自分探詩(じぶんさがし)& 山陰柴犬かれんとの日々
知り合いの梨農家の方から
二十世紀梨をいただく。
家に帰り着くと駐車場の傍に
父親に手を引かれて
散歩から帰ってきた近所の子ども。
名前を呼んで
その小さな手に梨を渡す。
その小さな手は
最初の一つを
取り損ねて地に落とす。
けれど父親に助けられ
その小さな手は
梨をしっかりと握りしめる。
二十一世紀しか知らない子どもが
諸手に二十世紀を乗せて
よちよちと歩いていく。
エリカ〈ツツジ科〉 「あっ」てな感じの「かれん」
copyright Maoko Nakamura