今、ここで(Now ,here) by 中村真生子

自分探詩(じぶんさがし)& 山陰柴犬かれんとの日々

ある犬の話

2016-08-22 11:11:03 | ペット
昨日の夕方
散歩に出ようと準備をしていると
一足先に車で出かけた家族が
「たいへんだ~」と帰ってきた。

犬が流されていると。
急いで出てみると
用水路の出口に犬が立っていた。

わが家の犬のリードを持って
川土手の用水路に向かう。
草をかき分け到着したが
犬の姿が見えない。

なんと犬は用水路から川に飛び込み
泳いでいた。
向かっているのは
その支川が合流している一級河川。

慌てて道路を横切り
一級河川の河川敷に向かう。

そこに釣りをしていた父子連れがいたのでSOS。

「犬が流れてきます」
「飼っている犬ですか?」
「いえ、うちの犬じゃなんいんですけど」

するとほどなく犬がやってきて
コンクリートの岸壁を登ろとしていたのを
お父さんたちが助けてくれた。

水に上がった犬は
確かに何かをしゃべっていた。
それも何回も。
「怖かったよ~」だったのかもしれないし
「ありがとう」だったのかもしれないないが
何かをしきりに訴えていた。

「よかった、よかった」
「よくがんばった」

駆け寄ったみんなに例のブルブルで水ぶき。

「やっぱりやると思った」
と誰かが言ったときにはみんなびっしょり。

見れば首輪をしていない。
けれど人を怖がる様子はまったくなかった。

さて、どうしたものかと
犬と川土手の道に上がると
小型犬を連れてた男性が座っていた。

「その犬、どうするんですか?」
保健所か、NPOの人に相談しようか思っていたので
「保健所か」と言ったところで
「その犬、ください」と。
渡りに船とは、こんな時に使う言葉に違いない。

わが家から使っていない
リードとタオルと食料を持ってくる。

毛を拭いてあげたが
犬はまだ震えていた。

爪が鋭く伸びていたので
あまり散歩をさせてもらえなかったのだろうか。

餌も最初は食べなかったが
少し落ち着くとパクパク食べだした。

男性はずっと犬を飼ってきたが
最初に飼った犬とそっくりだという。
連れていた小型犬とも
まるで旧知のような和やかなあいさつ。

「一応、警察に届けてくださいね」と
お願いしておく。

昨日のあの犬は
新しい首輪とリードを買ってもらったのだろうか。

それとも以前の飼い主のところに
戻ったのだろうか?


水たまりの中の月。





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2 コメント

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Unknown (kyabetu)
2016-08-28 15:30:03
まあ!
ワンちゃんよかったですね。
それにもらってくださる方もみつかって・・・・

今幸せに暮らしているといいですね。
今年は台風が心配です。
我が家の方は川がないのであふれることはないですが、
これからが気になります。
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Unknown (maoko)
2016-08-28 19:20:25
kyabetuさん

助けたはいいものの、どうしようと思っていたので、本当に助かりました。
首輪もなかったので、新しい首輪を買ってもらって、おいしいご飯をもらって、
かわいがってもらえていればいいなと思います。

こちらも風雨の状態です。
大きな被害が出なければいいですね。

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