田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

北海道立近代美術館コンサート

2024-03-05 20:16:49 | ステージ & エンターテイメント
※ 最近、参加するイベントなどが多くなり、ブログ材料が多いことから本日は2度目の投稿をします。

 札幌で活躍する若手声楽家のお二人の歌声を聴いた。近代美術館が閉館した夜、天井の高い1階ホールに朗々とした二人の歌声が響き渡った。閉館した美術館は二人の歌声を聴く50人だけという贅沢な一夜を味わった。

      

 3月2日(土)夜、北海道立近代美術館のホールにおいて北海道銀行文化財団が提供する「道銀文化財団Art Ensemble #19」が開催された。入場希望者が多く抽選となったが運よく入場券が舞い込んだ。この日は若手の二人の声楽家が「歌で紡ぐうららかな物語」と題してのコンサートだった。
 出演はソプラノの櫻井彩乃さんバリトンの大野祐司さん、そしてピアノ伴奏として山田結花さんが出演した。三人は共に札幌大谷大学の音楽科を卒業した見たところまだ30歳前の若手演奏家たちだった。
 演奏はソプラノの櫻井さんの「春の歌」から始まったが、いつものように演奏された曲目を羅列すると…、
 ◆P.チマーラ/春の歌(櫻井彩乃)
 ◆山田耕筰/この道(櫻井彩乃)
 ◆木下牧子/物語(大野祐司)
 ◆小林秀雄/すてきな春に(櫻井彩乃)
 ◆C.グノー/歌劇『ファウスト』より“宝石の歌”
 ◆G.ドニゼッティ/歌劇『愛の妙薬』より抜粋(櫻井彩乃、大野祐司)
    “なんて面白いお話!”
           “昔パリスがしたように”
             “私は金持ち 君は美人”
              “なんと大きな愛なの!”   
 音楽そのものに素養のない私だが、特にその中でも “歌唱” となるとお手上げである。まったく何が良くて、何が良くないのか、まったく判断が付かない。まったくの私の印象で感想を述べるとすると…。

            
       ※ 櫻井彩乃さん    ※ 大野祐司さん   ※ 山田結花さん

 櫻井彩乃さんはソプラノ歌手らしく高音は素晴らしい声の伸びを感じさせてくれたが、低音の方は響きがやや弱いように感じたのだが、他の方々はどう聴いただろうか?
 一方、大野祐司さんの方は体格も素晴らしかったが、彼の喉から発せられる声は声量十分で、地声に力強さを感じさせられた。
 最後に二人揃って披露してくれた「歌劇『愛の妙薬』より抜粋」の4曲は、歌の中で二人のやり取りがあり、歌劇を鑑賞している気分にさせられた瞬間だった。
 コンサートの終わりには当然のようにアンコール曲が披露されたのだが、残念ながらその曲名を聞き取ることができなかった。
 時間にして40分間と短い時間ではあったが、三人の若々しい演奏がとても好ましく、彼らの今後の活躍を願ったのだった。

札幌&大田 姉妹都市国際交流音楽会

2024-03-05 11:43:11 | ステージ & エンターテイメント
 韓国・大田市はかなり本格的な演奏者を派遣してきたなぁ…。対して札幌市は?少々人数的に少ないのが気になったが…。歴史的建造物である豊平館の広間で、両都市の音楽家が共演する心温まる音楽会に同席させてもらった。

     

 少し時間が経ったが、2月29日(木)夜、札幌市豊平館においてMusica Amicitia Festival実行委員会が主催する「札幌&大田 姉妹都市国際交流音楽会」が開催され参加した。
 Musica Amicitiaとは、調べてみるとラテン語で「Musica」は音楽、「Amicitia」は友情、となっていたが、「Festival」は英語で祭礼・祭典・祝祭や祝祭日という意味であるが、ラテン語と英語を混合するという意味が私にはいま一つ分からなかったが、まあ好意的に解釈すると、「音楽を通して友情を育む音楽会」といった意味だろうか?
 内実は、札幌市内で音楽活動を展開(ピアニスト)している菊地玲子という方が2017年から主として両市の若い音楽家たちの交流の場として両市を繋いだことが始まりのようである。その間、コロナ禍もあり一時中断を余儀なくされたが再開できたことに対するメッセージが菊地氏から発せられた。

  
  ※ 演奏会の様子です。指揮者は大田市から来日した女性指揮者でした。

 音楽会は札幌市から6人、大田市から14人が参加して演奏された。中にはベテランの方も混じってはいたが、主として若い演奏家たち(特に大田市の方は)が多い編成だった。
 演奏されたのは次の6曲だった。
 ◆P.マスカーニ/《カヴァレリア・ルスティカーナ》間奏曲 
※ 日韓合同の弦楽アンサンブル
 ◆W.モーツァルト/「魔笛」よりパパゲーノのアリア
     ※ ピアノ~飯尾莉子 ヴァイオリン~パン・ジュヘ チェロ~カン・ジフン
 ◆C.サンサーンス/チェロ協奏曲 第1番 イ短調 作品33より第1、2楽章
     ※ チェロ~キム・ソンヨン バック~弦楽アンサンブル
 ◆L.ベートーヴェン/ピアノ協奏曲 第2番 変ロ長調 作品19より第1楽章
     ※ ピアノ~キム・ユリ バック~弦楽アンサンブル
 ◆韓国民謡/アリランの物語
     ※ 韓国のみの弦楽アンサンブル
 ◆A.ギャニオン/めぐり逢い
   ※ フルート~チェ・ヨンウ、松本綾、アン・スジン バック~弦楽アンサンブル 
 演奏のレベルは高かった。特に韓国の若手演奏家たちの自信に満ちた演奏ぶりが印象的だった。特に、チェロのカン・ジフン 、キム・ソンヨンの若手男性奏者の技量が秀でていたと私には映った。
 日本勢ではピアノの飯尾莉子さんが小学生だと思われるがトリオで弾いた一曲は、他の二人をリードするような堂々たる演奏ぶりは見事だった。

          

 そしてもう一つ、日本から唯一男性陣として加わった野村聡氏であるが、最近私はしばしば野村氏を目撃することがあった。調べてみると野村氏は「札幌室内管弦楽団」さらには「宮の森アルテ・ムジクス」、「北海道農民管弦楽団」においてコンサートマスターを務められている凄い方である。この日も堂々とヴァイオリンを弾いている姿が印象的だった。

         
         ※ 札幌市内で大活躍の野村聡氏です。

 会場が豊平館の大広間とはいえ演奏陣が20人を占めたために、聴衆は多く見積もっても30人程度ではなかったろうか?ちょっと贅沢な一夜を過ごした気分だった…。