海外のニュースより

政治・経済・社会の情勢について書かれた海外の新聞や雑誌の記事を選んで翻訳しています。

「殺人部隊がドバイでハマスのメンバーを殺す」と題する『ヴェルト・オンライン』の記事。

2010年02月17日 | 犯罪
マームード・アル・マブホウチが、1月20日、15時25分にドバイの「アル・ブスタン・ロタナ・ホテル」でチェックインしたとき、彼には生きている時間は5時間しかなかった。殺人者達は、とっくにイスラム原理主義のハマスの影響力のあるメンバーを標的に捉えていたということは、ドバイ警察が公表した沢山の監視カメラのビデオで見ることができる。ドバイは、監視カメラでカバーされているので、殺人の驚くほど完全な映像が生まれた。
10人の男性と1人の女性が、このハマスの指導者の殺すのに参加していたと言われている。彼らのうち2人は、アル・マブホウチが受付から230号室へ案内されたとき、彼のすぐそばに立っている。更に別の2人は、このハマスの指導者と同じエレベーターに乗っている。彼らは、テニス服を着、ラケットを手に持っていた。彼らの目的は、犠牲がどの部屋に入るかを確認することであった。それから、彼らは同じ階の向かい側に部屋を取る。
16時23分、アル・マブホウチが彼の部屋から出て行くのが見られる。偶然のように、ホテルのロビーでは、数人の一見、観光客に見える人たちが彼の後についてホテルから出て行く。18時30分頃、今度は4人の男がホテルに入ってくる。おそらく見張り役は仕事を終えて、実行者が現れたのだ。おそらくこれらの男達は、アル・マブホウチの部屋に侵入して、彼の帰るのを待っている。20時24分に、何がホテルの部屋で起こったかは、再現できない。しかし、20時46分、四人の男達が部屋を出て、エレベーターに乗る。アル・マブホウチは死んでいる。警察は、彼が電気ショックで麻痺させられ、枕で窒息させられたと推測している。
これはまるでスリラー映画の筋のようだ。このビデオ映像についての警察署長ダヒン・ハラフ・タミンの説明から、殺人が注意深く計画され、職業的に実行されたことは、疑う余地がない。犯人達は、別々の航空機に乗って、ドバイに入国した。彼らは同じホテルに投宿せず、すべてを現金で支払い、電話はヨーロッパの電話網を使った。彼らは英国・イスラエル・フランス・ドイツのパスポートを使い、遺体が発見されたときは、すでに、ばらばらに、ドバイを立ち去っていた。
イスラエルの秘密情報機関「モサド」が犯行の背後にいると推測しているのは、ハマスだけではない。イスラエルの情報員達は過去に、テロリストを殺したが、最近、イランで殺された原子物理学者や、2008年に殺されたヒズボラの指導者ムグニジャーのように、イスラエル人がその背後にいるかもしれないというのは、推測に留まっている。国際的な紛争に巻き込まれるのを避けるために、イスラエルは一度もこのような犯行に参加したとは白状しない。しかし、また、参加を否定もしないわけは、犯人だという間違った印象が相手を脅すのに役立つからである。(以下略)
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「自閉症にはホルモンが効く... | トップ | 「暗殺の際、市民の身分証明... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

犯罪」カテゴリの最新記事