9・15東京地評争議支援総行動「株式会社明治」社前(京橋エドグラン)前に、中労委命令の不当労働行為の事実認定と職分格差の認定を踏まえ「付言」を特記し、双方互譲の合意に立って争議解決を、殊に会社に対して、より大局的見地に立った判断が強く期待されていることを指摘しておくこととする。直ちに中労委の立場に向き合って解決求め225名が結集。
主催者挨拶 東京地評 井澤事務局長
私たち東京地評は本日、東京でたたかわれる17の争議団が参加し、すべての争議の早期全面解決を!裁判所・労働委員会は公正な判断をおこなえ!許すな解雇・差別・労働条件の引き下げ!コロナ被害の補償!憲法9条改憲阻止!憲法を職場とくらしに活かそう!をスローガンに掲げ、9.15東京地評争議支援総行動を実施し、労働争議の当事者企業へ要請行動を行っています。
さて、この明治の争議は、本日の総行動で最も長い36年ものたたかいを余儀なくされている争議です。それだけ明治という大企業の、労働者に対する異常な不当労働行為と賃金差別の経営体質が浮き彫りになっている争議です。ハラスメントでは不逞の輩など言葉に出来ない下劣な悪罵で中傷する、賃金差別では30年もの間昇格させないなど、異常な企業体質です。
明治は、多くの消費者や子どもたちが必要とする食品をつくる企業であり、2020年東京五輪ではゴールドパートナーとして150億円ものスポンサー料を支払っています。食の安全を管理する重要な社会的役割を担っている企業で、五輪のパートナー企業ならば、そこに働く労働者を差別し人権侵害するなど、まったく許されるものではありません。
法廷闘争では、東京高裁の不当判決を正面から突破すべく最高裁でのたたかいとなっています。中労委命令の早期解決への付言を力に、争議団と支援する共闘会議は強くたたかいぬきます。
コロナ禍で一層鮮明になった貧困と格差の拡大をなくすため新自由主義からの転換を求め、その新自由主義の恩恵にあずかる大企業は社会的責任を果たし、労働者と国民の生活、地域と環境を大切にする企業経営を強く要求します。また、すべての企業が、日本憲法と労働基準法や労働組合法などの労働諸法を厳守し、社会的規範や企業倫理・モラル、コンプライアンス(法令遵守義務)を守り、巨額の内部留保を労働者・国民に還元することが必要です。
新型コロナ禍のもと、食品大手企業として社会的責任を担い得る健全な気魚婦体質に向け、古い企業体質の象徴となっている労働争議の全面解決は、現経営陣が判断すべき緊急課題です。
この争議に勝利するため、ご参加の皆さんのさらなる支援を心からお願いし、主催団体として勝つまで支援したたかう決意を述べて挨拶を終わります。
連帯挨拶 明乳争議支援共闘会議 松本議長
明治乳業争議支援の支援に駆けつけてきてくださったみなさん、ありがとうございます。また、エドグランのみなさん、明治の社員のみなさん、訴えを聞いてください。
この行動の目的は、明治HDの川村和夫社長に中労委の付言に基づき、明治乳業争議の話し合い解決を求めるためです。
差別に対する潮目は変わりました。全米テニスで優勝した大坂なおみさんは、黒人差別に対し、怒りのマスクをつけて登場し、世界から賞賛の声が上がっています。また、明治乳業が行ってきたパワハラは、2020年6月より、パワハラ禁止法の効力が発揮しています。
多国籍企業や大株主が儲かれば、それで良しとする新自由主義が、格差と貧困、地球環境を破壊し、破たんしました。
明治乳業も儲かればそれで良しとする経営をしてきました。労働者の労働条件改善や食の安全を守れと主張する労働者に赤組のレッテルを張り徹底的に人権侵害、賃金差別を行ってきました。
明治乳業大阪工場の糸賀久さんは、高卒基本給15万円台で入社し、退職時の基本給も15万円台、一回も昇格させず、年収200万円も賃金差別をうけました。
中労委命令は、「付言」で会社の卑劣な行為や誹謗中傷は「避難を免れ得ない」。職分・賃金格差は「紛れもない事実」と断罪し会社に争議解決を求めましたが、会社が拒否し現在係争中です。
争議を解決しない明治の異常体質は今も継続しています。会社に物申すものと精神薄弱者は、生産疎外者として扱い、昇格させない賃金制度にしました。
明治HDの社内取締役5人は全員男性、株式会社の明治の社内取締役36人も全員男性です。明らかな女性差別です。人事は、中山悠名誉顧問、元労組委員長が仕切っていると週刊誌は、報道しました。現在の川村和男社長は、中山社長の男秘書をやり、労組の委員長を経歴し社長になっています。こんな、古い体質の企業は明治だけです。明治の海外売上高比率が5%と低迷している理由はここにあります。
社員のみなさん、私たちは明治HDと明治の発展を願っています。社員に対し、人権侵害、賃金差別、女性差別をする企業は、発展しません。社員を大切にしてこそ、消費者も大切にできます。まっとうな企業にするため、声をあげましょう。
消費者のみなさん、コロナと災害から命をくらしを守る社会に転換するため、野党連合政権をつくり、環境や人権を大事にする社会に変えていこうではありませんか。私たちは、未だに、思想差別、賃金差別争議を解決しない明治製品に対し、不買を訴えます。この争議が解決するまで明治おいしい牛乳は飲まない、明治のヨーグルトは食べない、明治のチョコレートは食べない、不買運動への協力をお願いしまして、訴えとさせていただきます。ありがとうございました。
連帯挨拶 東京母親大会連絡会 木原委員長
東京母親大会連絡会の木原と申します。組合差別、不当労働行為と36年にわたってたたかっておられる明乳争議団の皆さん、それぞれの争議をたたかっていらっしゃる皆さん、支援行動にご参加の皆さんに、心からの連帯のご挨拶を申し上げます。
私たち消費者は安全で安心な食べ物を食べたいと思っています。ところが明治乳業は、これまでに遺物混入があったり、給食の牛乳に異臭や放射性セシウムが検出されたり、あってはならないことが起こりました。しかも原因究明に背を向けてあいまいにしています。こういう不祥事が続くのは消費者の目線に立っていないからだと思います。
このような不誠実な姿勢は、組合に対する差別、作業環境や労働条件などを改善しない企業のモラル、体質に通じるのではないでしょうか。
明治乳業の経営者の皆さん、こんなことを続けていたら明治の製品を買わなくなります。消費者をないがしろにし、働くものの命や人権を守れない企業には未来はありません。
本当に労働者を尊重しているなら、働きやすい職場環境を作ろうと思っているなら、真っ先にやることは何十年も無視してきた争議を解決すべきです。すでに何人もの方が、亡くなられたと聞いております。さぞかし無念だったろうと思います。
現在、最高裁上告審査と都労委審理が準備されているそうですが、これらを待つことなく自らの判断で解決するべきです。
1960年代に日本政府は「アメリカの余剰農産物」ということで家畜のえさだった脱脂粉乳を輸入し、学校給食で子どもたちに飲ませていました。栄養のない脱脂粉乳を成長発達のめざましい子どもたちに飲ませるなんてとんでもないと声を上げ、母親運動で栄養価の高い生乳にかえさせた歴史があります。明治乳業が販路を広げ学校給食に参入できたのは、母親運動と世論の力といっても過言ではありません。
これからも消費者として声を上げ続けていきたいと思います。そして争議の早期解決を求めてご一緒に頑張っていきたいと思います。最後まであきらめずにたたかいましょう!
連帯挨拶 全労連地域労組こうとう 川村書記長
ご紹介を頂きました地域労組こうとう書記長の川村です。江東区労連枠で明治乳業争議支援共闘の副議長を務めております。
川村社長とは縁戚関係ではありません。縁戚関係でしたら、争議解決に向けて少しは前に進めることが出来たかも分かりません。
さて、そもそも明治乳業争議とは何でありましょうか。今から60年前の1960年代初め、乳業各社の企業間競争が激化し、その競争に勝ち抜こうと明治乳業は全国各地で設備投資を進めるとともに、生産効率化と称して人員削減を進めました。このため、「働きやすい職場をつくろう」「労働者の生活と権利を守る労働組合をつくろう」と全国各地の工場で、少なくない労働者がたちあがりました。ところが、会社と会社の言いなりになる労働組合幹部が一体となって、昇給差別や仕事差別を行ってきたのです。そして、職場の仲間達の要求を取り上げて活動する労働者を「赤組」とのレッテルを張り、「赤い水虫」「赤いゴキブリ」「生産疎外者」などと罵倒し、人権を蹂躙した陰湿な差別を執拗に行いました。この当時の労働組合幹部が会社の幹部となって出世をするという特異な体質が明治乳業であり、大企業では極めて異常と言えるのが明治乳業なのです。
賃金差別は労働者の生活を困窮させ、定年後の年金までその影響が及びます。労働者の生涯の生活を貧困状態に追い込む訳です。したがって、労働者の尊厳をおとしめ人権を踏みにじる行為と言わざるを得ません。
会社は労働委員会でも裁判でも決着がついているとうそぶきますが、賃金差別によって踏みにじられた争議団の人権と尊厳は回復されていないのです。明治と明治乳業の経営陣に人を思いやる気持ちが少しでも残っているのならば、直ちに和解交渉のテーブルにつき、明治乳業争議の解決に踏み出すよう強く求めるものです。みなさん、争議解決のために頑張りましょう。
以上で私の連帯挨拶といたします。
争議団決意表明 小関団長
総行動にご参加の皆さんご苦労さまです。そして株式会社明治の社前にご参加いただいたことに心からお礼を申しあげます。そして、多くの皆さんのご支援に支えられてたたかっている明治乳業争議団でありますが、先行して争った千葉県市川工場事件から36年目が経過し全国事件でも26年目のたたかいであります。
争議団は毎年3月に定例の争議団総会を開いてきましたが、今年は異常なコロナウイルス感染からこの8月31日から9月1日にかけて総会を開き、争議の到達点を率直に話し合いながら一人一人の意思を確認し何としても解決局面を切り拓こうという方針と改めてたたかう方針を確立したところであります。
皆さん、明乳争議というのは典型的な不当労働行為事件なのです。当時、8000名生産体制を6000名に削減する生産効率化を5倍化狙うこうゆう無謀な生産計画を立てた当時の明治乳業は、食の安心安全を守るのが我々の誇り、働く者の暮らしを守るのが労働組合の仕事、労働組合活動をやってきた全国の組合役員や活動家を忌み嫌って労働者を赤組、白組、雑草組という枠組みに分断して、赤組にレッテルを貼った労働者は共産党員とか民青同盟員などと烙印を押して生産疎外者、職場秩序破壊者などとレッテルを貼って追い出す。一方では、一人一人の労働者を仕事時間内外問わず呼び出して、会社の言うことを聞きなさい、あなたはどのような仕事がしたいのか等と執拗な転向工作を繰り返し会社の意のままになるように労働者、労働組合を変えてきた。これが会社を相手にたたかっている中身であります。
明治乳業争議の到達点というのは、不当労働行為の事実や格差の存在認めながら主文棄却とした中労委命令の取り消しを求める行政訴訟をたたかいながら、先ほどご紹介がありましたように、この私たちの事件東京都労働委員会に39件残っているんです。
いま、私たちが総力をあげて集中しているのは、中央労働委員会命令がその事実認定及び付言の中で格差の存在は紛れもない事実、不当労働行為の事実においても同じく認定した上で会社は非難を免れ得ない、その上で、この争議当事者双方の互譲の合意によって紛争を解決すべきという命令なのです。私たちはこの命令を堂々と会社に突きつけて、その内容で解決すべきだという行動に総力をあげています。明乳争議団高齢者集団でありますが、高齢者争議団に相応しい知恵も力も集中して何としても解決局面を拓くそのことを述べまして決意といたします。ありがとうございました。
株式会社 明治 松田克也社長に向かってシュプレヒコール
一、(株)明治は、格差と人権侵害を認めた中労委命令に従い話し合いに応じろ!
一、(株)明治は、人道上も許されない長期差別争議を今こそ全面解決を決断しろ!
裁判所・労働委員会は公正な判断を行え!
許すな解雇・差別・労働条件の引き下げ!
コロナ被害を補償せよ!
憲法を職場とくらしに活かそう!
明治乳業争議とすべての争議の早期全面解決に向け、
団結して頑張ろう、頑張ろう、頑張ろう
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