一昨日成人式を迎えた私の生徒によると、雪の成人式は思っていたより悲惨だったようである。
あまりにかわいそうな話だったので書かせていただく。
彼女は前々からとても成人式を楽しみにしていたのだ。
「髪の毛長いし痛んでるから切ったら?」とアドバイスしても、「成人式までは伸ばしたいのです」と頑張り、
おかげでバイトが面接を通らず決まらないという「あーあ」な状況も超えて来た。
そんな彼女の成人式の会館は最寄の駅から歩いて20分。私も数回歩いたことはあるが結構な距離だ。
だが成人式の日は無料の送迎バスが走っており、行きは難無く行けた。
しかし着いたあたりからガンガン雪が降ってきたらしい。
そんな天候なので中にいる人達は息抜きなどで外に行くことも出来ず、中はごった返していたそうだ。
彼女も着物の帯が潰れるんじゃないかと心配になるくらいだったと言っていたから相当なもの。
しかもお調子バカが酒をこぼしたりシャンパンシャワーをやったりして、
館内はベトベトで酒臭かったというから阿鼻叫喚だ。
そして終わり、いざ帰ろうとするともうダメである。
無料バスは道路事情で運行中止となり、もちろん普通のバスもタクシーも来ない。道路は詰まっている。
歩こうったって着物に草履だ。10cm以上積もった雪の中に草履で突っ込むわけにもいかない。
そうこうしていると無情にも会館から「閉めるから出て行け」とお達しがあったそうだ。
それ酷くない?
式典やるって呼んでおいて雪だからって放り出すってあり?大人なんだから自分で何とかしろって?
仕方ないのでちょっとひさしがあったところに押すな押すなの人数で宿っていたらしい。
そんな中彼女の友人のお母さんが何とか車で迎えに来てくれ、ようやく家路につけた。
しかし雪が酷くて家の前まで車が入れず近くで降りることになった。
そこからもうちょっとだと歩いていると「?」と思う瞬間が。なんと草履を履いていない!
雪の中で足の感覚が麻痺し、草履が脱げたことすら気がつかなかったのだという。
借り物なので失くすわけにもいかず、来た道を戻りなんとか草履を発見し、そのまま足袋で家まで歩いたと。
その時点で傘は壊れ、もうさしていない状態だったと。
そして家に着いたら帯の中とか振袖の中とか、ありえないところから大量の雪が出てきて家の中もビショ濡れ。
髪はグチャグチャ、カンザシも萎れちゃってドロドロ。記念にもらった紅白饅頭は凍り付いていたと言う。
彼女の足も一発でシモヤケになってしまったと。
「思い出に残る…けどこんな思い出嫌ですよ!晴れた空の下できれいな着物姿で歩きたかった」と
泣きそうであった。あはれなり。
「もうしょうがないから後は自分の結婚式で思う存分着飾ればいいよ」と慰めておきました。
自分の成人式の時は友人宅で徹夜麻雀してたっけ。
着物を着るのも人の説教を聞くのも大嫌いなので、まるで興味が無かったのだ。最初から行く気ゼロ。
代われるものなら代わってあげたいよ。何十年も前だけど。
あまりにかわいそうな話だったので書かせていただく。
彼女は前々からとても成人式を楽しみにしていたのだ。
「髪の毛長いし痛んでるから切ったら?」とアドバイスしても、「成人式までは伸ばしたいのです」と頑張り、
おかげでバイトが面接を通らず決まらないという「あーあ」な状況も超えて来た。
そんな彼女の成人式の会館は最寄の駅から歩いて20分。私も数回歩いたことはあるが結構な距離だ。
だが成人式の日は無料の送迎バスが走っており、行きは難無く行けた。
しかし着いたあたりからガンガン雪が降ってきたらしい。
そんな天候なので中にいる人達は息抜きなどで外に行くことも出来ず、中はごった返していたそうだ。
彼女も着物の帯が潰れるんじゃないかと心配になるくらいだったと言っていたから相当なもの。
しかもお調子バカが酒をこぼしたりシャンパンシャワーをやったりして、
館内はベトベトで酒臭かったというから阿鼻叫喚だ。
そして終わり、いざ帰ろうとするともうダメである。
無料バスは道路事情で運行中止となり、もちろん普通のバスもタクシーも来ない。道路は詰まっている。
歩こうったって着物に草履だ。10cm以上積もった雪の中に草履で突っ込むわけにもいかない。
そうこうしていると無情にも会館から「閉めるから出て行け」とお達しがあったそうだ。
それ酷くない?
式典やるって呼んでおいて雪だからって放り出すってあり?大人なんだから自分で何とかしろって?
仕方ないのでちょっとひさしがあったところに押すな押すなの人数で宿っていたらしい。
そんな中彼女の友人のお母さんが何とか車で迎えに来てくれ、ようやく家路につけた。
しかし雪が酷くて家の前まで車が入れず近くで降りることになった。
そこからもうちょっとだと歩いていると「?」と思う瞬間が。なんと草履を履いていない!
雪の中で足の感覚が麻痺し、草履が脱げたことすら気がつかなかったのだという。
借り物なので失くすわけにもいかず、来た道を戻りなんとか草履を発見し、そのまま足袋で家まで歩いたと。
その時点で傘は壊れ、もうさしていない状態だったと。
そして家に着いたら帯の中とか振袖の中とか、ありえないところから大量の雪が出てきて家の中もビショ濡れ。
髪はグチャグチャ、カンザシも萎れちゃってドロドロ。記念にもらった紅白饅頭は凍り付いていたと言う。
彼女の足も一発でシモヤケになってしまったと。
「思い出に残る…けどこんな思い出嫌ですよ!晴れた空の下できれいな着物姿で歩きたかった」と
泣きそうであった。あはれなり。
「もうしょうがないから後は自分の結婚式で思う存分着飾ればいいよ」と慰めておきました。
自分の成人式の時は友人宅で徹夜麻雀してたっけ。
着物を着るのも人の説教を聞くのも大嫌いなので、まるで興味が無かったのだ。最初から行く気ゼロ。
代われるものなら代わってあげたいよ。何十年も前だけど。