海外のニュースより

政治・経済・社会の情勢について書かれた海外の新聞や雑誌の記事を選んで翻訳しています。

「ドイツの教育システムには、良い点がついた。」と題する『ヴェルト・オンライン』の記事。

2009年08月21日 | 教育と科学技術
長年のピサ(OECDが3年毎に行う15才の生徒の学習到達度調査)の結果によると、やっと、ドイツの教育制度に対する良いニュースが聞かれる。長期研究である『教育モニター2009』は、「新しい社会市場経済」(INSM)の依頼で行われた。ザクセン州を先頭に、チューリンゲン州、バーデン・ヴユルテンベルク州、バイエルン州、ニーダーザクセン州がそれに続いている。ランキングのどん尻は、ベルリンである。
連邦教育相のアネッテ・シャヴァン(CDU)は、この研究報告を来たるべき数年間のための勇気づけられる分析であると評価した。社会民主党の大統領候補者フランク・ヴァルター・シュタインマイヤーは、連邦の教育政策に対して連邦がもっと多くの権限をもつことを要求した。(ドイツでは各州の文部省が州の教育に責任と権限を持っている。--訳者注)肯定的な結果にもかかわらず、雇用者と地方公共団体は、さらなる教育投資をするよう警告した。
「新たな社会的市場経済」の依頼で「ドイツ経済研究所」によって作成された『教育モニター2009』は、102の指標に基づいて教育制度の経済的効率を評価した。特にクラスの大きさ、教育修了者の数、勉強期間などが考慮された。
 過去五年間に、明らかな改善が見られる。どん尻のベルリン市は、現在の2004点で、五年前なら、先頭を占めていただろう。教育の分野ほど多くの改革がなされた分野はないと、INSMの支配人のマックス・ヘーファーは述べた。その際、ある州の経済力は、その州の教育の質を決定していないと言った。
 ランキングのトップを占めているのは、ザクセン州とチューリンゲン州だが、この両州の総生産は、連邦の平均を下回っている。成績が向上した原因は、授業を時間的に引き締めたことにある。しかし、また、学校の質と授業の国際化は、明らかに改善された。
 ザクセン州における教育システムが高く評価された根拠として、INSMの報告書は、自然科学を挙げている。この教科では、ザクセン州の子供達は、「世界級」である。それゆえ、この州は、ドイツの技術者を生み出す母体となっている。
 雇用者と地方公共団体とは、プラスの結果にもかかわらず、さらなる教育への投資をするように警告している。「都市と公共団体連合会」は、相変わらず40万人の長期失業者は、義務教育を修了していない。「教師がたりない。授業の休講は、劇的な結果をもたらしている」と彼らの声明は述べている。アネッテ・シャヴァン連邦教育相は、「来るべき被選期間には、教育は大テーマになるだろう」と述べた。
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