この一年間、当時の浅野茂太郎会長・松尾社長に対し、32年目に入った長期労働争議の解決めざし、中労委全国事件の証人調べが全て終了した時点から、第11次にわたる自主解決を求める社前「座り込み」、並びに、争議支援総行動などでえ抗議・要請行動を展開してきましたが、警備会社を盾に一切応じない姿勢をとり続けています。
その様な状況からやむを得ず、この争議に関わってきた役員宅に、この間、訪問を続けています。
11月20日(株)明治川村和夫社長宅、11月27日明治HD浅野茂太郎相談役宅、11月27日(株)明治中山悠名誉顧問宅から明治HD松尾正彦社長宅に、争議解決求めそれぞれへの要請書を携えて訪問してきました。
川村社長宅は、インターフォンを押すと姿が映るシステムから判断して応じない。浅野相談役宅は、妹と称する方が会社で受け取れない物は自宅でも受け取れません。中山(株)明治名誉顧問宅は、10月に引き続き留守でした。中山宅から移動し松尾明治HD社長宅は、電灯など点っていましたので居留守をつかっていました。
会社で応じない限り根気よく訪問していきます。
4名への訪問の中で中山悠名誉顧問への要請書を紹介します
2016年11月27日
株式会社 明治 元会長 中山 悠 殿
神奈川県労働組合連合会
議 長 福田 裕行
明治乳業争議支援共闘会議
議 長 松本 悟
明治乳業賃金昇格差別撤廃争議団
団 長 小関 守
要 請 書
中山さんの経営陣に対する影響力は明治乳業時代から極めて甚大です。その力を異常な長期労働争議の終結に向けて発揮してください
明治乳業争議の現状ですが、全国事件(9事業所32名)が中労委において結審(5月19日)となり、年度内には命令が発出されるという重要な局面を迎えています。
私たちが、久しくご無沙汰をしていた中山さんのご自宅を訪問し、改めて要請をしているのは旧明治乳業時代からの長期労働争議について、第三者機関の判断を待つ姿勢ではなく自らの経営判断で終結をし、健全な企業活動のもとで明治グループの新たな飛躍を目指すべきことを、経営陣に対し強く提起をして頂くためです。
私たちが、「第三者機関の判断を待つまでもなく経営判断で終結すべき」と確信を持って言える理由は三点です。一つは、長期に労働争議を抱えていることの経営上のリスクです。特に、国際市場への飛躍が重要な企業戦略と考えられる時代に、人権問題が国際社会において重大なリスクであることは、他企業の例からも明らかなことです。
二つは、明治乳業事件は、すでに話し合い解決をした多くの大企業争議と同じ、典型的な「不当労働行為・差別事件」だということです。多くを言うまでもなく、中山さん自身も十分に承知していることなのであり、第三者機関がいかなる判断を示そうとも、明治乳業時代からの歴史的事実として絶対に消滅するものではないのです。
三つは、話し合い解決が実現しない限り労働争議は果てしなく続くということです。
申立人らは、「このままでは人生終えられない」の決意であり、都労委には未審査の市川工場事件(23件)及び全国事件(16件)が残っているのです。遺族らの申立継承も含め、異常な労働争議の継続を中山さんは黙って見ているというのでしょうか。
この局面で、争議の終結に向けた決断を(株)明治及び明治HDの両社に提起できるのは、長期に明治グループの発展に尽力され、現在においても影響力が甚大な中山さんだと、私たちは確信しているのです。明治グループの歴史的節目となるいまこそ、中山さんの経営陣に対する影響力の発揮を強く要請するものです。
以上
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