ピアノの先生の生活

ピアノ講師、ブライダル奏者としての日常と
その都度のはまりものへの情熱を綴るくだらな雑記

justice

2013-01-10 00:00:16 | プロレス
今日もWWEの話題でスマンがいろいろ思うことがあったのでね、つい。

チャンピオンにビック・ショーという選手がいる。
身長213cm、体重200kgという文句なしの巨体で強いこともあってなかなかライバル関係が作りにくい。
ここんとこずっと前王者のシェイマスと王座争いをしているのだが、なんだかんだでずっと勝っている。
さすがにもうシェイマス戦はやり過ぎだろうということで、
GMは「本日は王座をかけた相手をくじ引きで選ぶ」なんてことをやり出した。
怒るビック・ショー。その言い分はこうだ。
「王座は安易にかけられるものではない」「十羽一からげのロッカールームの負け犬達とはやりたくない」。
で、くじ引きの結果選ばれた相手はシェイマスからの必殺技伝授の際に負傷し、
次になぜかに選ばれたリカルド(リングアナ)はショーの戯れのパンチでダウン。
結果リカルドの主人のデルリオ先生が戦ったのだが、途中デルリオ先生の執拗な腕攻めを嫌ったショーが
先生が場外でダウンしているのをいいことに引き上げようとしてしまった。
それを止めにシェイマスが乱入するが逆にやられてしまう。
悠々と引き上げようとするショーの前に今度はロッカールームの負け犬達と呼ばれた選手全員が立ち塞がるのだ。
多勢に無勢でショーはボコボコにされてしまい、リング上でシェイマスの必殺キックをお見舞いされてのびる。
勝ち名乗るシェイマスとデルリオ先生。大喜びの観客達。

しかしここで我が家ではいろんな違和感を感じてしまう。
母は「大勢で一人をやるのはリンチと同じで気分が良くない」。
私は「ショーの言い分は大人として最もなものである。負け犬と言われた連中はそう言われないよう
さらに努力すべきであり暴力に訴えるなど言語道断。ついでにデルリオ先生のベビーターン反対」というもの。
まあ考えてみれば子供向けのヒーロー番組などはこの展開であるし、「桃太郎」なんかの童話や民話もそうだ。
しかし自分は昔から「桃太郎は鬼の言い分も聞かずに島に攻め込み退治するなんて酷い」と思っていた
根っからのアンチ・ヒーローなのである。ヒネクレ者と言われても過言ではない。
まあこの場合は「正義」=「善」と素直に受け止めるのが正しいエンターティメントの楽しみ方だとは思う。
しかしその「正義」とは、このように観るものの捕らえ方によって変わるものであるから
振りかざさない方が良いよなーと思うのが多くの日本人の考え方のような気がするな。わかんないけど。
ちなみに日本のプロレスにおいての「正義」は勝ち負けでなく、「良い試合をした者」。
ベビーとかヒールとかはその判断の邪魔にはならないのだ。
WWE観るとイヤでも違う価値観を与えられるので哲学的になる一面もあるぞ。