Music from Gen-dai

お気楽色の僕らのBlue

今日

2011-07-28 23:48:22 | 日記
「勝負の夏」とは良く言うが、年々体力が減退している身には

「今日」という一日を乗り切るのが精一杯である。


それでも、これが「私の生きる道(My Way)」なので

取りあえずの明後日の一休みまでもう一踏ん張り。


Brook Bentonの「Today」(1970)

01. Rainy Night In Georgia
02. My Way
03. Life Has It's Little Ups And Downs
04. Can't Take My Eyes Off You
05. We're Gonna Make It
06. A Little Bit Of Soap
07. Baby
08. Where Do I Go From Here
09. Desertion
10. I've Gotta Be Me


50年代~60年代にかけ一時代を築いたBrook Bentonが

60年代後半のスランプ期を経て

再びシーンに戻ることとなった1970年作品。


相変わらず冴え渡る魅惑のバリトン・ボイスに

ぴったりと寄り添うようなCornell Dupreeの初期の名演。

そのどちらもが見逃せない魅力である。


オープニングはTony Joe Whiteの「Rainy Night In Georgia」

Tony Joeの原曲は言うまでもない名曲であるが

DupreeのギタープレイとBentonの歌が更なる奇跡を起こした最高の仕上がり。


Bentonの新たな歩調を表わしたかのような

軽やかなリズムギターが素晴らしい「My Way」

数あるドラマティックなカバーとはまったく対極にある

大人の遊び心あふれる一曲。


こちらの期待を、良い意味で大きく裏切る

静かなアプローチがなされた「Can't Take My Eyes Off You」

こんなに落ち着き払ったこの曲のカバーは他にはないであろう。

「瞳」ならず、Bentonの「声」に思わず恋してしまう。


スランプは誰にでも訪れるもの。

そこを突き抜ければ「My Way」は見通しいいものとなる。


「今日」という一日を当たり前だが

言い訳することなく過ごさねば。。。
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ピラミッド

2011-07-21 10:39:21 | 日記
台風一過。

まだ曇ってはいるものの涼しく爽やかな天気。


テレビを付けると「なでしこJAPAN」ばかり。

あれだけの偉業の後なんだから

少しは休ませてあげれば良いのにとも思うが

「ピラミッド」の頂点に立った彼女達の姿はなんとも眩しい。


やっぱり二位じゃだめなんですよ。。。


Jackie & Royの「East Of Suez」(1981)

1. Don't Be Blue
2. D'light
3. Close Enough For Love
4. East Of Suez
5. Wings Of Love
6. Travelin'
7. It's So Peaceful In The Country
8. Anthropology



ジャジーなサウンドに軽快なハーモニー、スキャット。

さらにヴィヴラフォンが心地よく転がりを見せる81年作品。


オープニングはMichael Franksの「Don't Be Blue」の

とてつもなく軽やかなカヴァー。

ブルーになってばかりはいられないと思わせてくれる最高の幕開け。


きらきらと煌めくようなヴィブラフォンとスキャットの共演に

思わず頬がほころぶ「D'light」


ラテン風味のピアノやパーカッション。

スウィング感を増す展開が印象的なタイトルチューン「East Of Suez」


一点の曇りもない平和な空が目の前に広がる

「It's So Peaceful In The Country」


粘り強さこそ日本の真骨頂。

これからは平和な空が広がって行くことだろう。

いつまでもブルーになってばかりはいられない。
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いいところ

2011-07-18 23:31:11 | 日記
二週連続、今回は友人家族も連れ立って

地元ではかなりベタな海水浴場へと繰り出した。


先週は波打ち際のみだった息子も

にぎわう子供達の波に乗せられたのか今回はすんなり海の中へ。


波に身を任せて気分が高揚したのか

「海は広いな 大きいな」と自然に歌いだした。


その後「海の向こうには何があるの?」と不意の質問。

たしか僕も幼い頃遠くを眺めて同じようなことを考えたような気がする。

正直答えに困ったが、僕の口から出たとっさに出た言葉は「いいところ」


Burnier & Cartierの「Burnier & Cartier」(1974)

01.So Tem Lugar Pra Voce
02.Aldeia Golobal
03.Lejos De Mi
04.Lembrando Ed Kleiger
05.Deixa Mudar
06.Parte Capital
07.Mirandolina
08.Ai E Que Ta
09.A Ventura Espacial
10.Barranco
11.Europanema
12.Marcante


アジムスやタンバ・トリオのメンバーなどが参加し

ブラジリアンAORとでも言うべき非常に洗練された

良質なサウンドを聴かせてくれるデビューアルバム。


BurnierがLuiz Bonfaの息子である事を知れば

ただでさえ良い楽曲が、より一層素晴らしく感じられる。


オープニングはスペイシーな疾走感溢れる「So Tem Lugar Pra Voce」

一曲目から彼らのペースにずんやりと引き込まれてしまう。


ギターとスキャットのユニゾン、中性的なコーラスワークと

全く付け入る隙の無い「Lembrando Ed Kleiger」


ブラジリアンソフトロックとも言うべき

柔らかなリズムと爽快なコーラスワークで仕上げられた

「Deixa Mudar」「Mirandolina」「Ai E Que Ta」「Europanema」

僕が、今の息子と同じ歳のころに「海の向こう」で作られていた

非常に洒落た音楽たち。


あと15年もたてば、きっと息子も僕らの下を巣立って

「海の向こう」へと向かう日がくるであろう。

その時には「いいところ」の意味をきっと分かってくれるだろう。
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飴と鞭

2011-07-14 23:30:44 | 日記
柄にもなく人を動かす立場に立って

今更ながらに思うことは

「鞭」ばかりでなく時には「飴」が必要ということ。


人を褒めるのが上手ではない僕にとって

そのバランスの取り方が全く掴めていないのが正直な所である。


Patti Austinの「Havana Candy」(1977)

1. That's Enough For Me
2. Little Baby
3. I Just Want To Know
4. Havana Candy
5. Golden Oldies
6. I Need Somebody
7. We're In Love
8. Lost In The Stars



Fusion界で名を馳せるDave Grusinをプロデューサーに迎えた1977年作品。


全8曲のうち、Dave Grusinとの共作曲一つとカバー曲一つを除く

残りの6曲が彼女自身のペンによるもの。

優れたヴォーカリストゆえに、どうしても歌の方のみに目が向きがちであるが

彼女が優れた「シンガーソングライター」であることは本作を聴けば非常によく分かる。


ゆったりとしたテンポながらタイトな演奏に

ブルージーかつソウルフルなメロディが乗せられる「Little Baby」


とろけるようなサックスとギターが絡み合うオープニングから

最後までしっとりムードに染め上げられた「I Just Want To Know 」


突然に南方へとトリップするタイトルナンバー「Havana Candy」

アルバム全体から言えば、やや突出気味のナンバーと言えなくもないが

軽やかなフルートや後半のスキャットが巻き起こすハッピーな風には

やはりThank you very muchというしかない。


揺れる恋心を表現したかと思わしき

絶妙の浮遊感のあるアレンジが施された「We're In Love」


エンディングはスタンダードナンバー「Lost In The Stars」

シンプルなピアノと美しいストリングスに負けることのない

Pattiの艶のある歌声が響き渡る。


そこまで甘くなくても

貰って嬉しいそんな「飴」とは一体どういうものだろう?


「鞭」を一時休めて、ハッピーな風を起こせば

それは見つかるのかも知れない。
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2011-07-12 23:53:40 | 日記
どうせ家に居ても暑いだけだしということで

ひさかたぶりに訪れたとある小さな海岸。


お世辞にも綺麗とは言えない砂浜。

それでも瀬戸内のおだやかな海と遠方に見える小さな島々は

独身時代のあの頃と全く変わることなく僕らを出迎えてくれた。


久保田麻琴と夕焼け楽団の「Dixie Fever」(1977)

1. Dixie Fever
2. Wild About My Lovin'
3. らくだのブルース
4. ハートのメロディー
5. 星くず
6. チャイナタウン ブルース
7. キャプテン バナナ
8. カウボーイだった頃
9. 一つだけ光るもの


細野晴臣プロデュース、ゲストにロニーバロンを迎えた

1977年リリースの3rdアルバム。


冒頭の「Dixie Fever」や「Wild About My Lovin'」のような

泥臭いサウンドはいつも通りお手の物であるが

トロピカルかつメロウな楽曲の出来が突出している点が本作の見所。


タイトル通りの甘酸っぱい世界に包まれる「ハートのメロディー」


心くすぐられるエレピのイントロ、

間奏の伸びやかなサックスと物憂げな歌声。

暑い日差しで火照った身体に染み渡る名曲「星くず」

ここ数年夏の太陽を避けることばかり考えていたが

「陽の光」をあびれば輝く僕らは「星くず」なのである。


今回は波打ち際でお茶を濁したが

次回は「キャプテンバナナ」のように

ゆったりと「沖」へと漕ぎだしたいところである。
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