杯が乾くまで

鈴木真弓(コピーライター/しずおか地酒研究会)の取材日記

試作映像を試写するプレッシャー

2010-04-18 11:45:24 | 吟醸王国しずおか

 昨夜(17日)は静岡市内で『静岡DEはしご酒』という試飲ラリーイベントがあり、日本酒ファンが駅周辺の居酒屋をはしごしながら地酒を堪能しました。私は開催店のひとつ・MANDOさんで22時ぐらいから始まった二次会に招かれ、『吟醸王国しずおかパイロット版』の試写をさせていただきました。

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 さんざん「はしご酒」した後の二次会に、はたして何人集まるのか、MANDOの平井マネージャーも「二次会チケットが5枚ぐらいしか売れてなくて…」とヤキモキしたようですが、フタを開けてみたら定員(40人)オーバーで席を追加するほどの盛況で、ホッとしました。みなさん追加呑みが目的で、映画試写はあくまでもついでのオマケだったと思いますが、確かに5人しか来なかったらショックだったかも…(苦笑)。

 

 

 これまでも何度か経験していますが、飲食の席での上映は、雑談や食卓上の雑音等が気になるし、でもこちらからは何も言えないし、試作映像のプレゼンの場としてはかなりのプレッシャーを感じます。

 過去には、途中で「なんだこの映像は」と言いがかり?をつけてきた酔客もいました。テレビで一部が放送されたときは、「素手で米を触るなんて不衛生」と理不尽?なクレーム電話をかけてくる人もいました。

 

 こちらのメッセージがきちんと伝えきれていない未完成の映像を公開する以上は、やむを得ない“洗礼”と受け止めていますが、一生懸命作っている作品を、中途半端に“受信”されるのは作り手として辛いですね。

 これは、蔵元さんや杜氏さんも同じだろうと思います。一生懸命造った酒を、販売店や飲食店で中途半端に扱われ、本来の味をお客さんに伝えきれていないと知った時の辛い思い…。自分が作り手となってみて、深く実感させられました。

 

 

 MANDOの平井マネージャーは、そんな思いをちゃんと理解してくれる人で、「5人しか来なかったら真弓さんに申し訳なかった…」とか、試写の時、お客さんがかなり映像に集中して観ていたのを確認し、「今日のお客さんはマナーがよかったし、ちゃんと伝わったと思いますよ」とさりげなくフォロー。終了後は資金集めの呼びかけもしっかりしてくれました。

 

 ・・・ついつい自分ひとりで苦労して作っていると思いがちですが、こうしていろいろな人に助けられ、サポートしてもらっているんだなぁとじんわり嬉しくなります。昨夜の試写は、過去のどの試写会よりも終了後の拍手が大きかったことも印象的でした。

 

 居残り観賞してくださったみなさま、本当にありがとうございました。もし何か心に響くものがありましたら、ぜひこちらもご覧下さいね。