ピアノの先生の生活

ピアノ講師、ブライダル奏者としての日常と
その都度のはまりものへの情熱を綴るくだらな雑記

お別れ

2007-03-13 00:04:18 | 日常
K嬢家の飼い犬であるBさんが昨夜お逝きになった。
肺に大きな影が見つかり肺がんであと数ヶ月の命と診断されてから二年半永らえ、
最近松ぼっくりを吐き出したことから、肺がんだと思われた影の原因は子供の頃食べた
この松ぼっくりだったのではないかという疑惑も表面化したが、大型犬、
しかも全く違う気候のロシアの犬であることから考えると
11歳というのは長生きの方だったのではないかと推察する。

初めて彼女と会った時、彼女はK嬢宅の庭で鹿のように飛び跳ねていた。
あまりの大きさと、白地に黒ブチという色彩に「仔牛だ!仔牛がいるっ!」と思ってしまった。
そんなに大きいのに彼女はとても良い子で、私は一度もワンはおろかクゥーンという
鳴き声すら聞いた事がない。
私とK嬢が何かをやっているときは邪魔をせず、美味しそうな匂いのものを
食べている時だけ寄ってきて、私のヒザに片足を置き、耳元で「ハッハッ」という激しい息遣いと
大量のよだれを垂らして「ちょーだい」と目で語るだけという奥ゆかしいお犬様だったのだ。
だから動物が苦手な私でもお付き合いができたのだ。
狩猟犬ゆえ、鴨を見つけるとダッシュしてしまう習性。
公園に行くと「ああああぁぁぁぁぁぁー」と言う叫びと共に引きずられて行くK嬢の姿は
秋の散歩の風物詩であった。
K嬢家の皆さんは大きな悲しさと寂しさに包まれている最中だと思う。
お別れはなんとも寂しいものだ。

スポクラの終焉と言い、図らずもなんか10年周期のお別れの週末となった。
突然、天地真理の「水色の恋」の歌詞が浮かんだ。
著作権に触れるので歌詞は書けないがちょっと滲みた。
当時は子供だったから何にも感じなかったけど。あの頃の詩ってすごいなあ。

私にとってはまた新しい一年の始まり。
アッという間に過ぎるんだろうけど、願わくば悲しいことや寂しいことが
少ない一年でありますように。
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