Music from Gen-dai

お気楽色の僕らのBlue

バトン

2009-12-23 00:08:17 | 日記
息子は見た目全くといっていいほど僕に似ていない。

男の子は母親に良く似るというが、正にその通りである。



ただ性格の頑固なところ

一つのものにこだわるところ

お洒落をするのが好きなところ

あと音楽が好きなところ

はかろうじて僕に似ているような気がする。



人は身近で接する人たちの影響を受けるもの。

そう思うと最近自分の動作振る舞いがどんな影響を与えるのかと

一瞬考えたが、どんなに無理をしても素の自分は隠しようがない。



車の中で何気にかけている「およそ子供には分かるまい音楽」

毎月一緒に読んでいる「レコードコレクターズ」

家で何気に弾いている「ギブソンやドブロのギター」

たまの週末しか着ないのにやたらとこだわる「洋服や靴たち」



僕の好きなものに触れることで、彼も本当に自分にフィットする

何かを見つけて欲しいと思う。

物欲親父が集めてきたものが、そんな形ででも

有効に使えるものとなることを切に願っている。



A.J.Croceの「A.J.Croce」(1993)



73年の不慮の飛行機事故でこの世を去ったジム・クロウチの息子である彼。

そんな彼のデビューを飾る本作は

父親譲りのソングライティングの巧さ

父親とは少し異質なジャズ的フィーリング

の双方を兼ね備えた渋めの作品である。


ニューオーリンズ色濃いサウンドと軽快なピアノさばき

当時20代そこそこの若者とは思えない渋めの声は

ドクタージョン、トムウェイツあたりの風格を早くも

身につけているようである。



彼の父親がこの世を去ったのが1973年

彼が生まれたのが1971年


たった2年の短い関わりではあるが

目に見えない音楽の「バトン」はしっかりと手渡されている。
コメント
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