海外のニュースより

政治・経済・社会の情勢について書かれた海外の新聞や雑誌の記事を選んで翻訳しています。

「暗殺の際、市民の身分証明を使用したことが、イスラエルを混乱させている」という記事。

2010年02月19日 | 国際政治
イスラエル市民は、たいていの場合、イスラエル政府の政策を支持してきたし、国際的に尊敬されているスパイ機関「モサド」に声援を送ってきた。
ハマスの武器調達役をドバイのホテルで暗殺した際、イスラエル市民のパスポートを偽造したという主張に関して、現在、モサドは、その人気の限界をテストしている。
大抵のイスラエル人は、イランから武器の密輸や1980年代に二人の兵士を捕らえて殺したかどで、非難されたマームード・マブホウの殺害に拍手をした。しかし、少なくとも、今週、7人のイスラエル市民が朝目を覚ますと、ドバイ警察が公表したお尋ね者のポスター上に自分の名前を発見した。
「私はどうして、こんなことが起こりえたのか理解できない」とイスラエル人の修理工ポール・ジョン・キーリーは、新聞『ハーレツ』に語った。「私は英国政府かイスラエル政府の誰かが私に接触して、何らかの回答をするのを待っているんです。」
キーリーと他の人たちは、彼らが身分証明書偽造の被害者であると言った。自分たちの名前を使われたイスラエル人は、すべて、ヨーロッパ諸国との二重国籍を持っていた。キーリーは、英国政府発行のパスポートを所有する6人のイスラエル人の一人だ。アイルランドとドイツに由来する偽造パスポートも使用された。
身分証明偽造の被害者達は、この間違いは、彼らが国際的な旅行をする際に
問題を生じるか、彼ら自身が復讐の標的になるかもしれないことを心配している。
イスラエル政府は、暗殺に関与したことを否定しているけれども、國の内外からは、調査が要求されている。
 「これらの要求はすべて吟味される」と軍事アナリストのヨアフ・リモールは、水曜日にイスラエルのラジオで述べた。「もし、暗殺を実行したのが外国の諜報機関だとしたら、なぜ彼らはイスラエル人の身分証明書と持っていたのか?イスラエルの情報機関がやったのなら、なぜ彼らはイスラエル人の身分証明書を使用したのか?」
 イスラエル外相アヴィグドール・リーバーマンは、「外国生まれのイスラエル人の身分証明書が使用されたことから、マブホウ暗殺がイスラエル政府によって指揮されていたということは証明されない」と述べた。彼は「曖昧さの政策」が敵を憶測させたままにしておくために取られているという理由で、コメントの拒否を弁護した。
 イスラエルの官憲は、彼らが市民のために問題を調査したり、介入したりする必要はないと言ってきた。ある国会議員は、問題は私的であり、被害者は弁護士を雇うべきだと述べた。
 しかし、非常に職業的な作戦のように見えた事件は、外交上の困惑へと雪だるま式に大きくなっている。(以下省略)
(訳者のコメント)『ロサンジェルス・タイムズ』紙の2月18日の記事です。「モサド」が実際に存在するイスラエル市民の身分証明を偽造したのだとしたら、かなりお粗末だと思います。
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