「運が悪い日」というのは存在する。
母はまさにそんな日だったらしい。
菜箸を焦がしたり、急須をひっくり返して茶まみれになったり。
とどめは餃子を包もうとしていたところ、新しく買った餃子の皮が全くくっつかなくて
イライラしていたら、その袋中の20枚丸ごと水の中に落としてくっついてしまった事件。
すべて捨ててしまうというのはあまりにももったいなので、
それらをスープ仕立てにしたからすいとんとかトッポギだと思って食べろと命じられた。
餡の肉ニラキャベツ集合体の方は炒めて卵とじにしようとしたようだが、
卵が細かく炒まってしまったため、想像していた感じと違うものに仕上がっていた。
一番運が悪いのはそれらを夕飯に出された私の方でないかとちょっと思ったが、
作っていただけたのだからそんなこと思うのは滅相もないということで。