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私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

北海道の洋上風力発電の未来は?

2023-07-21 14:35:10 | 講演・講義・フォーラム等
 北海道は、洋上風力について全国有数のポテンシャルを有していると言われている。果たしてその実情はどのような現状なのか?そのことを知りたくて関係者が一堂に会した「北海道洋上風力フォーラム2023」に参加してみた。
      
 昨日、7月20日(木)午後、北海道立道民活動センターの「かでるホール」で開催された「北海道洋上風力フォーラム2023」に参加した。
 フォーラムは、関連企業の展示と講演・パネルディスカッションの2部構成だったが、私は午後から開催された講演・パネルディスカッションの前半部分のみに参加した。本来ならすべてに参加したかったのだが、夜間にコンサートの予定が入っていたため前半部分のみの参加となった。
  
  ※ 開会前の会場の様子です。写真は海上ではなく、陸上風力発電ですね。
 私がお聴きしたのは講演が4本、パネルディスカッションが二つである。
 その全てをレポするのは私には荷が重すぎるので、私が知り得たことを感想的にレポートしてみたい。
     
※ 主催者の一人、室蘭市長の青山剛氏の開会あいさつです。
 講演はMOPA(室蘭洋上風力関連事業推進協議会)理事長の上村浩貴氏がトップバッターで登壇したが、実はこのフォーラムはWIND HOKKAIDO組織委員会と室蘭市、MOPAの共催となっていた。つまり道内自治体では室蘭市が最も積極的に洋上風力発電を推進しようとしている姿勢が伺えた。室蘭市は衰退する市勢を、洋上風力発電を起爆剤として盛り返そうとしていることが上村氏の話から伝わって来た。
 また、渋谷潜水工業代表取締役の渋谷正信氏のお話も興味深かった。洋上風力発電は、その形式が「浮体式」にしても、「着床式」にしても海中に大きな構造物を建設する必要がある。その建設の海中部分の建設に携わっているのが渋谷氏の会社であり、渋谷氏は実際に潜水士として自らその建設に従事しているという。その体験の中から、海中に建設した構造物が「漁礁」となって漁業者が心配するような海洋生物への影響が極めて少ないことが分かったということだ。このことは洋上風力の推進者にとっては朗報だろう。
  
  ※ パネルディスカッションの一場面です。
 パネルディスカッションは「北海道は “風の王国” になれるか~洋上風力と北海道の未来~」「洋上風力は漁業と共に栄える未来を描けるか」という二つのテーマで話し合われた。二つのディスカッションで総勢14名もの多士済々の登壇者があり、必ずしもまとまった話し合いとはならなかったが、それぞれの立場の方々の思いを聴くことができた。
 そこから伺ったことを私なりにまとめてみると…、
 ◇北海道の風況は全国的に見ても洋上風力の最適地である。特に日本海沿岸地域が有望であるとのことだ。
 ◇北海道が一大洋上風力発電の基地となった場合、電力大量消費地へ送電する海底ケーブルを用いた超高圧の海底直流送電網の整備が課題となってくる。
 ◇陸上風力発電と比較し、ステークホルダー(利害関係者)が設置者と漁業関係者と2者だけということから解決の糸口が見出しやすいという利点がある。
 私がフォーラムに参加して得たことは以上であるが、もっとたくさんの課題もあるに違いない。しかし、時代はCO2を産み出さない再生可能エネルギーに大きく鍵を切ろうしている。大きな課題があろうとも、それを克服しながら北海道が一大エネルギー供給地域として発展していく姿を見てみたいと思う。                                              



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