海外のニュースより

政治・経済・社会の情勢について書かれた海外の新聞や雑誌の記事を選んで翻訳しています。

「英国エネルギー相、モスクワで偶然、親類を発見」と題するBBC.NEWSの記事。

2009年10月08日 | 人物
事件は、モスクワの人気のあるラジオ局「モスクワのエコー」の電話プログラムの最中に起こった。
若々しい顔をしたミリバンド氏が一酸化炭素排出と永久凍土の融解について答えようと用意していたところかなり年配の女性の声がやってきた。
「私はソフィア・ダヴィドヴナ・ミリバンドよ。私はあなたの親類なの。(ロシアで)生きているのは、私だけよ」と言った。
英国の大臣が呆然となったとき、ショウの司会者は、回線を切った。明らかに、いたずら電話だと思ったのだ。だが、それはいたずらではなかった。
ミリバンド大臣が彼の長い間行方不明だった親類に会おうと突進したとき、英国大使と招待された数十人の客達は、大使館の受付で足止めを食った。
ソフィア・ダヴィドヴナ・ミリバンドは、86才になる学者である。彼女はかっては、「モスクワ東洋学学校」でイランに関する指導的な専門家だった。
翻訳するやら、英国にいる彼の母親に電話をかけるやらした結果、彼の曾祖父の父親がミリバンド女史の祖父の兄弟だったことが判明した。
彼らはどちらも、ポーランドのワルシャワのユダヤ人街で生まれたのだ。
エドワード・ミリバンドの祖父は、1920年代にポーランドを出て、ベルギーに落ち着いたが、ヒットラーの軍隊が侵入してきたとき、彼は、再び自分の息子--つまりエドワードの父親--と一緒に、偽造した書類で英国に渡った。
ミリバンドの一族の他の人が東にモスクワまで逃れたことは、彼らには知られていなかった。
ソフィア・ダヴィドヴナは、ミリバンドにとても嬉しいと語ったそうだ。彼女には子供がなく、自分は最後のミリバンド一族だと思っていた。遙か離れた英国で、親類が二人も内閣に勤めているということは、(弟のデイビッド・ミリバンドは、英国の外務次官である)彼女も殆ど知らなかった。ミリバンド氏は、BBCのラジオの「午後4時のプログラム」に、「驚くべき女性だ」と述べた。
「私は、子供の時彼女の存在についてぼんやりとしか知らなかった。どうして知っていたかというと、コンピューターに「ミリバンド」という名前を入力すると、彼女の名前が出てきたんだ。」
私は子供の時から彼女についてはいささか驚嘆していた。でも、面と向かって会えるとは、すごいことだ。」
「彼女は、一族の結びつきを作りだして、自分が最後のミリバンドではなく、英国に家族の分家がいるということを知る以外には、デイビッドや僕にはそれほど興味はなかったと思う。」
[訳者のコメント]おそらく、1989年以前には、イギリスに親戚が居ると言うことは、公言できなかっただろうと思います。
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