ブライダル仕事でお世話になっている方が三月頭に亡くなられた。
年末に危ない姿を見ていたこともあって、訃報を聞いた時に特に心が動くこともなく
つらくなくなって良かったねなどと思うくらいであった。
自分はもう人の生死で涙も出なくなったのかと自分で驚くくらいの冷淡ぶり。
それが。
引き金はコロッケさん経営のコロッケ屋だ。
仕事場の近くにあるフードコートにそのコロッケ屋が出来たのだが、
一向に客が来ないからすぐ潰れちゃうかもなんていう話をしていた矢先にその方は倒れたのだった。
昨日しばらくぶりにそこを通ったら工事中になっていた。やはり潰れたのだ。
そのことをその方に知らせようと思っても知らせられないことに初めて気が付く。
そこで初めてその方とのお別れを実感したのだと思う。
今日は格別に良い天気だった。
ここ何年かは毎週末その方と仕事をしていたのだ。
そういえば今日と同じメンバーで去年のこの時期も仕事したっけなあと思ったら
なんだか涙が出て来てビックリした。
仕事中なのにである。オルガンを弾いているから必死に涙をこらえた。
その方もなんだかんだ言いながら仕事し続けたかったんだろうなあと思ったらたまらなくなった。
悲しみが心に響くまでに一か月もかかったのは劣化なんだろうか。
それともその方が仕事場まで知らせに来たのかな。
「この恩知らず!」って。