自分探詩(じぶんさがし)& 山陰柴犬かれんとの日々
トンボ飛ぶ。
夏の空にせわしなく。
黄色い体の
透明な羽を羽ばたかせ。
トンボ飛ぶ。
夏の空を埋め尽くし。
数万個もの複眼で
ぐるり辺りを見渡しながら。
南で生まれ
北上中の
ウスバキトンボの集団か。
精霊トンボともいわれる
お盆の頃の風物詩。
けれど
彼らの生まれる場所は
まだ謎だという。
トンボ飛ぶ。
夏の空を追いながら。
冬が訪れるまでの
命の時間を惜しむように。
クレオメ〈フウチョウソウ科〉
copyright Maoko Nakamura