ただだホッとする石狩川の様子
スタートして3時間半が経とうとしています。雪原の様子に変わりはあまりありませんが、エゾシカの足跡が目立つようになりました。腹まで雪に浸かりながら少ないエサを求めて彷徨っているようです。私は少しでも雪に埋まるのを防ごうとエゾシカが歩いた跡を辿っています。
私は昨日からずーっと石狩川の右岸を歩いていますが、対岸の左岸は崖が川面まで迫っていて、とても歩けるような状況ではありません。右岸もやがてそのような状況になるかもしれません。そのときにどう判断するか、その場の状況で対処しようと思っています。
写真は川面まで崖が迫った左岸の様子です。
行動開始1時間が経過しました。
太陽は顔を隠してしまいましたが、無風で降雪もなく良いコンデションです。
相変わらずの深雪ラッセルでのろまなカメさん状態は変わりませんが、それなりに進んでいます。
周りは白い雪と木肌の灰色、時おり顔を出す石狩川の黒い流れと、完全なモノトーンの世界です。聞こえるのはスノーシューが雪を踏みしめる音だけ。歩みを止めると石狩川の流れがかすかに聞こえてきます。誰もいない、何も聞こえない、雪原の中、孤独を楽しんでいます。
そうそう先ほどからなぜか河岸にエゾマツの人工林が広がっています。写真はその様子です。
朝、ちょっとしたアクシデントがあり、昨日よりやや遅れてのスタートとなりました。
天候は晴れ、風もなく好コンデションです。身体の方はやや疲れが残っていますが、せめて昨日くらい距離を稼ぎたいと思います。
それではスタートします。
無事に上川町のホテルに荷を解きました。ホッとひと安心です。
しかし、私が立てた計画がいかに甘かったを思い知らされました。私が頑張らなかったわけではない。
スマホの歩数計は24,850歩、距離17.6キロを示している。バス停までスノーシューを脱いで歩いた距離も含まれているので、スノーシューは20,000歩、14.5キロくらいと思われる。
あの深雪では精いっぱいの歩数であり、距離である。誰も歩かないところを歩くのだから新雪であることは分かっていた。しかしあそこまで深いとは…。これまでも同じように
深い雪はあったが、それが一日中続くのは初めてだった。
ホテルに着いて道路地図で確認すると、層雲峡温泉まで1/3にも満たないことが判明した。これでは層雲峡温泉まで少なくともあと2日を要しそうだ。それも厳しいくらいだ。うーん。なんとか明日頑張ってみようと思う。
それにしても、私が一日かかって歩いたところを、バスだと僅か7〜8分で戻ってくるのだから、なんと贅沢な遊びをしているんだろう、我ながらあきれています。
今日は早朝から動いたので、早く寝て明日に備えます。
写真は大変な一日の中でも、時には遊び心も大切です。こんなトンネルをくぐって進むこともありました。
13時50分、今日の第一の目標地点だった「白雲橋」に到達しました。
ここで今日はスノーシューを脱ぐことにしました。本来の目標地点はもっともっと先です。しかし、今日はこれが精いっぱいです。明日のための気力だけは残しておかなくてはいけないからです。
写真は今日のゴールの「白雲橋」です。
ホテルへ帰ってから今日の反省と計画の練り直しを考えます。
行動開始から5時間経ちました。
深雪の中をゆっくりゆっくり、そして休み休み、のろまなカメさん状態です。
今日は目標地点までは無理なようです。無理しません。
写真は行けども行けども変わらぬ河岸の様子です。
低温でバッテリーの消耗が早いようです。ライフレポはあと一回くらいしかできません。
行動開始から3時間が経とうとしています。
相変わらずの深雪ラッセルに苦労しています。距離は遅々として進んでいません。
石狩川はかなり川幅が狭くなりました。向こう岸が手に取れるくらいの近さになってきました。川幅は目測で20メートル前後といったところです。
写真は川の中心部分を覗かせてくれている石狩川です。向こう岸が見えています。
行動を開始して1時間が経過しました。
深雪に大苦戦しています。ふかふかの雪は一歩踏み込むと30センチ以上沈み込みます。時には50センチくらいのときも。
さらに河岸を歩いているので、川の曲がりに沿って歩くことになりますが、さらに河岸には灌木が生い茂り、それを避けながらの前進のため、スマホの距離計では2キロと出ていますが、直線ではせいぜい1キロ少々かな?と思っています。
今日は直線で10キロ以上と、計算していろのですが、果たして??
石狩川は雪に覆われてなかなか顔を出してくれません。写真はちょっとだけ顔を出してくれた石狩川です。
いよいよ満を持して(?)私が勝手に取り組んでいる「冬の石狩川河岸を遡る」のプロジェクトの最終章を実行に移すことにした。少し気懸りな部分もあるのだが、以前から温めていた計画を明朝から実行に移すことにした。
※ 石狩川全図です。先端が四方八方に広がっているところが大雪ダムのようです。
計画の全体計画は次のとおりである。
◎第29日目 ‘19年 2月 6日(水) 上川・留辺志部橋 ⇒ 天幕沢バス停
◎第30日目 ‘19年 2月 7日(木) 天幕沢バス停 ⇒ 層雲峡温泉
◎第31日目 ‘19年 2月 8日(金) 層雲峡温泉 ⇒ 大函付近
◎第32日目 ‘19年 2月 9日(土) 大函付近 ⇒ 大雪ダム
第29日目とか、30日目というのは、私が2014年に石狩川河口から遡り始めてからかかった日数の総和である。つまり私の計画では残り4日で大雪ダムに到達するであろう、という計算なのだ。
※ 私の数少ないスノーシュートレッキング時の姿です。(3年前のものかな?)
今回は上川町まで自家用車で向かい、昨シーズンまでに到達した上川町の留辺志部橋の袂に車を駐車して上流を目指し、行けるとこまで行って(11~12キロ程度?)、そこから路線バスで車を駐車したところまで帰り、上川町のホテルに宿泊するという計画である。
二日目も同じような形で車とバスを併用してできれば層雲峡温泉に到達したいと考えている。そして、層雲峡温泉で疲れを癒したいと考えたのだが、温泉ホテルの場合一人宿泊は割高のようだったので、この日も上川町のホテルに予約を取った。
三日目、四日目は難しい計画だった。というのも層雲峡以降には路線バスが走っていない。そのため、スノーシューで稼いだ距離の分、その距離を再び徒歩で返ってこなければならないのだ。
三日目、四日目はコースとしては最も上流のため最大の困難が予想されているが、距離的にはそれほどでもないのだが、徒歩戦術しか方法がなかった。
※ 昨年最も苦労した上川町が近づいた左岸の状況です。
というおおよその計画を立て上川町に向かうのだが、現地の様子についてはほとんど白紙である。天気予報は4日間とも曇り模様であるが大きく荒れることはなさそうである。ただ、雪の状態はかなり積雪が多そうなのが心配である。雪が多いと例えスノーシューでも大きく沈み込み、前進がかなり困難となり、時間がかかってしまうのだ。
また、豊平川のときもそうだったが、上流になるほど川が深く切れ込み、川に近づくのが困難だったが、石狩川も同様だと考えられる点が気懸りである。ただ今回の場合は、石狩川に沿って国道が走っていることが私に勇気を与えてくれる。危険だと判断した場合は、絶対に無理をせず国道に避難するつもりである。
※ 豊平川の上流、河岸に近づくことはできませんでした。
これだけでも不安要素がいっぱいなところに、ここにきてまた一つマイナス要素が加わってしまった。それが一昨日のスノーシュー後に痛み出した左膝関節の痛みである。関節痛はやっかいなので今回の計画を一時中止しようかと考えたのだが、普通に歩く分にはいまところ特に問題は感じていない。
そこで、今後のスケジュール、ホテルの予約、天候など、もろもろの要素を考えた結果、難しい判断だったが自分にGOOサインを出した。膝関節部分にサポーターを装着し、計画通りに実行してみようと…。ただし、スノーシューを始めて少しでも痛みが出たらその時点で潔く撤退することを条件として…。
※ 私のスノーシュートレッキングの際のお供になる愛機です。
ちょっと不安な旅立ちであるが、今回もまたスノーシュートレッキングの様子を「石狩川河岸遡行 ライブレポ」として適時発信していきたいと考えている。時間がありました「田舎おじさんはどの辺を歩いているだろう?」と時々アクセスしていただけたら幸いです。それでは明日早朝出かけてまいります!