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あすから京都議定書の『約束期間』

2007-12-31 16:20:08 | ノンジャンル
 今日の朝日新聞に明日から2012年まで続く京都議定書の約束期間が始まると書かれていました。そこに'90年と比べて'05年の温暖化ガスの排出量の主な国の国別グラフが載っていました。
 1番増えているのは、スペインで 53.3%、次がオーストラリアで25.6%、次がカナダの25.3%、ニュージーランドの24.7%、イタリア12.1%、われらが日本6.9%と続きます。
 さて、次は減っている国です。通常国民総生産は増加しているので、自然に温暖化ガスの排出量は減ると思われるのですが、既に温暖化防止に取り組んで成果を出している国があるということです。さて1位はドイツで-18.4%(!)、次が英国の-14.8%、以下、スウェーデン-7.3%、デンマーク-7.0%、フランス-1.6%と続きます。ドイツの数字は驚異的ですね。かねてから緑の党の発祥の地でもあり環境問題に積極的に取り組んで来たとは聞いていましたが、既に温暖化ガスを15年前に比べて20%近くも削減しているとは、‥‥。日本は多くをドイツから学ぶべきでしょう。
 またここで不思議に思うのは、このところ経済成長著しい中国、インドの名前が出て来ないということです。考えられるのは、政府当局が数字を公表していない、ということが考えられます。北京オリンピックであの汚れた空気の中でマラソンを行っていいのか、と思うぐらい、大気汚染は進み、膨大な二酸化炭素が排出されているはずです。おそらく統計を取れば200%、もしかしたら300%、400%増となっているかもしれません。
 とにかく、明日からは新たな気持ちで地球温暖化防止に取り組み、明るい年にしていきましょう。

 そして、今年こちらを読んでくださったすべての皆様、厚く御礼申し上げます。今年はミスで1日アップしない日が出てしまいましたが、来年は毎日更新していくつもりです。今年にも増して、よろしくお願い申し上げます。

オムニバス映画『パリところどころ』

2007-12-30 15:45:17 | ノンジャンル
 NHK・BS2で、'65年にフランスで作られたオムニバス映画「パリところどころ」を見ました。今回で3度目ぐらいだと思います。
 第一話「サンドニ街」(ジャン=ダニエル・ポレ監督)は、小心者の男と闊達な娼婦のスケッチ。
 第二話「北駅」(ジャン・ルーシュ監督)は、夫とケンカして家を出て出勤する妻に、男が一緒に空港に行き旅立とうと言い寄り、自殺するつもりだったが、妻を見た瞬間最後にこの賭けに勝てば生きようと思うと言うが、妻が断ると、男は本当にその場で自殺してしまい、妻の「やめて!やめて!」という絶叫が響き渡る、という話。
 第三話「サンジェルマン・デ・プレ」(ジャン・ドゥーシュ監督)は、男女が出会い、男が翌日メキシコに発つと言うのでケンカになり別れ、女が美術学校に行くと、そこのヌードモデルがさっきの男で、帰りにはその男は別の女と肩を並べて歩いていた、という話。
 第四話「エトワール広場」(エリック・ロメール監督)は、凱旋門のあるエトワール広場を歩いて通勤する男が肩がぶつかった男からケンカを吹っかけられ、はずみで男を殺してしまう。それからビクビクしながら過ごしていると、ある日電車でケンカしている男は死んだはずの男だった、という話。
 第五話「モンパルナスとルヴァロワ」(ジャン=リュック・ゴダール監督)は、二人の恋人に送る手紙の宛先を入れ違いで送った女は、二人の男に許しを請いに行くが、一旦許されるものの、彼女がベッドに誘うと売女呼ばわりされて、追い出されてしまう。実は、手紙の宛先は間違っていなかった、という話。
 第六話「ラ・ミュエット」(クロード・シャブロル監督)は、両親のケンカにうんざりしていたブルジョワの少年は耳栓で騒音から解放されるが、母が階段から落ちて悲鳴を上げ、瀕死の状態になっているのにも気付かなかった、という話。
 どれも映画の題名のごとく、パリの6つの場所を舞台にした短編で構成されています。各監督とも他の監督との差異化を考えているようで、ロメールは字幕を使い、ゴダールは始めの部分を音楽だけで構成し、シャブロルは少年が耳栓をしている間は無声映画になるようにしていますが、ここでは一般の評価どおり、第二話のジャン・ルーシュ監督による「北駅」が一番印象に残ります。特に、ラストの俯瞰でズームバックしていくと、金網で絶叫する女と線路の脇で死んでいる男がワンショットで写されるシーンは、素晴らしい効果を挙げています。通勤する女性という日常と自殺という非日常が出会う悲痛なドラマがそこにはありました。まだ見ていない方にはオススメです。

ケン・ローチ監督『明日へのチケット』

2007-12-29 18:55:29 | ノンジャンル
 WOWOWでイギリスの監督ケン・ローチの'05年作品「明日へのチケット」を見ました。
 舞台はイタリアを走る列車の中です。顧問をしている会社の会議に出席した薬学教授は、子供の頃に聞いたピアノを弾く少女を回想しながら、列車の手配をしてくれた会社の中年の美しい女性に惹かれます。列車を待つ間、彼女と親しく話し、彼女は電話番号を教えてくれて、いつでも電話して下さい、と言ってくれます。教授はノートパソコンで礼状を途中まで書きますが、消去してしまいます。
 白髪の太った気難しい女性と若い男が乗り込んで来ます。若い男性が席を離れると、別の男性が座り、中年女性が使っている携帯電話が自分のものだと言って言い合いになりますが、結局男性の間違いと分かります。列車が駅に停まり、中年女性が座っている席を予約している男たちが乗って来ますが、中年女性は頑として席をどこうとしません。車掌のはからいで中年女性は個室に案内されます。若い男性は何年か前に住んでいた村の10代の女性2人に出会い、昔の恋人のその後を聞きます。若い男性がコーヒーを買いに行くと、先程もめごとを起こした男性と出会い、自分が兵役奉仕で将軍の妻の付き人をしていることを教えます。中年女性のあまりの気難しさに、若い男性はキレて部屋を出て行きます。中年女性は彼を追いますが、見つかりません。彼女は1人で列車を降ります。
 スコットランドのセルティックのユニホームを着る3人の青年は、チャンピオンズリーグのセルティック対ローマを見に行く途中です。食べ物を分け合って食べている貧しい家族がいると、サンドイッチをあげに行きます。若い3人の女性と親しくなり、女性の家に行くことになり、携帯電話の番号も交換しますが、途中の駅で降りた彼女たちには恋人が待っていました。1人が列車の切符を失くし、62ユーロ払わなければ警察に突き出すと言われます。そんな金を持っていない彼らは、さっきサンドイッチをあげた家族の少年が盗んだことを暴き出します。家族の娘は家庭の悲惨な事情を話しますが、3人は聞く耳を持ちません。しかし、結局同情した1人が切符をあげ、終点のローマで警察に引き渡されるまでのスキをついて逃げ出し、セルティックの応援歌を歌うのでした。

 ケン・ローチというと私が大学生だった20年ほど前から活躍している人で、少年と鷹の友情の話とか、地味な映画を撮る人という印象が強く、このところWOWOWで新作がいくつも放映されていたのですが、見ていませんでした。今回、たまには見るかと思って見てみたら、すごく明るくなっていて、最後のエピソードなどとてもすがすがしい気持ちにさせてくれました。ケン・ローチ監督の作品はこれからはもれなく見ようと思います。皆さんにもオススメです。

『放送禁止歌』オンエア

2007-12-28 16:29:30 | ノンジャンル
 ブット元首相の暗殺には驚きました。非常に強きな人で、市民の人気もある人だっただけに残念です。私はミャンマーのアウン・サン・スーチーさんのことが急に心配になってきました。来年こそ軟禁が解けて、自由に政治活動ができるよう祈っています。

 さて、今日の朝日新聞に過去、放送禁止になった歌をTBSの番組で2時間にわたってフルコーラス流す番組があったそうです。下らない理由で放送禁止になっているものもあり、例えば、大一番で力士のまわしが外れるさまをリアルに描いているという理由でなぎら健壱さんの「悲惨な戦い」が禁止されたり、モールス信号が本物と間違えられる恐れがあるという理由でピンク・レディーの「S・O・S」が禁止されたり(多分曲の中にモールス信号のSOSが入っていたのでしょうが、本物と間違える人いますか?)‥‥。一応、納得できるのは露骨な性交渉を描いている原由子の「I Love You はひとりごと」(この夫婦、かなり確信犯)、清掃員の感情を傷つけ、職業差別にあたる恐れがある憂歌団の「おそうじオバチャン」(曲、聞いた事ないけど、歌っている人を考えると、そういう可能性あり)、実在の寺院と宗教を否定的に扱っているつぼイノリオの「本願寺ぶるーす」(これも実在だと問題ありそう)。
 そして問題となるのが、社会問題に確信犯的に迫る歌。特に反戦歌です。泉谷しげるの「戦争小唄」は「国歌の誇りを傷つけ、反社会的行動を肯定的に扱っている」という理由からアナーキスト排除の思想が規制する側に見えますし、山平和彦の「放送禁止歌」は「曲名と『職業軍人 時節到来』との詞が問題」とのことですが、私から見ると全く問題なし。「自衛隊に入ればこの世は天国」と歌った高田渡の「自衛隊に入ろう」だって、この程度で放送禁止にしてしまうと、放送局の良心が問われます。
 最後に差別問題の歌。超A級の放送禁止歌とされた岡林信康の「手紙」の詞を抜粋すると、「わたしの好きなみつるさんは おじいさんからお店をもらい 二人一緒に暮らすんだと うれしそうに話してたけど 私と一緒になるのだったら お店をゆずらないと言われたの もしも差別がなかったら 好きな人とお店が持てた  
部落に生まれたそのことの どこが悪い なにがちがう 暗い手紙になりました だけど私は書きたかった」
というものです。これを禁止したら、自分に部落差別の感情があることになりはしませんか? 現実にあることをないものとして扱うのは、明らかに特定の思想が介在していると思います。他にも加山雄三の「びっこの仔犬」も差別を助長するものとして禁止にされた時期があったそうです。
 ただ、幸いにも現在放送禁止になる曲はほとんどないそうで、と書いたところで、忌野清志郎がロック調で「君が代」を歌った時って、放送禁止になったんじゃなかったかな? ま、とにかく放送局の自主規制だけは止めましょうね。マスコミこそ、自由と平和の最後の砦なのですから。 

石井輝男監督『直撃地獄拳 大逆転』

2007-12-27 20:12:23 | ノンジャンル
 石井輝男監督の'74年作品「直撃地獄拳 大逆転」をWOWOWで見ました。
 総監(池部良)が至急例の3人組を集めるよう秘書に言います。甲賀流忍法宗家、アメリカのジャング一味を殲滅後、自衛隊のパラシュート部隊にいる甲賀龍一(千葉真一)、元麻薬捜査課長で今は一匹狼の殺し屋・隼タケシ(佐藤充)、合気道師範、暴力団を撲滅した後、婦女暴行で入獄し、脱獄した桜一郎(郷えい治)。
 隼が総監に甲賀の悪口を言っていると、部屋に飾ってあった鎧から甲賀が出て来て、隼と言い合った後、女を理由に今回の億の仕事を断って来た桜の説得に向かいます。妻に浮気していると嘘を言い桜を誘い出し、3人そろうと席を空けた時にお互いのグラスに鼻くそやフケを入れて乾杯します。総監は今回チャリティーで来日しているザビネー夫人の宝石を奪おうと言いますが、先に別の集団に奪われ、保険会社の会長(丹波哲朗)がザビーネ夫人から、警察に通報しないので、宝石と誘拐された娘を取り戻してくれるなら、保険金の10億は払わなくいいと言われたと言い、総監に宝石と娘の奪還を依頼してきます。犯人と現金を持つザビーネ夫人の秘書フルノ・イマムラ(名和宏)が銀座のデパートの屋上で交換を成立させると、尾行していた甲賀はバックを持つ犯人を追い、アドバルーンで空中を飛び、海に落ち、犯人達はバッグを回収した後、ダイナマイトを海に投げ込みますが、甲賀は無事でした。
 娘は戻りましたが宝石は戻らなかったので、会長は10億払います。そしてザビーネ夫人はその10億で宝石を買い戻します。このままではタダ働きの3人は、ザビーネ夫人から宝石を奪いますが、偽物でした。本物は20階建ての銀行の19階の金庫に仕舞ってあります。3人は屋上にセスナからパラシュートで降り、20階の防犯カメラを停電にしている間に通り抜け、複数のバリアが張られている18階は天井を伝って金庫に辿り着こうとします。見事に金庫から宝石を奪取し、現金と宝石の入った袋をパラシュートで落としますが、電線に引っ掛かり、袋の裂け目から中身が散逸してしまいます。異変に気付いた犯人たちとの壮絶な闘いの後、フルノ・イマムラはバックにシカゴ・マフィアがついてることをばらし、銀行の頭取を射殺します。それを見た甲賀はパンチでフルノの頭を一回転させ、殺します。そこへ会長が現れ、実は自分は警視総監であることを暴露し、秘書(志穂美悦子)は香港警察の捜査官だと言い、3人にしばらく刑務所に言って来いと言います。
 網走刑務所に着いた3人は、8人殺しの鬼虎(嵐寛寿郎)と出会い、刑務所の中に入って行くのでした。

 楽しませることを追及した映画で、コメディータッチで、アクションも豊富で、アイリス・インを2ケ所で使い、会話も話の進行もテンポ良く、今まであまり知らなかった千葉真一のアクション映画の真髄を見た思いです。目が飛び出る死体のグロテスクさは石井監督の好みでしょうか? これからも千葉真一のアクション映画を見て行きたいと思いました。