「コミュニティ・シェッド(community shed)」…、初めて聞いた言葉である。直訳すれば「人が集まる小屋」とでも訳される。札幌市西区でコミュニティ・シェッドの実践を試みている方のお話を聞いた。
本日午前、北海道新聞社が主催する「シニア向け住宅入居相談会 & 暮らしのセミナー」がDO-BOX EASTであり参加しました。私は入居相談会の方は今のところ関心がなかったので、暮らしのセミナーの部分だけ参加しました。
本日午前、北海道新聞社が主催する「シニア向け住宅入居相談会 & 暮らしのセミナー」がDO-BOX EASTであり参加しました。私は入居相談会の方は今のところ関心がなかったので、暮らしのセミナーの部分だけ参加しました。

セミナーは「つながりが生む健康と生きがい ~豊かなシニアライフのために~」と題して、北大大学院保健科学研究院の高島理沙博士が講演しました。
高島氏は札幌市西区で「ポッケコタン」という名称の「コミュニティ・シェッド」を創立し、運営に携わっているそうです。
高島氏は看護学で博士号を取得したそうですが、本来は「作業療法士」として研究・実践されている方だと自己紹介されました。
高島氏は作業療法士として、特に高齢者の社会的孤立・孤独を防ぐことに注力しているといいます。というのも、人は退職後に、社会的集団へ参加することで健康リスクが軽減されるという研究結果が報告されていることに注目しているといいます。
説明の中で、「孤独は ‟喫煙” や ‟運動不足“ 以上に健康リスクが高い」とも話されました。
孤独対策に国ぐるみでいち早く取り組んだのがイギリスだそうです。2018年には世界に先駆けて「孤独担当大臣」を任命し、孤独対策に乗り出したそうです。イギリスでは、孤独に陥りノイローゼとなり病院を訪れた人に対して、医師は薬ならぬ「地域との繋がりを処方する」そうです。
我が国でも、イギリスに倣い2021年、世界で2番目に「孤独担当大臣」を任命したそうです。(知らなかったぁ…)そして2023年には「孤独・孤立対策推進法(通称:孤独対策法)」が成立しているとのことでした。
この「孤独対策法」との関連は不明ですが、孤独対策としてオーストラリアが最も早く取り組んだ「メンズ・シェッド」に倣い、我が国においても「日本コミュニティ・シェッド協会」を設立したそうですが、その先駆けとして熊本県水上町と札幌市西区の2ヵ所で実践を始めたということです。
その札幌市西区のコミュニティ・シェッド「ポッケコタン」は、高島さんを中心に次のような理念を制定し、活動を開始したそうです。
理念1 気楽に力を抜いて集まり、楽しい仲間をつくる居場所
理念2 誰もが歓迎され、互いを尊重し、発想の違いを受け入れ、平等で助け合う居場所
理念3 「レットトライ」の精神で、ささやかでも新しいものを作り、新しいことに挑戦する居場所
ちなみに「ポッケコタン」とは、アイヌ語で「温かい村」という意味だそうです。
そして昨年4月40名弱(現在は50名を超えたとお話がありました)のシニア男性が集い「ポッケコタン」が発足したそうです。
具体的な活動としては、興味・関心のある活動ごとにグループが編成され、楽しく活動しているとのことでした。そのグループとは、実に多彩です。
「音楽」、「菜園」、「DIY・基地づくり」、「メンズシェフ」、「頭の体操」、「登山・ウォーキング」、「つり」、「ゴルフ」とあり、それぞれが楽しんでいるそうです。最近さらに「日本酒研究会」、「そば打ち愛好会」が誕生したそうです。
ここまで聴いていて、「これは私が名前だけ所属しているNPO法人シーズネットの活動と似ているな」と思いました。
コミュニティ・シェッドやシーズネットばかりでなく、札幌市内にはシニアを対象としたさまざまなグループや団体が活動しているようです。
高島氏が強調したように、シニア年代の人たちは孤独や孤立に陥らないように積極的に社会参加をしていきましょう!ということを言われたと理解しました。
※ 「ポッケコタン」の活動の様子をHPから転写しようとしましたがガードされているようです。興味のある方は「ポッケコタン」でHPに到達できますので、トライしてみてください。