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田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

札幌麺紀行 101 雪の五輪

2012-09-10 21:29:01 | 札幌麺紀行 & グルメ紀行
 コンサートで訪れた桑田佳祐や福山雅治が絶賛したという噂のラーメンを求めて、セキスイハイムアイスアリーナのレストラン「雪の五輪」へ出かけた。噂に違わず美味い!味噌ラーメンだった。 

          

 私の中でちょっと以前までシリーズ化していた「札幌麺紀行」、「札幌Cafe紀行」をある理由から封印していた。その封印を全面的に解こうとは思っていないが、今回特別に一度だけ封印を解いてみようと思った。

 「雪の五輪」はレストランと称しているようにラーメン専門店ではない。アイスアリーナが築後40数年を経過していることもあり、内部はおしゃれなレストランというよりは大きな食堂といった感じである。
 ここを訪れるのは二度目だった。前回訪れたときは午後2時過ぎだったためにすでに閉店してしまっていて目的を果たすことができなかった。注意を要したい点である。

          

 今回は昼時に訪れたのだが、アイスアリーナで特別催しもなかったようで客は数組だけで店内はガランとした感じだった。
 レストランと称しているようにメニューはラーメンだけでなくバラェティに富んでいるが、私は迷いなく「味噌ラーメン(600円)」をオーダーした。

 セルフサービス方式で自席まで運んできた「味噌ラーメン」は鉄鍋に入ったものだった。
 さっそくスープを一口。「旨い!」これは本格的である。
 麺はカンスイのそれほど強くない縮れ麺であるが、これもほど良くスープが絡みグッドである。桑田桂祐が、福山雅治が絶賛したのも分かる気がした。
 モヤシ、タマネギが入っているのも嬉しい。もちろん定番のメンマ、チャーシュー、長ネギは添えられている。
 変に進化しすぎたラーメン専門店のラーメンより味噌ラーメンの本道を行くような味と称しては誉め過ぎか? 量的にも私には多すぎるくらいの量でお腹いっぱいになった。

          

 店を出ようとしたとき、社長さんらしき女性と目が合った。「噂通りとても美味しかったです。ブログで紹介させていただきます」と話すと、とても喜んでくれた。
 う~ん。次はこの店が二番目に推している「マーボーラーメン(700円)」を食してみようか?

【雪の五輪 データー】
札幌市南区真駒内公園1番地 真駒内セキスイアイスアリーナ1F
電話    011-582-1127
営業時間  11:00~14:00  
      土日祝 11:00~15:00 
定休日   火曜日
駐車場   有(相当数台)
入店日   ‘12/09/5

雨には勝てず ミニ大通お散歩まつり

2012-09-09 23:18:06 | イベント
 ミニ大通をそぞろ歩きながら、気軽に近所交流ができる場を地域住民と作りたい!をコンセプトに本日「第3回ミニ大通お散歩まつり」が開催されたのだが、どしゃぶりの雨には勝てず残念な結果となってしまった。 

 「屋外イベントの場合は青い空こそが何よりの舞台装置である」とかつて私は言ったことがあるが、本日開催された「ミニ大通お散歩まつり」は生憎のどしゃぶりに見舞われ残念な結果となってしまった…。

          
          ※ 足元に降る雨の様子が降り方の激しさを物語ります。

 ミニ大通(北4条遊歩道)はコンクリートで囲まれたマンション群の中にぽっかりと浮かぶ緑の島という感じの通りであり、周辺住民にとっては格好の憩いの場となっている。
 この素敵な通りを生かして、地域の方々が気軽に交流できる場を創ろうと住民たち自らが立ち上げたまつりが「ミニ大通お散歩まつり」である。地域の有志が手弁当で集まり、企画、準備、実施、運営全て住民手作りのまつりである。

          
          ※ まつりの本部前で開催続行かどうかの決定を待つ実行委やボランティアの人たちです。

 私は諸々の事情から実行委には加わっていないが、実行委の中核を担う方々と知り合いであることから、当日の運営ボランティアとしてお手伝いさせていただいている。
 私の担当はまつりに来た方々の安全を確保するための誘導係だった。
 今日は朝から小雨状態だったためにレインウエアを着込んでの出動となったが、準備を進めるうちに雨はどしゃぶり状態となってきた。
 実行委は全体としてのまつりの継続は難しいと判断したものの、出店者によっては継続を希望するところもあったので、それぞれの意向に委ねながらまつり本部は閉鎖しないという対応を取った。

          
          ※ 見る人もなく寂しそうな樹上展の作品と路上に溜まった雨水です。

 私の任務は必要ではなくなったため、まつり全体の様子を把握するためにミニ大通全体を歩いてみた。
 通りの木にさまざまな工作物を施した樹上展の作品が観る人もいない中、雨に濡れて寂しそうだった。
 テントが張られた広場はすでに出店者も引き上げていてガランとしていた。
 一方、屋根のついた駐車場を利用した出店者のところは数少ないまつり参加者が集い、それなりの賑わいを呈していた。

          
          ※ 屋根のついた駐車場の店はたくさんの人たちで賑わっていました。
 
 実行委のみなさんにとってはこれまで昼夜を分かたず準備してきただけに無念の思いが残るだろうが、これに懲りずに第4回、第5回とぜひともまつりを継続させていく意欲を失わないでいただきたいと思う。

          
          ※ 晴天だと多くの人で賑わったであろうフードコーナーも閑散としていました。

ショートストーリー 「厚床の丘で」

2012-09-08 20:26:04 | その他
※ 8月19日、私は根室のフットパスコース「厚床パス」を歩いていました。その際、ある農家の庭先で見た光景が私の目に焼き付いた。その光景の写真を掲載した8月22日付のブログで「あるショートストーリーを思い付きました」と記した。そのショートストリーをこのほどようやく完成させました。愚作をお読みいただければと思います。

          

 壮太は早朝の搾乳を終え、朝食を取った後に庭に出た。
 近ごろ妻の早苗が家の中で煙草を吸うのを嫌がるようになった。言外に身体に悪いから煙草を止めてほしいという思いがあるようなのだが、壮太にとっては食事の後の一服はどうしても止められなかった。
 8月に入って根室地方も晴天が続き、今朝も朝から気持ちの良い空が広がっている。
 壮太は煙草に火を付け、美味そうに一服吸い空を見上げた。
 そしてあることに思いを巡らせた。

 
 壮太は40歳代後半を迎えていた。
この厚床に父の壮一が入植するときはまた生まれておらず、厚床へ来てから壮一の長男として生まれたのだ。
 父の仕事を当然のように引き継ぎ、牧場の二代目としてなんとか経営を軌道に乗せることができたかなと思えたのは今から7~8年前だった。それまでは壮一も壮太も苦労の連続だった。

 あれは今から15年くらい前だったろうか?
 壮太の息子の宙(そら)が確かまだ入学前だったから5歳くらいのときだった。
 当時、乳価が崩れ壮太の一家は食べるだけで精一杯だった。
 宙には子どもらしいおもちゃの一つも与えられないほど苦しい生活だった。
 それにもかかわらず宙は子牛たちと明るく戯れる毎日を送っていた。
 そんな宙の様子を眺めながら、壮太はおもちゃの一つも買い与えられずいる宙を不憫に思って、庭の立ち木にロープをかけ、捨ててあった古タイヤを括り付け即製ブランコを作ってやった。
 そのブランコはを壮太が思っていた以上に宙は喜び、毎日毎日飽きずにブランコに乗り続けた。

 あれから15年…。
 宙は逞しく成長し、今は帯広市近郊にある農業大学校で学んでいる。
 来春には卒業の予定なのだが、「父の仕事を継いで牧場経営をやる」と農業大学校に進学したが、ここにきて彼が進路に悩んでいるという内容の手紙が壮太のもとに届いた。
 大学校で学び、農業経営の厳しさを知りどうして良いのか迷っているという。
 壮太は宙の悩みが良く分かった。自分の苦労を振り返ったときに「どうしても自分の後を継げ」とは強くは言えないのだ。
 一方で、息子には自分の仕事を継いでほしいとの思いもあった。それは、壮太自身は自らが酪農家として生きてきたことに誇りを持っているからであった。
 さらには、日本の食糧を支える農業こそがこれから到来が予想される食糧難の時代には重要視されてくるであろうとの思いもあったのだ。

 しかし、壮太は結論は息子の宙に任せようと思っている。
 壮太が父の仕事を継いだころは、子どもが親の仕事を継ぐのが当然という考えが主流だったが、今の世の中は自分の人生は自分自身で選択すべきだという考え方が主流になっているからだった。

 もうすぐ農業大学校の夏休みが始まる。息子の宙も間もなく帰省するはずだ。
 いったい彼はどんな答えをもって帰ってくるだろうか。
 壮太は彼の答えを冷静に聴いてやるつもりだが、今は一抹の不安と微かな期待を抱く複雑な心境になっている。

 ふーっ、と息をつきながら壮太はもう一服点けた。
 壮太の頬を草原を渡る風が撫でていく…。
 その風が少し強さを増したとき、木に括り付けていたタイヤのブランコが微かに揺れたような気がした…。

映画 79 点と線

2012-09-07 21:30:22 | 映画観賞・感想

 原作は云わずと知れた推理小説の大家である松本清張の出世作「点と線」である。当時、分単位の僅かな時間差を利用して謎解きを図った推理小説として話題を呼び、大ベストセラーとなった作品の映画化だった。
 
               

 「シネマの風景フェスティバル」の最後に観た映画は「点と線」だった。
 映画は原作の発表と同じ年の1958(昭和33)年に映画化されたもので、犯人がアリバイづくりのために札幌まで出張したときの、昭和33年ごろの札幌の駅や街の様子が活写されていて興味深かった。

 ストーリーは完全犯罪を狙った犯人が東京駅のホームの13番プラットホームから15番プラットホームが見通せるのが一日のうちで僅か4分間しかないという時間を巧みに使ってアリバイ工作をしようとしたことを捜査陣が突き崩すというところが原作発表当時おおいに話題の呼んだのだった。

 映画もその謎解きの部分を中心に、原作の力に頼った映画だったと私は見た。
 50年以上の前の映画だから、捜査官役の南廣、犯人役の山形勲、高峰三枝子などみんな若かった。
 そして札幌の駅も先々代の古い駅舎であり、街もまだまだ戦後復興したばかりで木造家屋が並んでいる街並みだったがとても活気を感じさせるシーンだった。

               
       ※ 主演の南廣。主に1950年代後半から80年代にかけて東映映画で活躍した俳優です。

 「点と線」…、それは犯人が福岡で殺人を犯し、札幌に飛んでアリバイを作り、東京駅でアリバイ工作をするというように、それぞれの点で行われたことが捜査によって線で繋がったという意味から著書名となったのだろう。
 しかし私には、当時の札幌の活気ある街並みと、現在のような近代的な札幌の街を見るとき、そこにも「点と線」を感ずるのだった…。


映画 78 雪に願うこと

2012-09-06 21:27:23 | 映画観賞・感想

 映画というものは脚本があり、監督がいて、俳優が演じて成り立つことを改めて認識させられた。特に映画においては監督の存在がその映画の出来を大きく左右するということをこの映画は感じさせてくれた。 

               

 今年の「シネマの風景 フェスティバル」で、私は「人間の條件」とともに「雪に願うこと」、「点と線」の3本を観賞した。
 「雪に願うこと」は全編にわたって帯広のばんえい競馬をロケ舞台にして描かれている映画である。

 ストーリーは主人公・学(伊勢谷友介)が東京で事業に失敗して、帯広のばんえい競馬で調教師として厩舎を運営する兄の威夫(佐藤浩一)のところに転がり込む。そこで学は厩務員見習いをしながらお払い箱寸前の輓馬ウンリュウの世話をする。学はウンリュウに自分を重ねながらもウンリュウの再生を願い懸命に世話をする。
 復活しようと懸命なウンリュウの姿に触発されてか、それとも厩舎で働く素朴の人たちに触れてか、はたまた北海道の雄大な自然に癒されてか、学はもう一度東京で真剣に生きていこう気持ちを新たにして帯広を後にする…、というストーリーである。

          
          ※ 主人公・学役を演じた伊勢谷友介です。

 ストーリーそのものは取り立てて特筆すべき内容とは思われないのだが、言葉を話さぬウンリュウの健気な様子が、厩舎で働く人たちの素朴さが、北海道の雄大な自然が、それぞれ無理なくごく自然な形でストーリーの中に挿入され展開している。
 これは脚本の力であり、監督の力量がそうさせたのではと思った。

 題材をばんえい競馬としたのは、ばんえい競馬自体はマイナーな存在で北海道以外ではよく知られていないものだが、巨体の輓馬が重たいソリを懸命に曳く姿に人の人生を重ね合わせてみたいという制作者(監督やプロデューサー)の想いがあったのではないか。
 映画のシーンの中に何度か映し出された、北海道の極寒の早朝の中で馬たちが重いソリを曳くトレーニングの場面が印象的だった。馬たちの体からもうもうと立ち上がる湯気が陽の光に映える場面がとても美しかった。
 そして威夫役を演じた佐藤浩一の存在感のある演技も印象に残った映画だった。

              
              ※ 兄の威夫役を演じた佐藤浩一です。

 ただ一つの疑問は題名である。
 なぜ「雪に願うこと」なのか、今一つ分からない。
 映画の中で厩務員の一人がウンリュウの勝利を願い、雪玉を馬小屋の屋根に載せて祈る場面があるが、そのことを指しているのだろうか?それにしても主題との関わりが私には今一つ分からなかった…。制作する側にとっては深い意味があるのだろうが…。

 そのことは置いておいたとしても、映画を観終わった私の中には「いい映画を観たなあ…」、「いい時間を過ごしたなあ…」という思いが残った。
 作品は2006年5月公開の映画である。


思いがけない出会いを体験!

2012-09-05 21:59:02 | その他

 へぇ~、こんなこともあるんだ~!? 今朝、そんな出会いを体験した。 

 今朝は今年に入って10回目の近美前歩道の清掃ボランティアの日だった。
 活動を前にした三日前に、私は会員の方々に会報を届けた。数個の記事の中の一つに私は「挨拶してみようかな?」と題して次のような一文を載せた。
 「(前略) 私は活動しているとき照れもあって行き交う人と目を合わせることも、挨拶することもしていませんでした。 しかし、行き交う人たちに積極的に挨拶することによって、自分の心も晴れやかにならないかなと思っています。 挨拶してみようかな?」

 この一文は私自身はもちろんのこと、会員の方々もできれば行き交う人たちと積極的に挨拶を交わしてほしいなぁ、との思いから載せたものでした。

 そして今朝です。
 早朝とあってそれほど人通りは多くありません。
 初めに声をかけた初老の男性の方は、私の声が聞こえなかったのか無反応で通り過ぎてしまいました。
 次に、ジョギングをするような恰好をして背中にナップザックを背負った方が信号待ちをしていました。私は通勤ランをしているのかと思い「おはようございます!今から出勤ですか?」と声をかけた。すると思いもしない答えが返ってきた!
 「これから東京へ行くんです」と?? 
 「えーっ?走ってですか?」と私が聞くと
 「そうです!」との答えが返ってきた。
 シャツをよく見ると、友人・知人からの激励の言葉がシャツにぎっしりと記されていた。

 午前6時を少し回ったところだった。
 北海道神宮からスタートしたということだから、おそらく午前6時を期してスタートしたのだろう。
 私は奇遇に驚き、写真を撮らせていただき、「頑張ってください!」と声をかけさせてもらった。
 信号が変わり、彼は勇躍東京へと走り去っていった。

          
          ※ 東京へ向けてスタートをきった菊池康夫さんです。

 と思った数分後、彼は戻ってきて自らの名刺を私に渡し「出会ったのも何かの縁です。ランニングの様子をブログ配信するので見てほしい」と云った。
 彼の名は「菊池康夫」さん。
 おそらく神宮をスタートして私が初めて声をかけた人間だったのかもしれない。
 いや~、面白いものです。こんな出会いもあるんですねぇ~。
 菊池康夫さんの試みが是非とも成功してほしいと願ったのでした…。


映画 77 人間の絛件

2012-09-04 22:32:56 | 映画観賞・感想

 総上映時間が9時間31分! 映画館滞在時間が10時間半! これはもう映画を楽しむというより、私は修行をしているのか、と錯覚してしまいそうな10時間余だった…。

                 

 現在、札幌プラザ2・5では「北の映像ミュージアム」主催で北海道がロケ地となっている映画を上映する「シネマの風景 フェスティバル」が開催されている。
 そのフェスティバルの目玉(?)として「人間の絛件」の第1部から第6部まで一挙上映されるというニュースを聞き、「これは面白そう!」と思い、昨日4日(火)午前10時30分に上映館に足を運んだのだ。

 映画「人間の條件」は1・2部が1959(昭和34)年1月、3・4部が同じく1959年11月、5・6部が1961(昭和36)年に公開されたものである。
 私は映画そのものについて大して知識があったわけではなく、その上映時間の長さに興味を抱いて足を運んだ、というのが偽らざる動機であった。

          
          ※ 召集令状(赤紙)が届き、嘆き悲しむ妻の美千子と梶のシーンです。

 さて、その映画だが主人公の梶(仲代達矢)を通して戦争における人間性を描いた作品とされる。舞台は旧満州帝国、そこで繰り広げられる戦争という人間性を無視したような状況の中で、ヒューマニズムの精神に満ちた主人公・梶が葛藤するという内容である。
 9時間31分もの長い映画を語るには、それ相応に長々と語る必要があるのかもしれないが、それは私にとってあまりにも重い。映画の主題に対する私の感想めいたことを記すことに止めたいと思う。

 映画も主人公の梶同様にヒューマニズムに溢れた作品といって良いと思う。
 このようなヒューマニズム溢れる作品を批判的に語ることは多くの方々を敵に廻してしまいそうであるが、率直な感想を語ってみたい。
 作品を通して一貫して流れていたテーマは、何度も触れているように戦争における人間性を無視した状況の中で、主人公の梶がヒューマニストとして正義を貫こうとする姿が描かれている。一方、梶には妻の美千子(新珠三千代)との愛を貫きたいとの思いも全編通じて描かれている。

          
          ロシア軍との戦闘でかろうじて生き残った梶と小野寺一等兵(千秋実)です。

 梶はその両者の間で揺れ動き、葛藤しながらも、結局は前者を選択し自滅の道を歩むのである。はたしてその生き方が正しい生き方なのか?私には少々疑問が残る。
 1・2部で梶は兵役免除を条件に満州にある鉄鉱山に労務管理者として赴任するが、そこで会社や軍部の意向に真っ向から反し、使役に使われている現地人の工人たちの側に立った労務管理を行い会社や軍部の怒りを買い、陸軍送りとなってしまう。そのことを妻の美千子は激しく悲しむ。
 3・4部では陸軍において、陸軍の不条理なしきたりと闘うのだが、そのことがまた上部の不興を買い前線送りとなってしまう。
 5・6部ではロシア軍との戦いに敗れたものの生き残った梶は妻美千子と再会するために多くの民間人を伴いながら行軍を開始する。しかし、美千子との再会も近いと思ったさなかロシア軍の捕虜となってしまう。その捕虜の日本人間の争いの中でまたもや梶は理不尽な旧軍人との争いを起こし、ついには収容所を一人脱出したものの雪の曠野で倒れ、愛する美千子との再会を果たせないまま命を落としてしまうのである。

 梶の生き方はヒューマニストとしての正義を貫き出会った人たちを助け、友愛を深め、あるいは周りから敬愛もされたかもしれない。しかし、最愛の妻を助け、妻との愛を全うすることができなかったと言わざるを得ない。
 鉱山会社で彼の正義を貫くとしても、もっと別な方法・手段はなかったのだろうか。そうすることで軍隊送りもならず、妻美千子への愛も注げたのではないか。
 戦争を後方支援する会社に従事する。兵役免除のために満州への赴任を承諾する。そのこと自体が梶にとっては矛盾ではなかったのか。そのことを脇に置いておいてヒューマニズムを声高に主張するところに無理を感ずるのだが…。
 もっとも、それでは映画自体が成立しないということも現実にはあるのだが…。

          
          ※ 捕虜収容所を脱出し、雪の曠野を彷徨うシーンです。

          
 現在の社会においても、役所に勤めると、あるいは会社に勤めると、時には社会の常識に反したような組織の論理が跋扈することがある。
 そうした組織の論理とそこに感ずる矛盾との中でどう生きていくのか、ということは誰にも求められている課題ではあるのだが…。

 思いを十分に表現できたとは思わない。重たいテーマではあった。
 それにしても9時間31分は長かった。特に最初の1・2部では「最後までもつだろうか?」との思いがよぎったが、なんとか20時58分まで持ちこたえることができた。
 会場の観客の中には全て見通す人と、何日かに分けて観賞する人に分かれたようだ。
 私と同じように全編通して観た人は20人もいただろうか?

 最後に「シネマの風景 フェスティバル」に「人間の條件」がなぜ入っているかというと、満州やロシアの曠野の光景に北海道サロベツ原野が使用されたことから、北海道に関係ある映画として取り上げられたそうである。


桑園地区公園巡り

2012-09-03 22:42:26 | 札幌(圏)探訪
 私が住む桑園地区には九つの公園がある。自分が住んでいるところの公園の実態を知りたいと思い、過日公園巡りをした。 

※ 写真の掲載は公園を巡った順に掲載した。(  )は公園の敷地面積です。

          
          ※ 二中公園(1463㎡)

 私が桑園地区の街づくりについて交流・実践する「桑園交流ネットワーク」というところに所属していることについては以前触れたと思う。
 その桑園交流ネットワークの中で、私は「フラワープロジェクト」というプロジェクトチームに属し、チームリーダーを任されている。
 フラワープロジェクトでは桑園地区にある公園の実態を把握するため9月下旬に「桑園地区公園巡りツアー」を企画した。
 そのツアーの下見を先月29日(水)午後、一人で公園巡りをしたのだ。

          
          ※ 桑園公園(6613㎡)

          
          ※ 北9条さつき公園(396㎡)

 桑園地区には前述したように九つの公園がある。そのうち一つは札幌市の管轄ではなく、札幌競馬場(JRA)が設置・管理する「ダリア公園」というのがある。
 その他の八つは札幌市が設置したものだが、公園の区分では全て「街区公園」に位置付けられている。「街区公園」とは地域の住民にとって最も身近な公園で、以前は児童公園と称していたもので、札幌市内には実に2,343ヵ所の街区公園があるという。

          
          ※ 桑の実公園(3576㎡)

          
          ※ 北12条ゆたか公園(595㎡)

 「街区公園」は面積の標準が0.25haということだが、桑園地区の公園は小さいのは396㎡(約0.04ha)から、大きいのは6613㎡(約0.66ha)までさまざまである。
 下見をした29日(水)は平日の午後で気温も30℃には達していなかったが、面積400から600㎡程度の小さな公園には人影が見えなかった。面積がこの程度では子どもが遊んだり、親子で寛いだりするにはあまりにも小さすぎるのかもしれない。
 それに反し、ある程度の面積のある公園では人数の大小はあれ子どもが遊んでいたり、人が寛いでいる姿を見ることができた。

          
          ※ 北桑公園(454㎡)

          
          ※ ダリア公園(JRAの管轄のため面積のデーターがありません)

 桑園地区くらいの一つの住区になると、街区公園より標準敷地面積の広い「近隣公園」(標準面積2ha)があってもいいのだが、残念ながら存在しない。知事公館の庭園がその代わりをしていると云えるかもしれない。

          
          ※ 桑園ふれあい公園(6325㎡)

          
          ※ 北7条赤い実公園(1345㎡)

 九つの公園を巡って時間は約2時間30分要したが、本番では余裕をもって3時間程度の計画をしたいと思う。
 公園を巡りながら、公園によってはゴミや雑草が目立つところも多かった。
 公園の恩恵に浴するのは近隣の住民の方々である。その方々が自らの手で公園などの整美をするような雰囲気づくりができないものかなぁ、との思いを強くした。

今年のヒマワリは3m30cmでした

2012-09-02 21:58:10 | その他

 今年私が育てていたジャンボヒマワリは先日花が咲いてしまったために、これ以上の成長は望めなくなったので計測したところ3m30cmだった。なんとか4m超えをと、一生懸命に水や養分を与えて面倒をみたのだが…。
 

 7月26日付のブログでヒマワリの背丈が2m30cmに達したとレポートしたが、その後も順調に伸び続けていたが、お盆のころに花が開き始めた。
 ブログで取り上げるのが少し遅くなってしまったが、8月の下旬に大きな脚立を使って計測したところ3m30cmあった。
 この記録は一昨年の3m85cmには及ばないものの、昨年の3m10cmはなんとかクリアできた記録である。

          
          ※ 今年私が育てた5本のジャンボヒマワリです。花の盛りを過ぎたところです。

 本州からは5mを超える記録が聞こえてくるので、北海道でもなんとか4m超えと思い育てたのだが今年も叶わなかった。
 場所が場所だけに「難しいのかな?」との思いも頭をもたげるが、「なんとかならないものかなぁ」との思いもある。

               
               ※ 最も成長し3m30cmを記録したヒマワリです。

 ここまで書いてきて、ウェブ上で「ジャンボヒマワリ」について検索してみると、なんと上には上がいるもので、最高記録は6m51cmという。
 これはお化けだ!私の育てたものの倍近くある。
 記事を見ると、育て方は土づくりからとある。そして朝夕の水やりだとか…。
 あゝ、自分はまだまだ甘いなぁと知らされた思いだ。

          
          ※ ヒマワリの高さを計測する私です。

 よ~し! 来年また4m超えに挑戦しますかあ!!


だいどんでん!さっぽろパフォーマンスカーニバル2012

2012-09-01 21:26:28 | イベント
 以前と比べ札幌都心へ出向くことがすっかり少なくなった…。
 今日は特別な予定もなく、好天に恵まれていたので数年ぶりに「だいどんでん!」を見物しようと出かけた。
 けっしてほめられた写真ではないが、多くの説明をするよりはカーニバルの様子を写真で語ってもらおうと思う。

 まずはデパートのビル群をバックにコメディージャグリングの「三雲いおり(ゲスト)」さんのパフォーマンスです。

     

 こちらは「新発寒ふるさと太鼓」の皆さんです。太鼓の音はビル街に響き渡りますねぇ。

     

 こちらは「藻岩児童館のみなさん」によるダンスです。いろいろなレベルの人たちが演じています。

     

 エンターテイメントショーの「クラウン・リオ」さんのパフォーマンスですが、集客に苦労していたみたいです。

     

 アイドルユニットの「WHY@DOLL」という二人組です。熱烈追っかけ隊の若者たちのパフォーマンスの方が見ていて面白かったですね。

     

 こちらは「WHY@DOLL」の前に歌を披露した「Snow*Drop」の熱烈追っかけ隊の一人のようです。

     

 道端に布団が置いてあり「路上 de ごろ寝」と題して、ごろ寝を楽しんでください、とありました。

     

 かぶりものをして似顔絵を描く二人組です。

     

 私が見た中で最も惹き付けられた「創作演舞 極め組」の演舞です。(ちょっと日陰だったのが写真的には残念!)

     

 新聞報道などでも話題となっているウガンダからやってきたエイズ孤児の子どもたちの踊りです。

     

 だいどんでんの中心会場(?)4丁目交差点で技を披露するセクシー大道芸の「セクシーDAVINCI(ゲスト)」さんです。

     

 自分たちのパフォーマンスの予告をしながら歩いていた演劇パフォーマンスの「劇団白こしょう」の皆さんです。

     

 最後にビル街でだいどんでんを楽しむ人たちといった一枚を掲載することにします。

      


 だいどんでん!も数えて12回目だそうである。
 たくさんの見物客が出ていたが、はたして主催者の思惑通りの人出はあったのだろうか?
 カーニバルにはプロ・アマ混じってさまざまな人たちがパフォーマンスを披露し、それを多くの観客が楽しんでいた。(プログラムにゲストと記されているのがプロだろうか?)

 私が見た中で、最も惹き付けられたのが「創作演舞 極め組」のパフォーマンスだった。
 極め組は稚内南中学校のソーラン踊り(いわゆる南中ソーラン)をモチーフにした演舞を披露したのだが、若い女性を中心とした演舞は真剣そのもので、演舞の迫力に観ている者が圧倒させられる思いだった。

 そして印象的だったのが、観客たちの幸せそうな笑顔である。好天も手伝い、多くの人たちがパフォーマンスを心から楽しんでいるようだった…。