海外のニュースより

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「アマゾン探検家、本当のエル・ドラドの証拠を発見」と題する『ガーディアン』紙の記事。

2010年01月06日 | 教育と科学技術
それは沢山の探検家や冒険家を死に引きづり込んだ伝説だ。つまり、「アマゾンのジャングルの奥深くに砦と宝物をもった古代の帝国がある」という伝説だ。
スペイン人の征服者達は幸運を求めて熱帯雨林に入り込み、その後に、何世紀もの間、アステカやインカに匹敵する失われた文明を見つけるだろうと確信した人々が続いた。
ある捜索者は、それを「エル・ドラド」と呼び、他の人々は「Zの町」と呼んだ。だが、ジャングルは彼らを飲み込み、何も発見されなかった。残りの世界はそれを「神話」と呼んだ。「アマゾンは、あまりに住むのに適してないので、人間の大きな集落作ることはできない」と20世紀の学者達は言った。
しかしながら、身を滅ぼした夢見る人たちは正しかったことが証明された。大きな文明があったのだ。新しい衛星画像と飛行機とはブラジルとボリビアの国境近くにあるアマゾン上流の低地に掘られた200あまりの巨大な幾何学的な土木工事を発見した。
155マイル(248キロ)にわたって、円形や正方形や他の幾何学模様が、大通りや水路や囲いのつながりを形成している。それらは、コロンブスが新世界に到着する以前に作られたものだ。あるものは、西暦200年にまで遡れる。
この巨大な土木工事の地図を作製した科学者達は、ジャングルに覆われた2000個もの構造物があるかもしれないと思っている。
その多くは、農業のために森林を伐採した際に発見されたのだが、これらの構造物は、「精巧に作られたコロンブス以前の社会」が存在したことを示していると雑誌「古代」は述べている。
その記事は、「これまで知られていない人々は、直角に交差したまっすぐな道路によって結びつけられた正確に幾何学的な設計をもった土木工事を作り上げた。」この「幾何学文化」は、250キロ四方に広がっており、氾濫原と台地とを利用している。・・「われわれはこれまで10分の1しか見ていない。」
構造物は、網目状の幅36フィート、深さ数フィートの堀によって作られ、3フィートの高さの土手を持っている。あるものは、土器や木炭や石の道具を含む塀によって囲まれている。それらは砦や家や儀式のために作られたと考えられており、6万人の人口を持っていたと考えられている。それは、多くの中世ヨーロッパの都市よりも多い人口だ。
「これらの発見は、アマゾン上流の土壌は、あまりに栄養が乏しく、広大な農業を支えることはできないという考え方を否定している」とブラジルのベレンにある「パラ連邦大学」の人類学者デニーズ・シャーンは言う。彼女は、『ナショナル・ジェオグラフィック』誌に対して、「私たちはこの絵は間違っていると分かりました。この場所には、まだ発見されるべき多くのことがあります。果てしがないのです。毎週、私たちは新しい構造物を発見しています。」(後略)
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