海外のニュースより

政治・経済・社会の情勢について書かれた海外の新聞や雑誌の記事を選んで翻訳しています。

「日本と合衆国は、北朝鮮について憂慮している」と題する『新チューリヒ新聞』の記事。

2007年04月28日 | 外交問題
二日間のアメリカ訪問の締めくくりとして、日本の安部晋三首相は、ブッシュ大統領との共同記者会見で、北朝鮮が核武装論議で譲歩しない場合、より強硬なやり方に賛成した。ブッシュもアメリカとその同盟国との忍耐には限りがあると断言した。彼らの対話においては、両首脳は、初めから明らかに状況判定における完全な一致を目指していたなかった。だが、正直な意見の交換について語ったということは、外交上の隠語では、かなりの相違があったことを示唆している。
二月に北京で開かれた六者協議で目指された協定の実施に際して、遅延が生じた。北朝鮮は、4月14日までに寧辺にある核反応炉を停止し、国際原子力機関の査察を受け入れるという期限を取り消した。平壌は、この遅延の責任が凍結された北朝鮮の銀行預金を巡る議論の未決着に責任があると主張している。日本は、北京協定で米国が北朝鮮に対して余りに譲歩したという疑惑が裏書きされたと考えている。
米国産牛肉の輸入に対する二国間の争いには、何の進展もなかった。昨年夏、日本が輸入禁止措置をゆるめ、生後20ヶ月以内の牛からの牛肉の輸入を例外として認めた後で、議論は机上から消えたように見える。だが、米国は、もっと年齢が上の牛からの牛肉とより広い範囲の部分の輸入を望んでいる。日本は、BSEの危険が今後もあると考え、背骨を含む危険な部位を輸入したくない。ブッシュは、米国がこの健康上の憂慮は根拠がないということを明らかにし、日本からの使節団に牛肉とハンバーグを振る舞った。
安部首相は、政府首脳としては、初めて米国を訪問した。彼の前任者である小泉は、ブッシュと非常に友好的な関係を育てたが、それは米国にとっても政治的に引き合うものだった。安部の滞在中、アメリカ側は、両首脳とその妻達がより良く知り合うように、家庭的な雰囲気を作るのに努めた。ホワイトハウスでの儀礼的な晩餐会の後で、両首脳は、金曜日、キャンプ・デイビッドにある大統領の別荘で数時間過ごした。
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