムールヒョウのサムに追悼の意味をこめて、その後に来た猛獣たちの繁殖に精魂を傾け、退職する最後の瞬間に、担当していたライオン3頭に遠吠えを送られた飼育員の話で、これを読んだ段階で、後を読む気力がなくなりました。旭山動物園と言えば、その動物の生態を身近で観察できる展示形態で有名ですが、そのことには全く触れることなく、単に動物園の「いい話」、しかも飼育員側から見た「いい話」でしかなかったからです。ちなみに二章以下のタイトルを書いておくと「仲の悪いゴリラ」「ナナちゃん、何を思いだしていたの?」「ダチョウ君がほしかったもの」「ヒトって何?」「ゴクウの赤ちゃん」「おかねのない動物園」「どん底でも楽しい人たち」「あざらし館誕生」「片羽のカラス」「チゴハヤブサを放つ」「森を捨てたヒト」でした。動物園での心暖まる話を読みたい方にはオススメです。