海外のニュースより

政治・経済・社会の情勢について書かれた海外の新聞や雑誌の記事を選んで翻訳しています。

「逮捕された海賊は、ドイツへは来ない」と題する『ヴェルト・オンライン』の記事。

2009年03月10日 | 犯罪
ハンブルク・ベルリン発:ドイツ連邦軍によって「アフリカの角」で逮捕された海賊はやはり、ドイツでは裁判されない。9人のソマリア人は、火曜日に、護衛艦「ラインラント・プファルツ」からケニアの港町モンバサでケニア当局に引き渡される予定だ。その根拠は反海賊作戦「アタランタ」の枠内で逮捕された海賊の刑事訴追について先週金曜日に欧州連合とケニア政府の間に結ばれた協定である。
ケニアでの引き渡しへの道を土曜日に開いたのは、公海での犯罪を管轄しているハンブルク検事局である。検事局はドイツの逮捕状を請求していたが、結局、ドイツにおいてこれ以上海賊の刑事訴追を断念した。「詳しく検討した結果」ケニアでも海賊行為が処罰可能であること記事訴訟手続きを遂行する最低基準が確保されているという結論に達したと、検事局の当局者は、述べた。外務省は、ナイロビにあるドイツ大使館を通じてケニア政府とすでに接触している。海賊引き渡しのための申請が今日、大使館によって公布される。ケニアでは、同国の法に従って、海賊に対する裁判が行われる。
欧州連合が、ケニアに乗り換える理由は、海賊の多数の故郷であるソマリアには、内戦のために、国家の構造が存在しないからである。しかし、人権組織の「アムネスティ・インターナショナル」にとっては、「ケニアにおいて法基準が守られるかどうかは、部分的には疑わしい」とスポークスマンのダーヴィッド・バルテルトは、『ベルリン新聞』に述べた。
欧州連合とケニア政府との取り決めによれば、海賊達は、拷問されたり、死刑になったり、その他の残酷な刑に処せられてはならないことになっている。海賊達は、弁護士を呼ぶ権利があり、より上級の法廷で判決を争うことが認められている。「万一、法治国家の原則が、協定にもかかわらず、守られないようであれば、ドイツ司法だけが海賊の刑事訴追について責任があるかどうか、考慮されねばならない」と防衛省の国務次官であるトーマス:コッセンダイは述べた。他方では、現地には裁判を注意深く観察する欧州連合の大使館が十分存在している。彼は「彼らが故郷の近くで法廷に立たされるなら、そのほうがより意味があると考える」と述べた。(以下省略)
[訳者の感想]ケニアでの裁判が、欧州諸国の法基準に従って行われるかどうかに関心が移っているようです。
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