昨日(27日)は『ふじやまさんちのいつかちゃん』でお世話になっている静岡県商工会連合会で地域資源活用&農商工連携セミナー『食をキーワードに新たな連携ビジネスに挑戦!』というセミナーに動員?させられました。
動員というと無理やり参加させられたみたいですが、パネリストの顔ぶれを見てビックリ。先週、しずおか地酒サロンに参加してくださったdancyu編集長の里見美香さん、私が静岡酒の世界に引きずり込んだ被害者?の一人・斎藤章雄さん(コンラッド東京日本料理「風花」総料理長)、このブログでもおなじみ松下明弘さんのビジネスパートナーである長坂潔暁さん(安東米店店主)、富士宮の食の顔の一人でもある食肉の達人・佐野佳治さん(さの萬社長)、今や日本を代表するスターファーマー・松木一浩さん(ビオファームまつき代表)という面々。直接面識のない松木さん以外は、昔から公私?ともにお世話になっている方々なので、顔を出さないわけにはいかなかったのです。
各メンバーはそれぞれにつながりがあり、一堂に集まるのも不思議ではないと思いますが、各人とまったく別々につながりを持っていた私にとっては、まさに春の椿事。お世話になっている皆さんが、静岡を代表する食の担い手として堂々と持論を語る姿は、実に頼もしく、私がご縁をいただいた方々は、本当に価値ある仕事をされてこられたんだなぁと、まるで自分が褒められたみたいに嬉しくなりました。
仕事が片付かず、40分も遅刻してしまい、最後列に隠れるように座って、セミナーの最中には夕方までに返事をしなければならない文字校正を手元でチェックしながらの聴講で、皆さんのお話を十分に噛み砕くまでには至りませんでしたが、斎藤さんの、
「曲がったキュウリは無農薬の有機野菜の証拠だからいいと言うが、本来は、曲がったキュウリを無駄にしないように、というのが主旨であって、農家は曲がらないようにする努力を怠るべきではないと思う。無農薬や有機を謳っても、まずかったら何にもならない。そのためにも料理人のスキルというものを大事に考えてほしい」
「とはいっても、今はスキルを身に着けることが難しい時代になった。自分が若い頃は深夜まで働いて親方や先輩の技能を必死に覚え、周りも“がんばれ”と背中を押してくれた。しかし今の若者が深夜まで働いていると“こきつかわれて気の毒だ”と言われる。とくに外資系ホテルでは労務管理が厳しく、若者がスキルを磨く機会を作るのが大変」
というお話には、酒蔵で働く若者の姿が脳裏に浮かび、思わず身を乗り出して聞き入ってしまいました。
また、法人化をして中山間地の有機野菜作りのビジネスモデルを構築したいという松木さんが、「日本の農業従事者は、自分が生まれた1962年当時は600万人いたが、今は200万人を切っている。このうち30代以下の農家は0.16%。これは現在市場に流通する有機野菜の量と同じ」「日本は、農業大国であるアメリカやフランスよりも、牧草の収穫率が高く、冬の日照時間も長い。やり方によってはどんどん伸びると思う」と力強く語っていたことが印象に残りました。
セミナー終了後、富士宮まで呑みに行くというコーディネーターの石神さんやパネリストの面々に誘われながらも、夕方からの仕事の打ち合わせのため、泣く泣く辞退しました…。
今日(28日)は午前中、NPO法人活き生きネットワークの年次総会に参加し、新年度に始める障害者さんのための生きがい事業・弁当販売について検討し、参加者で試食を行いました。以前、理事長の杉本彰子さんと一緒に訪問し、その味に感動した浜松のグレースカフェ(障害者自立支援就労維持支援B型施設)の本格薬膳カレーを使ったもの。タンドリーチキンをいただきましたが、時間をかけ、ヨーグルトなども使ってじっくり煮込んだだけあって、やわらかくで食べやすかった! ちょっと子どもやお年寄りには辛いかもしれなかったけど…。
昼下がり、運動不足解消に駿府公園をお散歩し、つかのまのお花見気分を味わい、『すがの』でコーヒー豆を買って帰宅したら、見慣れないハガキが届いていました。
『民事訴訟裁判通知』という題で、差出人は『東京都中央区日本橋浜町2-59 日本財政管理事務局』となっています。
契約不履行につき原告側が提出した起訴状を指定裁判所が受理したことを通知するとか、出廷拒否すると財産を強制執行するとかなんとか、物騒な文言が並んでいます。
契約不履行って何だ? 仕事上のトラブルや納期の遅れ等などは、仕事ですから多々ありますが、契約違反と指さされるほどの問題は心当たりがありません。
詳細は電話で問い合わせろと書いてあり、今日は土曜日だからお役所は休みだろうと途方に暮れ、とりあえず、グーグルで『日本財政管理事務局』を検索してみたら、またまたビックリ!詐欺、詐欺、詐欺の文字のオンパレード。どうやら今、裁判通知詐欺というのが横行しているようです。住所をビューウォッチしてみたら、トンネルの中じゃないですか!マップで確認すると緑地帯になっていました。
振り込め詐欺などがニュースになっているのを見て、「なんでこんなのに引っかかるのかなぁ」と呆れていましたが、まさか、自分がターゲットになるとは…。今日が土曜日だったからよかったものの、平日だったらあわてて電話してたかもしれません。
ネットをやらない人だったら、確実に電話してたでしょうね…。
「詐欺」の文字で頭がニュートラルになり、冷静になって文面を読んでみると、おかしいところだらけです。そもそも民事裁判通知をハガキで送ってくる? 日本財政管理事務局なんて名前の団体が訴訟通知を送ってくる?・・・ほんと、矛盾だらけですよね。
でも、こういうのを初めて手にすると、ビビっちゃって、それっぽい住所と連絡先が書いてあれば、とりあえず確認してみようって電話かけちゃう人、いると思います。
…詐欺被害に遭った人の心理状態が、なんとなく解る気がしました。
これが私のところに届いた実物ハガキです。財務省のホームページに、「詐欺事例」で掲載されていたのと文面はまったく同じでした。
春の椿事で笑って済ませられる話じゃないと思い、いそぎ掲載しました。みなさんもこんなのが届いたら、どうぞひと呼吸置いて、冷静に対処してくださいね。