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セルジオ・レオーネ監督『荒野の用心棒』

2009-05-04 17:59:00 | ノンジャンル
 スカパーの260チャンネル「シネフィル・イマジカ」で、セルジオ・レオーネ監督の'64年作品「荒野の用心棒」を再見しました。
 丘の上の井戸で水を飲むジョー(クリント・イーストウッド)。道を横切り母のいる家に入って男に銃で追い出される子供。木からぶら下がる絞首刑の紐の下を馬で通り町に入ると、背中に「あばよまぬけ」と書かれた紙が貼ってある男が馬に乗ってすれ違います。住人が家の中から様子を伺う中、与太者たちに絡まれ、銃で脅されたロバは駆け出して止まらなくなり、ジョーは酒場の前でロバから降ります。酒場の主人は町が酒の密輸をしているロホ一家と銃の密輸をしているバクスター一家に二分され死人が絶えないので、すぐに町を出るように言いますが、ジョーは金儲けになると言って酒場を出ると、棺桶職人に3つ用意しとけと言い、勢力の強いロホ側に雇われるために先程絡んできたバクスター一味を射殺します。保安官もしているバクスターが駆けつけますが、ジョーは無視して去り、棺桶職人に4つになったと言います。ジョーはロホに雇われ、ロホの弟のエステバンはジョーから金を取り戻すためにジョーを殺そうと言いますが、ロホはもうすぐ政府軍が来るので今は大人しくしておこうとなだめます。やってきた政府軍が金塊を運んでいるのを知ったジョーは軍を追跡すると、軍は国境で米軍から銃を買おうとして、あらかじめ米軍を皆殺しにしてそれに成り変わっていた、ロホの弟ラモン(ジャン・マリア・ボロンテ)によってマシンガンで虐殺されるのを目撃します。町に戻ったラモンはバクスターと和解することにしたと言い、それを知ったジョーは金を返して身を引きますが、ラモンはその頭の良さに警戒します。ジョーは政府軍の死体を墓場に運び、ロホ側には兵士の生き残りがいたと言い、バクスター側にはロホたちが軍にした仕業を話します。双方は墓場で撃ち合いになり、ラモンは墓に立て掛けてあった兵士の死体を打ち倒した上で、バクスターの息子を人質にとって帰りますが、その間にジョーは金塊を盗み、またラモンがさらってきた人妻のマリソルを期せずして誘拐できたので、自分のことをロホ側に話さないことを条件にマリソルをバクスターに人質として売ります。そして二人の人質の交換の場で、マリソルの子供がマリソルに駆け寄り、夫も加わって3人で抱き合っているところで、ラモンの部下は夫を射殺しようとしますが、酒場の主人がそれを留め、ラモンはマリソルだけを連れて行きます。その晩ロホ側は酒宴を開き、ジョーはそこで酔いつぶれたふりをして宿舎の部下たちを皆殺しにし、マリソルを助け出して夫と子供と一緒に金を持たせて逃がします。銃声で駆けつけたラモンたちは、一旦はバクスター側の仕業と思いますが、ジョーの裏切りに気付き、ジョーをリンチにかけてマリソルの居場所を言わせようとします。ジョーが伸びてしまったので一旦リンチが中断し、部屋に置かれたジョーは樽が転がり落ちる仕掛けで入ってきたラモンの部下を殺し、ラモンらが駆け付けると火を放ち、騒動にまぎれて脱出します。床下を移動し、棺桶職人に頼んで棺桶に入った状態で移動すると、その途中でバクスター一家がラモンによって虐殺されるのを見ます。そして鉄板に細工をし、銃が貫通しないテストもして、談笑するラモンらの前にダイナマイトの煙の中からジョーが現れます。ラモンのライフルの弾を受けてもジョーは何度も起き上がり、やがて弾が切れるとポンチョの下に隠していた鉄板を見せます。そしてラモン以外の者を早撃ちで殺し、吊るされていた酒場の主人を助けると、拳銃を捨て、弾入れから始めてどっちが早いかラモンに戦いを挑み、それに勝ってラモンを射殺します。死体に近づくジョーをカーテンの影から狙う銃口がありますが、酒場の主人によって倒されると、それはエステバンでした。去って行くジョーを狙うカメラが上がっていくと、棺桶職人が死体の寸法を測っているのでした。
 ラストシーン、煙の中から登場するイーストウッドはめちゃくちゃカッコよく、感動ものです。その場面以外ではやはりエンニオ・モリコーネの音楽が素晴らしく、「タララララン、タララララン」から口笛になる主題曲以外にも、「タッタカ、タッタカ」というリズムの調子のいい音楽、「レーラーーーーソファソラソーー」という哀愁のこめられた曲など名曲ぞろいでした。製作された64年というのはヌーヴェル・ヴァーグまっただ中。そんな生き生きした空気も読み取れた気がします。一度見た方にもオススメです。