ヒトリシズカのつぶやき特論

起業家などの変革を目指す方々がどう汗をかいているかを時々リポートし、季節の移ろいも時々リポートします

朝日新聞紙の朝刊一面の見出し「老後レス時代1 71歳働くしかない」を拝読しました

2019年11月12日 | 日記
 2019年11月10日に発行された朝日新聞紙の朝刊一面の見出し「老後レス時代1 71歳働くしかない」を拝読しました。

 この記事は「老後レス時代」の行き方を考えるシリーズの第一回目です。

 記事はいきなり、秋の平日に、東京・池袋のハローワーク(公共職業安定所)を訪ねてきた71歳の男性の話から始まります。

 ややおぼつかない足取りの男性に、記者が声をかけると、ぽつりぽつりと身の上話をしてくれた--と始まります。

 朝日新聞紙のWeb版である朝日新聞デジタルでは、見出し「(老後レス時代 エイジングニッポン 1)71歳、働くしかない」と伝えています。



 ハローワークを訪ねた、この71歳の男性は東京都板橋区の家賃月3万円のアパートに、65歳の妻との二人暮らしです。月7万円の年金と、妻のレジ打ちのパートで稼ぐ数万円で、やりくりしています。
 
 昨年までの20年間はバスの運転手として勤務していましたが、運転に不安を感じるようになって辞めたとのことです。その後は、食事の回数を減らすほど、生活はぎりぎりになったそうです。

 ハローワークでの求人内容は、倉庫での軽作業が中心で、得られる収入は大きく下がったと、続きます。

 この71歳の男性は「まさかこの歳まで働かないといけないなんて・・。しかし、70歳過ぎて選べる仕事はもうない」と語ります。

 厚生労働省によると、2018年にハローワークで新たに登録した65歳以上の求職者は約54万人です。10年前の2008年に比べて。3,3倍にあたり、年々増えているそうです。

 「65歳を超えて働きたい。8割の方がそう願っています」と、10月4日に開催された臨時国会の冒頭の所信表明演説で、安倍晋三首相はこう述べました。

 これに対して、ネットでは「大半の人は『働きたい』ではなく、『働かざるをえない』ですよね」という反応が出たと、記事は伝えています。

 このコラム「老後レス時代 エイジングニッポン」は、高齢になっても働くのが当たり前--そんな時代の足音がひたひたと聞えてくると、このコラムを書く意味の背景を伝えています。

 迫り来る「老後レス時代」の生き方を考えると伝えています。1面と2面のほとんどを使って詳しく解説しています。

 最近は、工事現場で高齢の警備員の方の姿を目にするようになったとケースを伝えます。ハローワークに多くの高齢者が通うが、事務職を希望しても見つかりにくい。警備員や軽作業員、清掃員などが雇用を支えていると伝えます。

 警視庁によると、警備員として働く人は約55万人。この内で、60歳以上の割合は44パーセント、70歳以上は13パーセントにのぼります。

 65歳以上の労働力人口は2008年の566万人から2018年には875万人に増えています。この10年で300万人も増えています。全体に占める割合も13パーセントに達しています。

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12 コメント

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長生き社会に (馬耳東風)
2019-11-12 04:28:06
日本では女性も男性も平均寿命が10数年以上伸びて、男性でも80歳は珍しくなくなりました。
それなりにいいものを食べ、事故死することもなくなったからです。
昭和の前半までは、お爺さん・お婆さんは孫一家などと同居する多世代家族制度でしたが、これが壊れました。
この記事に出てくる高齢の夫妻には、子どもはいない様子です。
消費税の値上げのよる税収増は、どこまでこうした事態に答えるのでしょうか・・
安倍首相のイメージ (半可通)
2019-11-12 07:29:40
10月4日に開催された臨時国会の冒頭の所信表明演説で、安倍晋三首相が述べた「65歳を超えて働きたい」とは、たぶん知り合いの方々は大学出で、それなりの企業や公官庁などにお勤めの方々です。
その方々でも、65歳でも元気なので、これまでのキャリアを活かして、少子高齢化を補う人材不足を解消する意味での発言でしょう。
これまでのキャリアによって、65歳の方々の働く意志は異なります。
馬耳東風さま (ヒトリシズカ)
2019-11-12 07:45:56
馬耳東風さま

コメントをお寄せいただき、ありがとうございます。

昭和時代後期に、冷蔵・冷凍技術の発達によってコールドチェーンによる流通システムができ、日本では各地の野菜や果物、魚や肉を適時、販売することができ、栄養価の高い食物を間単に入手できるようになりました。

大正時代ごろまでは日本人の平均寿命は45歳ぐらいで、60歳代は高齢者でした。

栄養ある食べ物の摂取と、高度な医療技術などによって、日本人の平均寿命は男性で80歳、女性で90歳まで達しつつあります。

少なくとも60歳代は壮年期になっています。
半可通さま (ヒトリシズカ)
2019-11-12 07:50:37
半可通さま

コメントをお寄せいただき、ありがとうございます。

日本では最近の大学進学率は、50パーセントを超え、大学卒がかなり増えています。こうした大学卒の方が、企業の高度な専門職を担うケースも増えています。

中小企業などでは、こうした高度な専門職を雇用するケースも増えているようです。

こうした方でも働きたいという希望も多いようです。なかなか難しい問題です。
人間の幸せ (EGOIST)
2019-11-12 08:29:15
日本などの先進国では、生活の質が向上し、医療技術が進んで、昔からみれば、長寿者が当たり前になりました。
現在、開発中のiPS細胞による代替臓器の実用化によって、脳以外は再生できる時代が来そうです。
でも、脳の劣化による認知症は克服できない気がします。
人間が、いつまで長生きするかは、倫理的な哲学的な課題になってきます。
71歳まで (fukurou)
2019-11-12 09:07:25
ヒトリシズカ様
おはようございます。
私と同じくらいの方の身につまされる話ですね。
年金の受給年齢がどんどん先送りされ、年金額が減らされ、いつまで働けと言うのかと思います。
政府は貧乏人は早く死ねと言っているように感じてしまいます。
EGOISTさま (ヒトリシズカ)
2019-11-12 09:23:00
EGOISTさま

コメントをお寄せいただき、ありがとうございます。

日本などの先進国では、保健医療が進み、医療技術が発達し、いずれは寿命が100歳まで進むと予想されています。

こうなると、ご指摘のように、人間の寿命はまさに倫理的な哲学的な課題になっていきます。
fukurouさま (ヒトリシズカ)
2019-11-12 09:29:10
fukurouさま

コメントをいつもお寄せいただき、ありがとうございます。

日本で長寿長寿命化が進み、かつ実は貧富の差も拡大しています(米国はもっと貧富の差が激しいです)。

今回の記事で取りあげられた71歳の方も、持ち家の方だと、必要となる生活費は多少異なると思います。資産の有無で、老後の生活もいくらか変わってきます。

今回の記事を読んで、現在、30歳代から40歳代の方がどう考えるのか、興味が尽きません。
Unknown (kazuyoo60)
2019-11-12 09:40:13
健康で文化的な生活、全世界の人が求めるものでしょう。経済的な波もある程度は覚悟しなければです。自分を守るのは自分です。
「正社員、契約社員、派遣社員、パート・アルバイト」と区別されている現在、正社員待遇でも、収入の全部使っていたら、高齢期を迎えた時に悲惨です。どんなに節約しても、ぎりぎりの状態の、若い方の生活もテレビで見ています。
立場立場で、他人を批判するのは簡単ですが。
71歳の方、これから10年先までは働けないでしょう。先々のことを考える余裕もないでしょうね。否応なく、お金は出て行きますから。
kazuyoo60さま (ヒトリシズカ)
2019-11-12 10:45:41
kazuyoo60さま

コメントをいつもお寄せいただき、ありがとうございます。

コメントのご見解が多少、乱暴です。「健康で文化的な生活、全世界の人が求めるもの」ですが、これを享受しているのは、日本と北欧諸国、英国などで、さらに中国と韓国、米国の富裕層も享受しています。

日本以外の国には国民皆保険がなく、戸籍制度があまり整っていないので、統計が曖昧です。アフリカの紛争国、シリア、中盤米の諸国は、今でも平均寿命は40歳代と推定されています。日本では考えられない生活環境です。

こう考えると、日本は幸せな国ですが、長寿命化が進んで、自営業だった方の貧困化が進んでいます。

ただし、たとえば沖縄では、地域住民同士が野菜や魚を分け与える習慣が残っていて、生活費の支出が統計に表れない数字になっています。

日本では、地域でのつながりが都市部で曖昧になり、問題を深刻化し始めています。

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