ピアノの先生の生活

ピアノ講師、ブライダル奏者としての日常と
その都度のはまりものへの情熱を綴るくだらな雑記

ムード歌謡

2006-07-08 08:01:09 | 日常
テレビをつけたら「日本の歌」とかいう懐メロ番組をやっていて、ちょうど
ムード歌謡グループが次々出ては二曲づつ歌っている場面に遭遇した。
いやいや、釘付け。
ムード歌謡と言うのは、かれこれ30年前にピークを迎えたジャンルではなかろうか?
その後停滞はしているが夜の酒場(キャバレーとかね)で需要があるのであろう、
どのグループも歌は前と変わらず上手で、声が出なくなったりと言うこともない。
ついつい聴き入ってしまった。
普通にまんま30年経ってしまったという感じか。
だから昔は“二枚目”だった人がそのまんまのおじいさんになったり、
バックの人が総入れ歯っぽかったり不自然な髪型だったりするのだな。
そしてアタリマエのようにダブルの背広の胸に刺繍のエンブレムが
付いていたりするのである。
紺の背広に白いズボンや紫の幅広いネクタイもアリの世界なのだ。

ムード歌謡の醍醐味である「裏声」も健在だ。健在どころかメインボーカル以上の
声量のグループもあったりしてジャンルの特異さを見せつける。
今聴くとすごいなあと思うのは「女々しさ」だ。
歌う側は女性。女心を歌っているらしく、だから裏声やひっくり返した色っぽい(?)
声で歌うのだろうが
その内容はスゲー自虐的。
「捨てられたくない」「バカな私…」「アナタのために」「アナタだけ」「なんでもする」
「いつまでも待っているわ」といったスタンス。
もう「ウゼー」の一言だ。重いったら、湿ってるったらない。
当時の男はこんなに重い女の人を「かわいい」とか思うほど甲斐性があったのだろうか?
そして女性はいつの間にそういう心を失くしたのか(笑)?なくていいとは思うけど。
そしてそしてじっくり見入って熱く語る私って…。トホホ。