高橋まゆみ・創作人形「まゆみの気まぐれ日記」

農道をかっぽして歩く笑顔のおじいちゃん。姿が見えなくなるまで手を振るおばあちゃん。やさしさはいつもそばにいた。

山形   酒田市

2007-05-13 09:51:14 | まゆみのつぶやき室

11日、山形での人形展の為、飛行機で庄内空港に向かった。50分ほどのフライトはあっという間であった。
前日に入ったスタッフは、暴風雨に見舞われ、汽車が2時間も足止めをくらったようだ。

山形は2005年に米沢、上杉博物館で一度人形展を開催している。
来年、また上杉博物館での二度目の開催も決まっているが、3時間もかけて、そこの学芸員の方も来てくれた。

今回開催された、酒田市美術館は何と広大。松林に隣接された美術館は今までと違い、第一会場、第二会場、第三会場と別れ、第一会場から第二会場に移るまで何十メートル、そしてその館道からは手入れの行き届いた青芝が広がる。
しゃれた、皮の椅子も随所に置かれ、癒しの空間でもある。

いつも思うのは、こういう美術館、博物館というのは、物を見せる以上に景観や空間を見せる物でもあり、一時の心のオアシスを与える場所でもあると思った。

人形の飾りこみは、あっち、こっちでいつもと勝手が違う所もあったが、見る側に立ってみると、一会場を見て、一息つけると言う長居したくなる場所でもあった。

そして、その日は海に近い酒田市ならではの食事をご馳走になり、美術館から2~3分程の簡保の湯・・・に宿泊。

浴衣を着たまま歩く人、温泉だけつかりに来る人、家族連れなど、庶民的な気を張らない宿だが、私はこういう所が大好きである。
久々に、アスパラ疲れから開放され、何度も温泉に入った。

初日が開けた。

今回は一カ月以上と長い期間の展示ではあるが、前に見て、もう一度と米沢からやってきてくれた人や、秋田県から来てくれた人もいた。

そんな中、20歳くらいの若い集団が・・・・

へぇ~  息子みたいな茶髪のお兄ちゃんもお人形に合いに来てくれたのかぁ~みんな熱心に見ている。

あまり熱心に見ているので声をかけてみた
私「どうですか?」

二人の若者「良く、作られていますねぇ~!」

私「そうですか。ありがとう」

って、どうも天井を見上げ、建物の作りを見ている。
学生達は設計を学んでいる研修旅行生達であった。

なぁ~んだ!褒めていたのはそっちかよ!

そんな事もありながら、帰りの飛行機の時間がたっぷりあったので、土門拳さんの美術館で仏像の生写真に圧倒されながら、土産を買って帰途に着いた。


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29 コメント

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お人形とは二回目 (さくらんぼ娘)
2007-05-13 13:49:41
同じ山形県内なのに、酒田は遠かった。でも可愛いお人形さんと、まゆみさんにお会いできたのは、大変嬉しいことでした。
前回は米沢で開催された時でしたが、まゆみさんとは、初対面
とってもあか抜けされた方だなーとおもいました。
サインも頂きお話も出来、又大変立派な会場で、お人形も嬉しそうでした。
鳥海山、月山美しい景色広々した庄内平野また庄内弁に癒され、帰路に着きました。大変充実した、楽しい一日でした。
まゆみさんお忙しい毎日とは思いますが、どうぞお元気で、製作活動に頑張ってください。
ご無理されませんように、ご活躍を期待しております。
ありがとうございました。
山形の空より応援しています。
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Unknown (まゆみ)
2007-05-13 15:43:38
さくらんぼ娘さんへ


多分、あの方かなって想い浮かべています。

遠いところ、来てくれてありがとう御座います。本当にすばらしい所で、暮らしたくなりました。
信州飯山もいい所だけど、海がないし・・・・こじんまりしているし・・・・いやいや、何処も住めば都ですね。

とってもあか抜け・・・・正直お百姓って痩せないんですね。
肉体労働なのに、2キロも太ってしまいました。
そう言ってくれて、うれしいです。

またご縁が実りますように
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故郷は遠きにありて… (雑男)
2007-05-14 02:26:50
今、故郷は、恐らく、多くがシャッター街でしょう・・・。
日本の田舎が、皆、東京風になった結果です。悲しい事です。
(しかもそれは、地元が望んだ結果、なのです・・・)

もう、日本中が、ミニ東京になる愚かしさは、終りにしたいものです。
建築を学ぶ学生達は、気付いています。

でも、間違えたら、やり直せばいいのです。

日本は、豊かな歴史と、風土を持つ国です。これで終りってことはないと思います。
若者達が、もう一度、故郷を、再生してくれると、私は信じます。
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こんにちわ!! (建築学生A)
2007-05-14 02:28:38
ブログの中に登場した建築を学んでる学生(メガネの方)です。
いやぁ~声をかけられた時はビツクリしました
っていうか最初はまゆみさんだとは思わず美術館の職員の方だと思ってましたm(_ _)m

僕もモノを造る事が小さい頃から好きだったので、あの人形にとても興味を持ちました。とても本物に近く、表情もすごく豊かでただ驚くばかりでした。

秋田にはまだ行ったことがないとおっしゃっていたので、ぜひ来てください。待っています。
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Unknown (まゆみ)
2007-05-14 09:42:19
雑男さん、建築学生Aさんへ

雑男さんは、一休建築士。タイミングいいコメントを頂きました。
是非、参考にしてね!


私の人形はほとんど自己流。しかし自分の感性だけは信じて、譲れなかった。

Aさん、Bさんはしっかり受け答えしてくださいましたよ。
その後、ビデオの部屋で、二人の学生さんが手を翳しながら、本当に熱心に建物の構造を観察していました。

美術館というのは、建築の宝庫ですね!
信州にも美術館がたくさんあります。
いつか、ご見学あれ!
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お疲れ様でした^^ (峰猫)
2007-05-14 14:41:37
まゆみさんは全国のいろんな美術館などに行けて羨ましいな~と思うけど、羨ましがってないで、自分でとっとと行きゃいーのだ、と気がつきました。
行ける範囲の美術館廻りを趣味にするのも楽しそう。

雑男さんと建築学生Aさん、人形と建築って全然違うと思っていたのに、不思議なご縁が繋がりますね。
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こんにちは (建築学生B)
2007-05-14 20:46:48
今日、A君にこのブログを教えてもらいました!!

有名な方のブログに登場できて光栄です(o´艸`*)自分は結構いろんな所で知らない人から話しかけられるんですょ。話しかけやすいオーラがあるんですかね…(*´∀`*)でもそのおかげでまゆみさんとお話できてよかったです。

美術館に行くまでは人形展をしている事を知らず、建物を見てくるだけだと思っていたのに、まゆみさんの人形展を拝見できてうれしかったです。 表情がとても豊かで、今にも動きそうな気がしました。自分も何か物を作ることが好きなので、共通していると思います。顔は紙粘土で作られているのに、それを感じさせない人間の温かさを感じました。自分もまゆみさんを見習い、温かさを感じる家を設計できたらなぁと思います。

実は僕は山形出身なんですょ。酒田ではなく山形市なんですけど…(●´∀`bb なので秋田か、また山形に来ることを楽しみにしています。長野に行く時はお知らせします!!
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ね~ぇ (美山のいっちゃん)
2007-05-14 23:06:20
最近の人形展って、東の方ばかりですねぇ。

関西方面での企画は無いの?

今、美山は新緑と初夏の花で美しいシーズンを迎えています。
朝夕の通勤がそれはそれは楽しくて!
あちらこちらと寄り道しながら通勤しています。

20日には美山の重要伝統的建造物群に指定されたかやぶきの里で一斉放水が行われます。

白川郷とは趣は異なりますが、北山型住宅の美しい屋根に飛沫が舞う様は圧巻です!

そんな素敵な美山を今年も楽しみたいと思ってます。

まゆみさんも是非一度お越しください!
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今からでも遅くは無い? (理屈っぽい暇なおじさん)
2007-05-15 01:08:32
今の日本人が失った物を、50年前にさかのぼって取り戻す事が出来るだろうか?勿論しなければならないのだが・・・

戦後、あらゆる物の価値観が変わった。軍事教育、教育勅語,その他全て戦前の価値観が否定され、自由主義という考え方が大手を振って闊歩してきた。それが正しい道と信じられて!そしてこの10年、日本自由主義のボロが露呈してきた。

日本人は大きな間違いをしてしまった!戦前の道徳に変わる新しい社会規範を作らなかった。特に最近あらゆる分野で機械化が進み、使用に当たってのルール作りが追いつかない!

そして金儲けに邁進し過ぎた。手抜き工事をしようが、武器を輸出しようが、「金を儲けた奴がえらい!」という国に日本をしてしまった。
目をひんむいて「金を儲ける事がそんなに悪い事ですか?」と関西弁で開き直った若いIT長者さんよ「金が儲かりゃ何してもいいのかい?」

そして、戦争責任から引き続き、ホリエモン迄、一番偉い人が責任を取らなくてもいい国にしてしまった。

政治家の皆さん!憲法改正もいいけど、その前にもっとやらなければならない法律改正が有るんじゃないですか?

40年も昔の職人の話、「呑ん兵衛塗師屋」と呼ばれ朝から酒を呑んでいるが、漆での修理の腕は天下一品、塗り箸も丈夫で剥げない。下谷の稲荷町の長屋に、死んだ親方のおかみさんと一緒に住んでいた。私が20歳の若造の頃、茶碗の修理品を取りに行って「いくらですか?」と聞いたら「お前が決めろ」と言う。「俺はこの茶碗が高いか安いかわからない、使った漆なんかほんのチョッピリだ。お前はこれをお客さんの所へ持ってっていくら貰えるか考えて、俺の仕事に値段を付けろ!」
怖いおやじだった。でもこうやって若い奴を育てていた。

婆さんが死んで、小言を言う人間がいなくなり、飲み過ぎで腕も落ち、40代であの世へ行ってしまった。
私の知っている昔気質の最後の職人だったと思う。

こんな偉そうな事言っても、今までに若者を育てたかな?
今私に何が出来るのだろうか?
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暇なおじさんへ (雑男)
2007-05-15 02:08:42
「問いはそのままで、答えであり…」ではないでしょうか…。

私は、まゆみさんの人形で、あなたの仕事を、とても尊敬しています。

私は「職人」が好きです。仏教では「縁覚界」といい「独覚」ともいうそうですが「仏」「菩薩」に次ぐ、上から3番目です。「お金」の評価に染まれない「存在」なのだと、思います。

団塊世代は、時代に繰り込まれ、一所懸命でしたが、優しさを失ったとは思えません。まだ、これからも、やることがあると思っています。(自信はないけど…汗)

私は、若者が好きです。

つい、煮詰まったことを書いてしまいました。
飲みすぎかも・・・。
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