海外のニュースより

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「食物は、ガンのリスクにどの程度影響するか」と題する『シュピーゲル』誌の記事。

2007年04月26日 | 健康
ポツダム発:アルコールの飲み過ぎは、女性の場合、乳ガンのリスクを高める。果物や野菜を食べると、肺ガンの発病を減らす。前立腺腫瘍のリスクや、胃ガンあるいは腎臓ガンに対して緑色野菜は、明らかに影響しない。
 このような連関をヨーロッパのEPIC(ガンと食事とについてのヨーロッパ研究)の研究者は追跡している。1992年以来、10ヶ国の23の研究センターにおいて、52万人が検査された。そのうち約10分の1がドイツ人の被検査者である。
今日、EPICの研究者達は、生活習慣と特定のガンの種類との多数の様相についての中間結果を発表した。
 体重がありすぎることは、かなり多くのガンの種類に対するリスクを増やす可能性があるとEPICの研究者達は報告している。そういうわけで、女性の場合、過度の体重と腎臓ガンの間には、ある連関がある。その場合、男性と女性の両方で、大腸ガンのリスクが高くなる。
食事とガンの関係の表
1)果物や野菜の摂取:上部消化器官のガンと肺ガンのリスクを下げるが、乳ガン、前立腺ガン、白血病への影響は証明されない。
2)繊維質の摂取:大腸ガンのリスクを下げる。
3)赤身の肉と肉製品の摂取:胃ガンと腸ガンのリスクを高める。
4)ビタミンCの血中含有量:胃ガンのリスクを下げる。
5)魚類をしばしば食べる:大腸ガンのリスクを下げるが、乳ガンのリスクを下げるかどうかは確認できない。
6)大量のアルコール摂取:乳ガンのリスクを少し高める。
 栄養学者の結果は、健康を意識した現代人の多くにとっては、バランスのとれた食事が良いとする忠告を裏書きしている。そういうわけで、この研究報告の著者達は、肉の消費を減らすように忠告している。というわけは、赤身の肉と肉製品の消費は、胃ガンと大腸ガンのリスクを増やす。果物と野菜とは、いずれの場合も、もっと健康に良い。更に繊維質を摂ることによって、ガン発病の危険が下がる。「繊維質を摂る場合、ライ麦から作られた黒パンは、無視できない」とポツダムの研究者ハンス・ゲオルク・ヨーストは言う。なぜならば、黒パンには最も多くの繊維質が含まれているからである。
 更に、健康に注意している人たちが、そのことは先刻ご承知であると言うかもしれないが、繊維質は身体の活動を健康に保つし、いずれにしても、大腸ガンのリスクを少なくする。
[訳者の感想]EPICの報告書は、これまでの主張をほぼ裏書きしているようです。
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